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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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誰だって過去から変わることが出来る

前回のあらすじ

やっとヴリドラシルに大きなダメージを与えることが出来た。


「いきなり端折り過ぎじゃない?」

「そんなことないですよ。」

 サリアが斬った。ヴリドラシルの左目に新たに傷を付けた。傷は元からあった傷とX状に重なる。ヴリドラシルは苦しみ暴れた。その様子は遠くに避難していたヴィザル達にも見えていた。


「凄い…」

「もしかして倒せるか。」

「いきなり弱体化したような気がするけど。」


 戦いの様子を見ているヴィザル達。その時、ヴィザルとバルド、そしてフォルスが何かの気配を感じ空を見上げた。


「どうした?」


 アイリスが聞くがヴィザルは黙っている。すると、ヴィザルとバルドがヴリドラシルがいる方向に走り出した。


 ヴリドラシルは驚いていた。


(バカな。この程度の攻撃で俺がダメージを負うはずはない…)


 ヴリドラシルは蹌踉めきながらも立ち上がろうとする。それを見逃すはずはない。インドライガとトールバスターがヴリドラシルの前に移動し弓矢を構える。その時、後ろで拍手が聞こえた。


「見事。まさか人間がヴリドラシルをここまで追い詰めるとは。」


 その声を聞いた二人は振り返って矢を放つ。しかし、矢は声の主ヴァルボロによって止められた。


「お前がバルドの言っていた魔神ヴァルボロか。」

「そうだ。」

「ヴァルボロ!何の用だ!」

「撤退だヴリドラシル。気付いてないかもしれんが人間はあの時よりさらに強くなっている。その人間を甘く見過ぎたお前の負けだ。」

「ふざ…けるな!」


 ヴリドラシルは起き上がろうとする。しかし、気付かないうちに受けたダメージは大きく体が思うように動けない。


「それに魔王様からの命令だ。撤退しろヴリドラシル。」

「!」


 魔王、その単語を聞いたインドライガ達は警戒しヴリドラシルは納得いかないがそそくさと地面を潜り撤退を始めた。


「逃がすか!」

「いいや、逃してもらう。」


 トールバスターがヴリドラシルを追撃しようとするがヴァルボロが彼の前に一瞬で移動し阻む。すると、ヴァルボロの周りに樹が生えてきてヴァルボロを檻のように囲んだ。ヴァルボロが下を見るとアルトディーナとアイリスがいた。


「これぐらいで俺を止めれると…」

「行け!ヴィザル!」

「!」


 アイリスの叫びにヴァルボロは警戒する。その時、ヴァルボロの後ろからヴィザルとバルドが現れた。ヴァルボロは二人の剣を翼で受け止める。


「なるほど。お前らか。」


 ヴァルボロは二人を弾き飛ばす。二人は樹の上に着地し直ぐ様剣を構える。


「ヴィザル、行くぞ。」

「はい!」


 二人は同時に飛び出しヴァルボロを攻撃する。ヴァルボロは二人の剣を素手で受け止めカウンターで攻撃する。ヴァルボロの張り手を受けた二人は数歩下がるがすぐに攻撃に転じる。しかし、ヴァルボロは二人の剣を掴むと握り砕いた。


「さぁ、どうする?」

「「こうする!」」


 その瞬間、ヴィザルは蹴り、バルドは拳でヴァルボロを攻撃した。一瞬の油断、ヴァルボロは二人の攻撃を初めてまともに受けてしまった。


「なるほど。あの時とは違うか。」

「バルド兄さん。格闘技いけるんですか?」

「まだ荒削りだがな。お前と一緒だ。一芸だけじゃやっていけねぇのさ。」


 ヴィザルは足に風を纏い、バルドは拳に雷を纏わせる。ヴァルボロも対抗し両手両足に闇を纏わせた。


「いいだろう。来い!」


 ヴァルボロが二人を挑発する。二人は挑発に乗り同時に走り出した。

次回予告

因縁の相手ヴァルボロと戦うヴィザルとバルド。あの時の自分とは違う。それを証明するため二人は前に進む。


「次でヴリドラシル編は終わります。」

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