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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
237/406

話が続かなくなると気まずい

前回のあらすじ

サリア達アイアンガイアの勝利!


「•••まぁ、話的に負けることないけどね。」

「身も蓋もねぇ!」

 ある日のメタルバンド。


「•••暇ですね。」

「そうね。」


 そこにはヴィザルとエウリアだけがいた。この日はサリア達はクエストに行ったり遊びに行ったりとみんな外出しているため二人っきりになっていた。

 ヴィザルは宿題を解きながらケーキを食べているエウリアをジーと見つめていた。


(そういえば、エウリアさんと会話することがあまりなかったなぁ。)


 ヴィザルはエウリアのことをあまり知らない。彼女はフェニシア王国の元お姫様で少し(?)ヤンチャなだけの女の子としか知らない。この機会に会話しようと考えるも言葉が出てこない。すると、ヴィザルが見ていることに気付いたエウリアが話しかけてきた。


「ヴィザル。」

「はい。」

「なんか一発芸しなさい。」

「いきなりの無茶振り!?」


 ヴィザルほ驚きつつもエウリアの無茶振りに答えようと一発芸を披露する。


「もしもサリアさんが警察官だったら••••“はい〜!罰金100万円〜”•••」

「つまんない。」

「すみません。」


 静寂に包まれる。ヴィザルはしばらく黙って宿題している。しかし、なかなか進まないので気を紛らわすためにエウリアに話しかけた。


「そういえばエウリアさんって学校とか行かないんですか?」

「行かないわよ。サリアに学費が払えると思う?」

「あ…」


 ヴィザルは黙る。確かにあのギャンブル中毒のサリアがちゃんと纏まった金を持っているとは思えない。というか纏まった金があればレザニアさんに家賃を払っているはずだ。


「大丈夫なんですか?」

「問題ないわよ。それより暇だからなんか踊りなさい。」

「また無茶振り!」


 再びエウリアから無茶振りされるヴィザル。ヴィザルはコホンと咳込み踊り始める。しかし、音楽もなくただヴィザルがあたふたしながらなんかしているというシュールな状況になっている。


「ヴィザル。」

「はい。」

「あんた踊るの下手ね。」

「•••はい。」


 再び静寂に包まれた。ヴィザルも何を話せばいいのか分からないまま宿題を続ける。しかし、全然分からない。すると、エウリアがヴィザルの隣に来て宿題を見るとヴィザルが解けてない問題を指差して答えてくれた。


「これ、神歴1919よ。それとこれはアレクサンダー。これはヴァベルの乱よ。」

「え、分かるんですか!?」

「分かるわよ。サリアとケンからいろいろ習ったから。」


 ヴィザルが目を丸くする。エウリアが意外なことに賢かったのだ。


「エウリアさんって教養あるんだ。」

「失礼ね!私は大魔導師よ!これぐらい余裕よ!それにサリアって意外と賢いのよ。」

「初耳です。」

「まぁ、いつものサリアを見てるとそう思えないのは事実ね。ヴィザル、教えてあげるから宿題見せなさい。」


 それから数時間後


「ただいまー!」


 エレキナやカリスティと一緒にサリアが帰ってきた。すると、ヴィザルがエウリアからいろいろと教わって宿題をしていた。


「このレベルの数式なんか暗記しなさい!」

「これ難しくないですか!?」

「あんた、それ全ての数式に対して言ってるよね!この基礎になる数式覚えたらあとは数字を嵌め込んでいくだけだから簡単でしょ!」

「え•••?ヴィザルがエウリアに宿題見てもらってる。」


 ビシバシと厳しく教えるエウリアと目を回しているヴィザルを見てエレキナ達は唖然としているのだった。

次回予告

夏休みの宿題と言えば•••


「あれか。」

「あれだ。」

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