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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
307/406

見た目は幼女、中身は•••

前回のあらすじ

バルク撃破!


「あれ?ヘンリーっていた?」

「いましたよ!」

 ケン達がバルクと交戦わ開始する頃

 少女を追っていたオリヴィエ達がやっと追い付いた。スタジアムの近くにある公園の滑り台の上で少女は待っていた。


「遅かったじゃない。」

「あんたと違って空飛べないのよ。」

「そもそもどうやって飛んでいるのですか?」

「私は磁力を操っているのよ。」


 そう言って少女はポイ捨てされている空き缶を手元に寄せた。


「リニアって知ってる?磁力の反発で浮く乗り物よ。その仕組みを応用して飛んでいるってわけ。」


 少女は周りに釘を投げる。すると、釘がふわふわ浮かんだ。


「見た目は幼女、中身は殲滅兵器、その名はスローネ•リディア!任務を開始するわ!」

「嫌なパクリね。」


 リディアが釘を撃つ。アルティネが茨を出して防ごうとするも釘は茨を貫き2人を攻撃する。2人は左右に別れて避ける。オリヴィエが雷を放つ。それを釘を避雷針にして反らす。


「くらいなさい!レールガンの威力で放たれる蹴り!」


 リディアが落ちてたサッカーボールを蹴り飛ばす。その様子はさながら某探偵漫画の少年を彷彿とさせる。


「それを彷彿とさせたらダメでしょ!」


 アルティネはツッコミながら仰け反って避けた。リディアは公園中のポイ捨てされた空き缶や金属を手元に引き寄せると合体させて自身の身長よりも大きい槍を作った。その槍でアルティネを突く。アルティネは茨で薙ぎ払い後ろに下がる。


「面倒くさいわね。」

「2人で相手出来るのでしょうか?」

「珍しいわね。オリヴィエちゃんが弱音なんて。」

「弱音じゃありません!」


 オリヴィエが炎の球を撃つ。しかし、リディアは簡単によけてしまう。リディアは槍から針を発射して攻撃する。2人は避け針は地面に刺さる。その瞬間、2人ほ地面に引っ張られるように倒れた。


「な、なにこれ!?」

「う、動けません。」


 倒れた2人の前に着地したリディアが説明してくれた。


「私は汎ゆる鉄分に磁力を持たせる。あなた達の血中にある鉄分に磁力を付与し刺さってる針に引き寄せたってわけ!」

「そんなのなんでもありじゃない!」

「そうよ!ゼウス・エクス・マキナはなんでもありなのよ!」


 リディアはさすまたに変形させた金属片で2人を地面に磔にした。リディアは2人を捕まえるとオリヴィエの杖を没収した。


「とりあえずこれで任務完了かな?」

「何?私達を殺さないの?」

「何言ってるの?これはゲーム。殺しなんてご法度よ。」


 リディアが滑り台に座る。その時、風が吹き荒れ2人を磔にした金属片を吹き飛ばした。2人が起き上がるとリディアの前にエウリアがやってきた。


「間に合った!」

「エウリアちゃん!」


 エウリアが杖を向けて竜巻を起こす。リディアは飛んで避けると針を飛ばした。エウリアは風で壁を作り針を吹き飛ばす。針はエウリアの周りの地面に刺さるのを確認したリディアはクスッと笑う。


(かかった!)


 リディアはエウリアを地面に磔にしようとする。しかし、彼女に何の反応もしなかった。


「あ、あれ?」

「あんた、私になんかしたでしょ。私は付与魔法を消すことが出来るのよ。」

「ディスペル!」

「そうよ!使う機会がなかったから作中1回も出てないけどね!」

「メタいメタい。」


 アルティネがツッコミを入れる。エウリアは動揺していたリディアに風魔法を放って杖を取り返すとオリヴィエに渡した。


「ありがとう。」

「いいわよ。さぁ、私も加わるわ!この見た目は少女、中身は超天才!美少女魔導士エウリア・フェニシアが相手よ!」

「あんたもそのパクリやめなさい。」


 アルティネがまたツッコミを入れる。リディアが槍を振り回して構える。エウリアも先頭に立って杖をリディアに向けて構えた。

次回予告

エウリア久々の活躍!


「それだと私の活躍が今まであんまりなかったみたいじゃない!」

「いや、なかったでしょ。」

「うそぉ!」

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