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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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金は人を変える

前回のあらすじ

とうとうウェルテルの計画が始まった…


「選ばれたのはヴィザルでした。」

「嫌だ!」

 エクスゲームのターゲットになってしまったヴィザル。オリヴィエ達と一緒にハンター達から逃げ博物館を出ようとした。すると、フェルトリーネがいないことに気が付いた。どこに行ったのか?逸れてしまったのか?そう思い探そうと振り向くと売店で鞭を購入していた。


「何してんですか!?」

「武器ないから買おうかと。」

「今急いでいるんだけど!」

「えーと…黒鉄の鞭、20エルン3ペクスだから消費税は…」

「急いでください!ヴィザルンが大変なんですよ!」

「だったら買わないでいただけます!」


 鞭を購入したフェルトリーネを引っ張って博物館を出る。すると、ヴィザルを見つけた人達が捕まえようと一斉にこちらに来た。それをフェルトリーネは鞭を振り回して追い払う。


「イケるよヴィザルン!」

「それは良かったですね。」


 ヴィザル達は追手から逃げる。が、どこに行こうともヴィザルを狙う人達がいた。どこへ逃げても追いかけてくる。どうすればいいのか考えていると横でカシャカシャシャッター音がしたので振り向くとフィルディオが並走しながら撮っていた。


「いや〜、ヴィザルさん人気者ですねぇ〜。」

「今それ言ってる場合!?」

「任せてください!いい方法がありますよ!」


 フィルディオがヴィザル達を連れて路地裏に逃げ込む。追手も路地裏に入って進むとT字路にフィルディオが立っていた。


「皆さん!さっきの少年はこっちに行きました!」

「いやいや、お前その少年と一緒にいたじゃねぇか。」

「下手くそな嘘だな。」

「そんな嘘に誰がかかるってのよ。」


 追手達はフィルディオが指した右ではなく左の道を走って行った。フィルディオがホッとしているとまた追手がきた。


「あ〜なるほど。本当のこと言って騙す作戦か。」

「え、何のことです?」

「そんなんに騙される俺様じゃねぇ。」


 追手はそう言って右へ走って行った。誰もいない、誰も来ないことを確認したフィルディオは近くのゴミ箱を開けた。そこには詰められたヴィザル達がいた。


「誰もいませんよ〜。」

「た、助かりました。」

「いや〜人間ってバカですね。自分の推理が合ってると思い込むと他の可能性に気付かないんですから。」

「フィルってそんなに辛辣でしたっけ?」


 フィルディオも加わり逃走するヴィザル達。すると、ヴィザル達を見つけたサリアが走ってきた。


「ヴィザル!どうなってんだ?なんでウェルテルさんのゲームに参加してんの?」

「知りませんよ。それよりどこか隠れるところありませんか?」

「私に任せなさい。いい場所を知ってるから。」


 胸を張ったサリア。その目をよく見ると$になっていた。


「チェーンジ!この人信用出来ません!」

「待って!大丈夫だから!」


 サリアの目を見て逃走する。また別の路地裏に逃げ込み作戦会議を始めた。が、ヴィザルがオリヴィエ達を見回すといつの間にかマズルが居なくなっていた。


「マズルさん居ませんよ?」

「あれ?ホントだ!どこ行っちゃったの!?」

「はぐれてしまったなのです。」


 マズルを探そうにも追手が増えてきて探せないので仕方なくヴィザル達だけで作戦会議をすることにした。

 

 一方、ビルの最上階からウェルテルがマクガフィンを見下ろしていた。その後ろには椅子に固定されていたマキナもいる。


「そろそろチーム分けが済んだころかな?」

「ウェルテル、あなたは何がしたいの?」

「俺達の存在意義を示すために君のマスターにはちょっとしたゲームのメインになってもらう。」

「私達の存在意義?」

「そうだ。まぁその話は後だ。まずは…」


 ウェルテルは監視カメラの映像をスマホから見ながら部屋を出て行った。

次回予告

エクスゲームがさらに難易度が上がっていく。


「そもそもなんで僕が選ばれたんですか?」

「綾鷹と同じ理由じゃない?」

「どんな理由!?」

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