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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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水着でポロリはお約束

前回のあらすじ

夏の海で難波しました。


「陣○さんのネタにあったやつ!」

 名も無き無人島、青い海、青い空、生い茂る緑、白い砂浜、本来ならセレブな気分でバカンスしているところだが今はそれどころではない。

 ヴィザルは1人白い砂浜に体育座りしていた。彼は無人島で遭難してしまったのである。どうしようか?どこに行けばいいか?そんなことを考えていてもしょうがない。ヴィザルは立ち上がると水着を脱いで走り始めた。そう、ヤケクソである。


「誰も見ていないし一度やってみたかった!」


 ヴィザルははしゃぎながら走る。凄いドン引きしたエウリアの前を走る。彼女と目が合う。その瞬間、冷静になり水着を着て顔面真っ赤にさせた。


「見ないでください。」

「あんたもそういう時があるのね。」


 ヴィザルから距離をとりながら歩く。すると、今度はカリスティが崖の上に立っていた。全裸で。


「困ったわねぇ。」

「困ったのはこっちよ変態。」


 カリスティがギョッとして振り向くとまたドン引きしているエウリアと顔を覆っているヴィザルがいた。カリスティは珍しく赤面しながら訳を話す。


「違うのよ。これは別に露出癖があるわけじゃなくて気付いたら無くなってたの。」

「はいはい。そういうことにしてあげる。」

「ホントよ!」

「他にそういう人がいれば信じます。」


 カリスティから距離をとって歩く二人。すると、砂浜で氷を使ってSOSと書いているヘルフィリーがいた。何故か彼女も全裸である。


「これで気付いてくれるか?いや、その前に服をなんとかしないと…」


 ヘルフィリーが振り向くとヴィザル達がいた。


「ち、違うんだ!あの嵐でいつの間にかライフジャケットも水着も取れてたんだ!信じてくれ!」

「信じたくなかった。」


 頭を抱えるエウリア。ヘルフィリーの隣で何度も頷くカリスティ。これ、どうすればいいの?と思いながら先頭を歩くヴィザル。すると、森の中でサリアが熱唱していた。彼女もまた全裸である。


「生足魅惑のマーメイドー!」

「魅惑じゃなく困惑してるわ。」

「はっ!」


 サリアは赤面しながら顔を覆っている。


「これは何故か気付いたら水着が無くなっていただけで…」

「それよりなんであの状況で歌ってるかが謎です。」

「全裸に眼帯って完全に変態じゃん。ヴィザル!水着貸してくれ!」

「変態が増えるだけなので却下。」

「それよりカリの変装魔法で服着れば。」


 エウリアの一言でカリスティは思い出したかのようにポンッと拳で掌を叩いた。すぐに変装魔法でサリア達を普通の水着に変装させた。


「これでなんとか変態問題は解決だな。」


 水着を着たのでヴィザルもやっとまともに見れるようになりサリア達に今後を聞く。


「どうします?救助が来るの待ちます?」

「それしかないけどね。」


 森の中を歩きながら今後のことを考える。やっと森を出て砂浜に着くと前に誰かいた。フィルディオだ。フィルディオが砂浜に棒で何か書いている。ヴィザル達が近付くと完全に痩せ細った状態でブツブツ言いながらSOSを書いていた。


「•••ウルトラソウル…へぃ…」

「こんな元気のないウルトラソウルは初めて聞きましたよ。」

「弱り過ぎじゃない?」

「あのカメラってそんなに大事だったの?」


 エウリアの発言にヘルフィリーは気まずそうに顔を背けた。ライフジャケットや水着と一緒にフィルディオから没収したカメラも無くしてしまったからだ。


「どうします?」

「このフィルはヤバい。とりあえず救助を待ちながらカメラ探してみるか。」


 サリアが引き返して森に入ろうとする。その時、森の方からガサガサと音がした。自分達以外に誰かいる。そう判断したヴィザル達はすぐに警戒し構える。その音はだんだん大きく近付いてきた。そして…


「あ、ヴィザルさんにサリアさん!」


 オリュンティア公国のお姫様、アテリナ・オリュンティアとジルフレイムがやってきた。


「•••」

「•••」

「「「姫様かよぉ~!」」」


 ヴィザル達の声が無人島で木霊した。

次回予告

姫様と一緒にソウナンですか!


「無理です。」

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