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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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嫉妬しちゃうのは幼馴染みあるある

前回のあらすじ

キャラが続々登場。


「大丈夫?扱いきれる?」

 ヴィザルはアルミナと一緒にアスラと交戦していた。アスラの攻撃をアルミナが魔法で防ぎヴィザルが攻撃する。アスラもヴィザルの剣をさばき応戦する。お互い一進一退の攻防が続いている。


「凄いな!今までどんな死闘を繰り広げてきたんだい?」

「いっぱい!」


 ヴィザルは回転蹴りでアスラを蹴る。アスラは腕を盾にすると同時に後ろに下がってダメージを減らす。下がると周囲に氷の槍を生成し放った。


「《フリーズストライク》」


 無数の氷の槍が2人を襲う。アルミナがシールドを張るが全てを受け切ることは出来ず破られてしまう。そこをヴィザルが斬り落としながら突撃した。


「ありがとう!」

「は、はい!」


 再びヴィザルとアスラがぶつかり合う。するとその直後、ヴィザルに竜巻が来た。ヴィザルは下がって見るとエルフと精霊がアスラのところにやってきた。


「手貸すよ〜。」

「別に必要なかったのですがありがとうございます。」


 アスラが精霊にお礼を言う。エルフはさっきからヴィザルを睨んでいる。


「え、え〜っと…僕何かしました?」

「あ、ヴィザル君だっけ?彼女、シャルニは大の男嫌いなんだ。共学反対派のリーダーでもあるんだよ。」


 精霊が喋らないシャルニの代わりにヴィザルに教える。ヴィザルはシャルニに声をかけるが睨むだけで喋ってくれない。すると、精霊がこっちにきた。ヴィザルは即座に風魔法を放つが精霊は風に乗ってヴィザルの目の前まできた。


「初めましてだね。僕はヒューリーナ。風の精霊シルフだよ。」


 ヴィザルは下がるがそれよりも早くヒューリーナが接近しヴィザルに抱き着いた。


「ヒュー。男なんかに抱き着くな。穢らわしい。」

「シャルも潔癖だなぁ。これぐらいのスキンシップは軽いものだよ。」

「それよりも今戦ってますよね!」

「いいのいいの。僕はヴィザル君が気に入ったから。なんならここで誓いのキスしてみる?」


 誓いのキス…その単語が聞こえた瞬間、ヒューリーナの目の前を光弾が飛んだ。ヴィザルとヒューリーナが青ざめる。おそるおそる光弾が来た方向を見るとニコニコしているオリヴィエがいた。その後ろではサリーが後輩達の目を隠している。


「先輩、ヴィザル君と何をするって言いました?」

「ヴィ、ヴィザル君、彼女が例の恋人かい?」

「はい…ってか知らなかったんですか?」

「うん。グリムが付き合ってるって言うからフリーだと思った。」


 ヒューリーナはヴィザルから離れる。が既に遅く嫉妬心が凄いことになっているオリヴィエが杖を振り上げ雷を放つ。その威力は凄まじく地面を抉りクレーターをいくつも作った。


「待ってオリヴィエさん!これ僕にも当たる!」

「ヴィザル君もヘラヘラしない。」

「すみませんでしたオリヴィエ様!」


 オリヴィエの攻撃にヒューリーナだけではなくアスラ達も逃げる。しかし、オリヴィエは逃さないように周囲に雷を落とす。仕方なくシャルニが接近する。オリヴィエが杖を向けた瞬間、杖がシャルニの手元に瞬間移動した。


「これで杖から伝達する魔法は使えない。」


 シャルニは掌から竜巻を放つ。それをオリヴィエは真っ二つに斬った。チェーンソーで。それを見たシャルニは目を見開いたまま動きを止めた。


「え…なんだそれ…?」


 シャルニは唖然としドロシーはトラウマでもあるのか震えながらロゼリアの後ろに隠れた。オリヴィエはシャルニに躊躇なくチェーンソーを振り回す。シャルニはチェーンソーを避け再びオリヴィエからチェーンソーを奪う。


「これで…重っ!意外と重い!」


 オリヴィエからチェーンソーを奪ったシャルニはチェーンソーを両手で持つ。その時、気付いた。オリヴィエから奪ったはずの杖がない。まさかと思いオリヴィエを見るといつの間にか杖を取り返していた。オリヴィエはできますに杖を向け雷魔法の光線を放つ。シャルニはなんとか避けるが左腕に被弾しダメージを負った。そして、直線上にいたライラに光線が命中しライラは為す術なくやられた。倒れた彼女の前には0%と表示されている。それを見たレミル達は震えながらオリヴィエを見た。


「オ、オリヴィエちゃん…」


 オリヴィエは杖をヒューリーナに向けている。下がったシャルニがヒューリーナに詰め寄る。


「ヒュー、なんで彼にちょっかい出した?」

「だってグリムがちょっかい出してたんだよ。大丈夫だと思ったもん。グリムと一緒にお風呂入ったって聞いたからそういうの大丈夫かなぁって…」

「あ…」


 ヒューリーナの失言にヴィザルは青ざめオリヴィエを見る。オリヴィエは杖をヴィザルに向けてニッコリしている。それを見たヴィザルは剣を鞘に納め天を仰いだ。


「諦めたぁ!ヴィザルン全てを諦め清々しい顔をしてるよ!」

「その前にグリムとこ、こ、混浴したのは本当なのか!?」


 アスラが顔を真っ赤にして聞くがヴィザルはそれどころではない。オリヴィエは容赦なくヴィザルに光線を発射した。

 その時、アイリスが間に割り込み光線を消し飛ばした。


「なんか修羅場になってるような気がするのだが?」

「なんと言いますか…浮気がバレた夫が妻に制裁されるところでしょうか?」

「凄いな。それで納得してしまったぞ。」


 玉藻がアイリスに説明する。アイリスはウンウンと頷くとヴィザルに剣、オリヴィエに杖を向けて徴発した。


「君達の愛はその程度かい?そうじゃないなら共同作業で私を倒してみろ。」


 アイリスの徴発に乗ったオリヴィエはヴィザルの隣に並び杖を構える。


「ヴィザル君、この戦いが終わったらさっきの話聞かせてね。」

「こんな勝っても負けても死ぬ死亡フラグは初めてですよ。」


 ヴィザルも腹を括ってオリヴィエと背中合わせになり剣を構えた。

次回予告

とうとうアイリスが参戦。


「変態はお帰りください。」

「なんで!?」

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