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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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物凄いバトルを見ると人は皆、ヤ◯チャ視点みたいになる

前回のあらすじ

ヘルマはやっぱりエロい。


「それしか言えないんですか!?」

「僕もそう思います。」

「ヴィザル君!?」

砂漠ゾーンにてケンとバースロットが向き合っていた。すると、ある実況が聞こえた。

『え、えーっとたった今、ギガントタイタンのマスター、ギガストロ・ロックオーガ選手がリ、リタイアしました。そ、それよりヘルマ・プロディトス選手が男の子だということに驚きが隠せないのですが・・・私の胸より大きい・・・』

「おや、ヘルマ君のことがバレたみたいじゃの。」

「ん?知っていたんですか?」

「おぉ、ヘルマ君が働いているモミモミパブクラブに毎日通ってあるからの。」

「待ってくれ。あいつ、どこで働いているんだ!?」

ケンがヘルマのアルバイト先が気になったところでバースロットが構えた。

「ここで会ったのも何かの縁じゃ。久しぶりに全力で闘おうじゃないか。」

「あぁ、あなたに勝たないと生き残れないからな。」

二人が構えてしばらくたった。

『お、おぉ~!砂漠ゾーンで注目の対決が始まろうとしています。まずは今大会で台風の目となったアイアンガイアのケン・アレスザード選手!ラスト・ワン・オデュッセイア開始早々大活躍!先ほどもエンジェルフォースのヴィーナ・アプロディ選手を口説き落としました!』

「待て実況!誤解を生む発言はやめろ!」

ケンが実況にツッコミを入れていた。バースロットは頷きながらケンを見ていた。

「ケンよ。そろそろいい歳なんだから結婚とかしたらどうだ?」

「悪いがそういうのに興味ない。」

「ならば、ワシが勝てばワシが選んだ女性と結婚するでどうじゃ。」

「世話焼き過ぎだ、じいさん!」

「年寄りの世話焼きを嘗めるでないぞ。」

「くそっ!もう負けられねぇじゃねぇか。」

『対するは100を越える魔法を自由自在に操るオールドマギアのマスター、バースロット・ヨルムガンド選手!去年のマスターズでは多彩な魔法で私達を大いに楽しませれくれました。魅せながらインドライガ・ペンドラグーン選手を圧倒、しかし後一歩で負けてしまいました。この二人の対決は予想ができません!』

実況が興奮しているのを聞いた後、二人は同時に魔法をぶつけた。魔法はシンプルな炎魔法だったが両者の魔法がぶつかった瞬間、大きな爆発とともにクレーターが出来ていた。その中心にバリアを張った二人が立っていた。

『な、なんと砂漠ゾーンにドデカイクレーターができてしまった!なんということだー!』

ホルンは興奮していた。二人は睨みあった後、自身の得意な魔法で攻撃を始めた。

ケンは炎や光、バースロットは水をはじめ全ての属性魔法を使って攻撃し始めた。

ケンは魔法攻撃を避け、刀を作ってバースロットに詰め寄る。バースロットはシールドで刀を防ぎ、ケンの真下から炎の柱を出した。ケンは水の魔法でガードして下がりながら飛んだ。そのまま、バースロットに向けて炎の弾を作って多方向から攻撃しながら光魔法を真っ直ぐ放った。

バースロットは水の弾で炎を相殺しつつ、光魔法をシールドで防いだ。

『な、なんだこれは~!なんて言っていいのかわからない~!両者、一歩も退かない攻防戦が繰り広げられている~!と、言うか速すぎて何もわからない~!』

『完全にヤ◯チャポジションになってる。』

『ヤ◯チャ?』

興奮して実況しているホルン。語彙力を失ったホルンにツッコミを入れているフィルディオ。ヤ◯チャが分からずハテナを浮かべるアテリナ。

そんな実況をよそにケンとバースロットの戦いは続いていた。すると、バースロットは杖を天に向けると隕石が降ってきた。

『え、えぇ~!い、隕石が落ちてきましたよ!さ、さすがバースロット・ヨルムガンド選手です。まさか、隕石を呼ぶとは・・・』

『凄いですねー。』

『軽っ!』

ケンは落ちてくる隕石を見るや否や右手に光を溜め、右脚で踏ん張って隕石に向けて光を放った。その光は隕石を貫くと隕石は忽ち砕けていった。

『・・・』

『ホルンさん。ホルンさ~ん。あ、完全に語彙力どころか言葉も失ってますね。』

砕けた隕石は砂漠ゾーンの至るところに落ちていった。

「その歳でここまでできるのはなかなかおらんぞ。」

「そっちもその歳でヤ◯チャし過ぎだよ。」

「それ、ヤンチャで良くないかのぉ。なぜ◯を付けたのじゃ?」

「そろそろ体力の限界だから次で決める。」

「ワシもじゃ。年には勝てんからのぉ。次で決める。」

そう言ってケンは光で刀を作った。その刀は振り上げた瞬間、真上に伸び続けた。バースロットも負けじと前に魔方陣を作りケンに向けて渾身の魔法を放った。

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

二人の技がぶつかり合い激しい火花が散った。ケンの刀はそのままバースロットの魔法を真っ二つにしながらバースロットを切り裂いた。しかし、バースロットの魔法もケンを包み込んだ。

『・・・』

「・・・」

実況や観客達が息をのむ中、しばらくして土煙が晴れると二人は立っていた。

「・・・やっぱりバースロットさんは凄い人だ。悪いな、サリア。」

先に倒れたのはケンだった。

「・・・お主もじゃよ。これなら魔法の未来は安泰じゃな。」

ケンに続いてバースロットも倒れた。

《ケン・アレスザード リタイア》

《バースロット・ヨルムガンド リタイア》

二人の頭上にリタイアが表示され、二人同時に退場した。

「相変わらず無茶ばかりするねぇ。」

その様子をレザニアは微笑みながら観ていた。

次回予告

ヘルマの一件でトロイランドは大パニック!


「なんで、男のヘルマより胸が小さいんだろう・・・」

「恨めしい。」

「怨めしい。」

「なんで僕を睨むんですか?」

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