夏は海派と山派に分かれる
前回のあらすじ
やっぱ巨乳っていいよね。
「作者の感想じゃねぇか!」
ある暑い夏の朝
「あ、暑〜い。」
「43.2って人間が生きていける温度じゃないわよ〜。」
サリア達は扇風機、クーラーをガンガンかけていた。そんな中でもウズメはバテることなく稽古に励んでいる。
「だらしないですよ皆さん。暑さなんて体動かしていればすぐ慣れます。」
「絶対この世界に松岡○造がいるわよ。」
「あの人、環境を暑くする能力持ってるんじゃない?」
「あれ?私の話無視ですか?」
ウズメが寂しそうに見てくる。すると、サリアが立ち上がり提案した。
「よし!今から遊びに行くぞ!」
「今からかよ。」
「学校は夏休みなのに私達に休みがないのはおかしい!ってことで私達も夏休みやりたいと思います!」
「「さんせーい!」」
サリアの提案にエウリア達が乗る。
「じゃあ行く場所は決まってるよな?」
「もちろんよ。」
「海!」
「山!」
サリアとエウリアが同時に叫ぶ。しかし、意見が別れたためサリアとエウリアはお互いを睨んだ。
「夏と言えば海だろ?」
「バカね。夏だからこそ山に行くのよ。夏=海なんて安直過ぎ。」
「山なら冬でも行けるだろ!海は夏しか行けないんだぞ!」
「山だって夏にしかない雄大な景色が見れるのよ!それが分からないの!」
二人が言い争っている。
「じゃあ多数決だ!」
「いいわ!夏と言えば山ってことを教えてあげる!」
サリアとエウリアはヴィザル達にどっちに行きたいか投票してもらった。
結果はというと…
海派
サリア、ヴァンガス、カリスティ、ヴィザル、マキナ
山派
エウリア、エレキナ、ヘルマ、クロア、ウズメ
どっちでもいい
ケン
「「ケン!どっちに行くの!?」」
「どうでもいいわ!」
ケンがどっちにもつかなかった結果海派と山派が同数になってしまった。
「なんで海なのよ!」
「あら。海に行けば可愛らしい女の子の水着姿が見れるのよ。」
「カリはちょっと黙ってろ。」
「じゃあヴァンガスは!?」
「•••ギルガと山は嫌だ。ギルガと山は嫌だ。ギルガと山は嫌だ。ギルガと山は嫌だ。ギルガと山は嫌だ…」
「なんかトラウマでもあるの?」
ガグガクブルブル震えているヴァンガスを見てこれ以上聞かなかったことにする。今度はサリアがエウリア達に聞いた。
「そっちこそなんで山なんだ?」
「水着を着たくないからよ!」
「カリがいるから。」
「水着ですとまだ周りから変な目で見られるので。」
「義肢が水に弱いんだよなぁ。錆びるといろいろ面倒だし。」
「山なら修行にピッタリだからだ!」
「1人おかしい奴いなかったか?」
ヴァンガスがツッコむが話を外らされる。サリアとエウリアが互いを睨んだまま動かない。すると、エウリアがサリアに指を差して提案した。
「勝負しましょう!勝負!」
「しょ、勝負だとぉ!?」
サリアは汗をかき下がった。
「そうよ。一本勝負。勝った方に遊びに行くってどう?内容はなんでもいいわ。腕相撲でもクイズでもどんとこいよ。」
(ま、まずい。腕相撲はエレキナとヘルマがいるしクイズもエウリアの知識がハンパない。ってか山とか蚊とか面倒くせぇのがあるところには絶対行きたくない。どうする•••)
サリアはどうすれば海に行けるのか頭をフル回転させる。すると、エレキナをチラッと見てニヤリと笑った。エレキナはサリアを見て警戒する。
「じゃあ、多数決でどうだ?」
「いや、それで決まらないから…もしかしてケンをどっちに引き入れるか勝負ってこと?ならいいわ。」
エウリアが勝負に乗る。その瞬間、サリアはカリスティの首をチョップし気絶させた。
「!?」
「エレキナ、海が嫌なのはカリがいるからだろ?」
「ええ。」
「じゃあ、カリはお留守番させるからこっちに来て。」
「いいよ。」
「エレキナぁ!?」
驚愕のあまり声が裏返っててしまうエウリア。サリアがエレキナを引き込んだ。
「よし。これで勝った。」
「勝ったじゃないわよ!何やってんのよ!」
「だってエレキナはカリがいたら行かないって言ってたからカリがいなくなればこっちに来るってことだろ。」
「だからって仲間落とすか普通?」
「いや、サリアさんは普通じゃなかったですね。」
納得いかないエウリアはケンに縋り付く。
「ケンならこっちに来てくれるわよね!?あんな卑怯無滞納ギャンブル中毒マスターより私よね!?」
「一応うちのマスターだぞ。」
「サリアさんボロクソに言われてる。」
エウリアはなんとかケンを引き入れようとする。
「エウリア、一応カリスティも入れてるからどの道6対5でこっちの勝ちだぞ。」
「卑怯者ー!」
(そこまでして山に行きたくないのか•••)
泣くエウリア。呆れるヴィザル達。誇らしげに胸を張るサリア。結局、サリア達海派の勝利となった。
次回予告
アイアンガイアの旅行
「そこでもまたハプニングが!」
「毎回これだよ…」




