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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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運命の糸とか言う奴はだいたいストーカー

前回のあらすじ

オチ的にヴィザルが勝利


「オチとか言わないでください!」

ヴィザルとバルドの戦いが始まる前

ケンは砂漠ゾーンを歩いていた。その後ろをギルガが歩いていた。すると、後ろにウサギの獣人の男と猫の獣人の女が現れた。

「どうだった。アレックス、ヴィヴィアン。」

「北は駄目だ。アイアンガイアのバ火力女とギガストロがいる。」

「ギガストロか。あいつはあぁ見えて結構頭がキレる奴だからな。」

「それと、南も駄目。海洋ゾーンと廃墟ゾーンの間にトールバスターがいる。」

「トールバスターもいやだなぁ。仕方ない。俺はこの辺りを探す。お前達はここと廃墟ゾーンの間で見張れ。」

「了解。」

そう言って二人は消えた。



ケンが砂漠の中を歩いていると前に男がいた。

「なぁ、あんた。昔は凄い人だったって。」

「昔はな。」

ケンが答えると男は笑ってある物でケンを攻撃した。それは拳銃だった。ケンはそれをシールドで防いだ。

「この世界にはこれはないだろ?」

「確かにないな。」

男は拳銃を見せたあと、今度はマシンガンを見せた。そして、両手に持ったマシンガンを連射してケンに攻撃した。

「どれだけ凄くても未知の武器には敵わないだろ!?」

男はマシンガンを連射しているがケンには一切当たらない。

「な、なんで当たらない!?」

「さっき見たことないって言ったがそれはそんな弱い武器は見たことないって意味だ。俺達は既にマシンガンよりもヤバい武器を持った奴と戦ったことがある。」

「え、マシンガンを知ってんのか?」

「それと戦いの先輩として教授する。」

そう言ってケンは空中に作ったシールドに乗って男に向かった。そして、マシンガンごと男を切り裂いた。

「初めて会う相手には最大限用心しろ。」

「マジかよ。」

《大塚 御門 リタイア》

『おぉ!ついに天桜の狐からリタイアが出た!リタイアしたのは大塚御門選手。そして、倒したのはまたしてもアイアンガイアのケン・アレスザード選手!これで現段階で一人もリタイアしていないのはレジェンドドラゴンのみとなりました!』

ケンは大塚を倒した後、そのまま歩いた。その様子をギルガがひっそりと見ていた。

「やっぱり強いな、あいつ。真っ向勝負はしたくねぇが不意打ちが通じる相手でもねぇ。さて、どうするか。」

ケンを見るギルガの後ろをトカゲ頭の男がジーっと見ていた。

「あ、俺の名前はディアゴ・リザーデス。」

分かりました。彼はディアゴ・リザーです。

「違う。そうじゃない。」

分かりました。デアゴ◯ティーニ。

「全然違う!」


ケンが歩いていると遺跡にたどり着いた。そこには誰もいないのか静かだった。しかし、誰かいるのに気づいたケンは立ち止まり前に声をかけた。

「おい、そこにいるんだろ。出てこい。」

すると、柱の影からその人物が出てきた。



ヴィーナ・アプロディだった。

「ケン様~!」

「お前かよー!」

「やっぱりケン様と私は運命の赤い糸で結ばれているのね!」

「その糸、血で染まってないか。」

二人が向き合っている間にギルガがケンの後ろまで近寄った。

(よし。あいつのおかげでここまで近づけた。あとは隙を見て切り裂くのみ。)

その後ろにディアゴ・リザーです。

「だから、違うって。」

「ケン様!私、あの時からずーっとケン様を愛しているんです!何ならケン様を副マスター権限でエンジェルフォースに入れることだって出来ます。」

「マスター権限で反対されるわ。」

「大丈夫です!いざとなったらケン様を女にします!」

「おい~!変な方向に暴走してんだけどー!」

「あいつも苦労してんな。」

ギルガはツッコミを入れるケンに同情していた。

「この時のために私は強くなりました!見てください、ケン様!」

そう言ってヴィーナはピンク色の弓矢を作り出してケンに向けた。

(よし。今だ!)

ケンがヴィーナに集中している隙をついてギルガが飛び出してきた。それに続いてディアゴも飛び出した。

「見てください、ケン様!ラブリーアロー!」

放たれたピンクの矢を避けるケン。

「うおっと!」

それをブリッジで避けるギルガ。

「!?」

ディアゴに命中したピンクの矢。

「・・・」

「・・・」

目と目が合うギルガとディアゴ。

「・・・好きだ。」

「・・・え?」

「結婚してくれー!」

「ぎゃぁあああああああああああああああああああ!」

目と目が合った瞬間、ディアゴはギルガに告白した。

全力疾走でギルガは両目がハートのディアゴから逃げて行った。


ギルガを追って消えたディアゴをしばらく見る二人。

「さっきは外しましたが次は必ず当てます。」

「待て。なんだ今の恐ろしい技。」

「私とケン様の愛の結晶です!」

「その結晶が一発無駄になったぞ。」

「私とケン様の愛は無限大です!」

「怖っ!」

ヴィーナは両目をハートにしながらケンに向けてラブリーアローを連射し始めた。ケンはそれらを全て避けながら壁の後ろに隠れた。

「どこまで行っても問題ありません!私とケン様の運命の赤い糸で出来たラブリーアローに障害物なんてありません!」

そう言ってヴィーナはラブリーアローを放つとケンの横に矢が通過した。ケンが壁を見ると綺麗に穴が空いていた。

「逃がしませんよ、ケン様!」

ヴィーナが少しずつ近づいてきた。すると、実況がある勝負の結果を報告した。

『なんということだ!レジェンドドラゴン初のリタイアはバルド・オルディダンテ選手!そして、倒したのはその弟、ヴィザル・オルディダンテ選手!見事、兄弟勝負を制しました!』

その実況を聞いたケンは笑っていた。

「やったな、ヴィザル。そろそろ俺も腹をくくるか。」

そう言ってケンはヴィーナの前に出た。

「見ていてください、ケン様!」

ヴィーナはラブリーアローを連射したがケンは全て避けながらヴィーナに近づいている。そして、ヴィーナの前にきた瞬間、彼女を抱きしめた。

「ケ、ケン様!」

「ありがとう。俺をそこまで思ってくれて。忘れはしない。オリュンピア大戦争で戦争孤児となったお前とアルティネをオリュンティア公国に連れてきたのは俺だからな。」

ケンはヴィーナを抱きしめながら話している。ヴィーナは顔中真っ赤にしながらあわてている。

「悪いが俺は恋とか愛には奥手でな。ヴィーナの愛を受け止めれない。だから、その思いは心の中に仕舞っておいてくれ。」

「ケ、ケン様~。」

ヴィーナは赤面しながら倒れた。そして、彼女の頭上にリタイアが表示された。

《ヴィーナ・アプロディ 恋落(リタイア)

「ちょっと待て、表示。おかしいだろ?」

こうして、ケンの勝利に終わった。すると、ケンの後ろに一人の老人が現れた。

「久しぶりじゃな、ケン。オリュンピア大戦争の時以来じゃ。」

「そうですね、バースロットさん。」

現れたのはオールドマギアのマスター、バースロット・ヨルムガンドだった。

今、二人は向き合って戦いの火蓋が切られようとした。

次回予告

次はヘルマの出番です。


「やったー!」

「まだ俺の出番ねぇのかよ!」

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