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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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後輩も個性豊かなのも学園あるある

前回のあらすじ

学年対抗戦開始


「相手に会長がいる時点で終わってるんですけど…」

「では、学年対抗戦始め!」


 準備時間が過ぎフリスタンの合図で対抗戦が始まった。とりあえずいくつかの1年2年の合同チームを作り相手の動きを探ることにした。

 ヴィザルはフェルトリーネと剣士姿の同級生と有翼人のフィオナ、ジュエル族のアルミナでチームを組んでいる。


「確かアルミナさんはこの前会いましたね。」

「ははははい!お、覚えてくれたのですか!」

「う、うん。」

「ヴィザルン〜。後輩相手にもさん付けや敬語しないしない〜。堅苦しいよ。」


 フェルトリーネがヴィザルにおんぶする。その光景を同級生が羨ましそうに見ていた。


「ヘッチンもヴィザルンにおんぶする?」

「止めてくださいその呼び方。」

「そもそもおんぶしないでください。」


 ヴィザルがフェルトリーネを下ろす。ヘッチンと呼ばれた少女はヴィザルをジーと見ている。


「え、え〜とどうしました?」

「いえ。なんでもありません。」

「?」

「クラス対抗戦では開始して一歩で罠にかかり退場して合同授業では戦闘をカットされた私のことなんて覚えてないでしょう。」

「あ〜。」


 ヴィザルは何も言わない。実際彼女が言うまで忘れていたからだ。見かねたフェルトリーネが彼女を紹介する。


「ヘッチンことヘンリー•ウェン•シャドウナイト。剣術じゃクラスでも1,2を争うほど凄いんだよ!影は薄いけど!」

「最後の一言余計!」


 影が薄いことを気にしていたのかヘンリーはズーンとショックし塞ぎ込む。フェルトリーネが慌ててヘンリーを慰めている。ヴィザルがその様子を見ているとアルミナがモジモジさせながらヴィザルに近付いた。


「あ、あの…」

「はい。なんでしょう?」

「1つ、お願いがあるのですが…」

「なんですか?」

「わ…私と子供を作ってくれませんか!?」


 ヒュン!アルミナがヴィザルにそのお願いをした瞬間、ヴィザルの目の前を光弾が飛んだ。ヴィザルはもちろん、フェルトリーネやヘンリー、フィオナも青ざめる。


「•••あと1cm右ね。」

「オリヴィエ先輩、何しているんですか?」

「聞かない方がいいわ。」


 杖を構えているオリヴィエを不思議がっている後輩をサリーが見ないようにと目を塞いだ。

 ヴィザルは汗を流しながらアルミナの両肩に手をかけて聞いた。フェルトリーネ達も何故いきなりここで言うのか気になって聞いていた。


「え、え〜と…なんでいきなり?」

「その、実はジュエル族はもう私だけなんです。両親や長達はみんな宝石のために誘拐され殺されていきました。その結果、私だけになってしまったのです。なのでジュエル族を絶やさないためにもヴィザル先輩に…」

「重い!凄く重い!」


 ヴィザルが耐えれなくなり話を止める。アルミナは目をウルウルさせてヴィザルを見つめる。


「だ、ダメでしょうか?」

「う、う〜ん。僕にはオリヴィエさんがいますので。」


 黙ったまま見つめるアルミナ。ヴィザルは耐えきれなくなり逃走しようとするもフィオナに捕まった。


「ダメですよヴィザル先輩!アルミナちゃんが…」


 ヴィザルの打てを掴んだフィオナはだんだん顔を赤らめ目をグルグルさせていた。


「さ、ささ触った!初めて男に触った!どうしようフェル先輩!?」


 フィオナはすぐにフェルトリーネに抱き着く。ヴィザルはどうしていいか分からず困惑している。そこにロゼリア達がやってきた。ヴィザルを見つめるアルミナにフェルトリーネに抱き着くフィオナ、遠い目をしているヘンリーを見て彼女達も困惑している。


「何があったのですか?」

「•••なんて説明したらいいんでしょうか?」


 ヴィザルも困惑して話が出来ない。そのヴィザルをロゼリアとドロシーの後ろから3人の後輩が見ている。


「え、え〜と…あの人がヴィザル先輩?」

「そうですよ。」

「グリム先輩と恋仲になっている?」


 ヒュン。またその音と共にヴィザルの頬を光弾がかすった。ヴィザルが青ざめる。フェルトリーネ達も青ざめる。そして、ロゼリア達も青ざめた。


「••••次は当てる。」

「怖いですオリヴィエ先輩!」

「諦めましょう。」


 オリヴィエを怖がる後輩達をサリーが慰めた。

 ヴィザルはオリヴィエがいる方向を気にしながら進む。その間ロゼリアと一緒にいる後輩達が自己紹介をした。


「初めましてヴィザル先輩。クリス•アニマです。テテュスバルから来ました。」

「マリン族のマリエルです!ヴィザル先輩、男ってヒャッハーって言いながら炎を吐くモヒカンって本当ですか!?」

「それどこの世紀末?」


 ヴィザルが即否定する。2人はヴィザルをマジマジと見つめている。2人も近くで男を見るのは初めてらしく興味津津だ。ヴィザルが後ろをチラリと見るとマリエルの後ろにもう1人いた。


「あれ?あなたは?」


 ヴィザルがその少女に名前を聞こうとした瞬間、少女を見たフェルトリーネ達が攻撃した。少女は攻撃を避けヴィザルの前に移動する。


「え?え?」

「気を付けてヴィザルン!その人、先輩だから!」

「え!?」

「初めまして。」


 先輩とのバトルが突然始まる。

次回予告

先輩も登場!。


「まともな人が来ますように。」

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