個性的な部活があるのは学園あるある
前回のあらすじ
先生はやっぱり強い。
「けどおっちょこちょいが足引っ張ってますよね?」
「それは言わないでください〜!」
ある日
「ヴィザルン!ちょっと付き合ってくれない?」
「僕を殺す気ですか?」
オリヴィエの前でフェルトリーネがヴィザルにお願いしていた。
「付き合うってデートじゃなくて部活。ちょっとヴィザルンに来てほしい部活があるんだ。」
「そういうことですか。」
ヴィザルは納得しホッとする。確かにヴィザルはここに来てから一切部活に入っていない。ちなみにシャルロットマーニュ学園ではクラン活動するために帰宅部であった。
フェルトリーネの案内で部室に行く。チラッと外を見るとてにや水泳などのクラブ活動をしていた。正直言って部活に興味なかったヴィザルは部活のことなど全く考えていなかった。
「ここだよ!」
フェルトリーネがある部屋に案内する。部屋の扉の前にグリムが立っていた。
「連れてきたのね。」
「はい!」
「ようこそヴィザル。ここが男性研究倶楽部よ。」
そう言ってグリムが扉を開ける。ヴィザルは部活の名前を聞いてギョッとしていると中にいた女子生徒達がヴィザルをキラキラした目で見ていた。
「本当に男だー!」
「生では初めて見ましたわ!」
次々ヴィザルに近付いてくる。ヴィザルはそんなことより部活の名前が気になっていた。
「タイムターイム!ここ何部!?」
「男性研究倶楽部だよ!」
「なんだその部活!?」
ヴィザルがフェルトリーネとグリムに事情を聞こうとするも女子生徒達がヴィザルの体を撫で回しているのでそれどころではない。
「本当に胸がない。」
「がっしりしめますわ。」
「全部脱いでください!」
「却下!」
服を脱がそうとする女子生徒達。ヴィザルも廊下で裸になるわけにはいかないので全力で抵抗する。
「す、凄い…力強いよ。」
「これが男なのですね。」
何かの本とヴィザルの体を見比べて目をキラキラさせている女子生徒。彼女にフェルトリーネが近付く。
「彼女が男性研究倶楽部の部長アリアンロッド先輩です!」
フェルトリーネがアリアンロッドを紹介するも当の本人はヴィザルを見て目をキラキラさせたまま動かない。ヴィザルは他の女子部員から逃れグリムのとこに行く。
「どんな部活なんですかこれ?」
「名前の通りよ。男を知らないお嬢様達のために男がどんなのか調べる部活よ。」
「とんでもない部活ですね。」
ヴィザルが女子部員を抑えながら会話しているとそこにリリエスタとクゥがやってきた。
「まぁ!ヴィザル様!」
「リリーさん!まさかあなたも男性研究倶楽部!?」
「いえ。私は魔道具開発部ですわ。」
「そんな部活もかるんだ。」
「他にもいっぱいあるわ。テーブルゲーム部、モンスター育成部、マーチェリー部、騎士道部…」
「聞き馴染みがない部活がいくつかあるんですが…」
ヴィザルがいくつかの部活について聞こうとした時、油断していたのか女子部員に部室に連れて行かれた。
「あぁ〜!」
「ヴィザル様ー!」
部室の扉が閉められヴィザルの叫び声が響く。中を見たいという気持ちがあるが怖くて出来ない。もし、中の光景をオリヴィエに見られたらと思ったリリエスタは何も言わずにそそくさとその場から離れて行った。
結局、ヴィザルは男性研究倶楽部に入ることはなかった。
次回予告
学校行事と言えば…
「あれか!」




