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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
201/406

クラスにポンコツがいるのも学園あるある

前回のあらすじ

200回記念特別編!


「オルフェウスさんが100回目に初登場なのは驚きました。」

「おれも。」

「ちなみに投稿日は年末だったな。」

「•••年末記念特別編もしないと!」 

「話進めろ!」

「準備はいいな。では始め!」


 フリスタンが開始の合図を送る。広大なミロの森には川、小高い丘など様々な地形がある。ヴィザル達Fクラスは集合した場所、Eクラスはミロの森を向けた海岸沿いから出撃する。

 エリルがみんなの前に立つ。


「今回はヴィザル君とオリヴィエちゃんがいる。この時点で数的優位に立っている。」

「それで作戦は?」

(このクラスの委員長。どんな作戦で行くんだろう?)


 フェルトリーネがエリルに聞く。ヴィザルがエリルの立てた作戦に興味を持つ中、エリルが作戦を発表した。


「全員で突撃だ!」

「「「おぉー!」」」

「「待て待て待て待て待て待て待て待て待て待てー!」」


 脳筋戦法で勢いよく突っ込もうとするエリル達をヴィザルとオリヴィエが急いで止める。


「何!?」

「何?じゃねぇ!少しは作戦立てようよ!」

「だから作戦立てたぞ。」

「特攻は作戦じゃねぇ!ただの無駄死にだ!」


 ヴィザルとオリヴィエがなんとか止めようとするが既に数人が森の中に突撃して行った。そして、爆発と共に予め渡されたスマホに着信がきた。そこにはクラスメイトの名前とOUTの文字が出ていた。


「•••ほらっ!すぐにやられたよ!」

「リリーもやるなぁ。」

「やるなぁじゃないよ!もう待ち伏せされてるよ!」

「毎回これやってるの?」

「大丈夫だ。今までこの作戦で9回中3回勝っているんだ。問題無い。」

「その倍負けてますけど!」


 ヴィザル達がエリル達をその場に止めて改めて作戦会議を始めた。

 一方、海岸のホームではリリエスタが優雅に紅茶を飲みながら隣の少女から戦況を聞いていた。


「あら。今回は8人だけなのね。留学生のお二方が止めたのでしょうか?」

「はい。」

「分かりましたわ。それではマルロナさん、松下さん、あなた達も加わりなさい。」

「「はい。リリー様。」」


 リリエスタはそう指示すると小太りのマルロナとソバカスが特徴的な松下が返事して森の中に入って行った。


「本当にこれで大丈夫なの?」

「少なくとも脳筋突撃よりはマシです。」


 ヴィザルはエリルやロゼリア、レミル達と一緒に森の中にいた。どうやら二手に分かれて慎重に潜入してリーダーであるリリエスタを探す作戦にしたようだ。


「エリルさん。Eクラスってどんな人達がいるんですか?」

「そうだな•••」


 エリルはヴィザルの質問に答えようとするとある一点を見つめた。そして、弓矢を生成し一本の木を射抜いた。すると、木から緑色の髪の少女が慌てて飛び出してきた。


「彼女はドロシー。木と一体化することが出来るドリアードだ。」


 ドロシーは慌てて蔦を操り壁を張って逃走を試みるがロゼリアに風魔法であっさり蔦を切られレミルが一瞬でドロシーに近寄り鉢巻の魔法石を破壊した。


「どう!?凄いでしょ!?」

「確かに凄いけどそれならちゃんとした作戦を立てればもっと成績良かったのでは?」

「「「•••」」」

「なんか言ってください!」


 ヴィザルの発言にみんな黙る。すると、何者かの気配を感じたヴィザルがとっさにエリル達を連れて伏せた。その時、轟音と共に光線が庇いきれなかった少女達を包み込んだ。


「しまった!みんな!」


 ヴィザル達が少女達に駆け寄る。少女達は目をぐるぐるさせているが無傷だった。しかし、魔法石が破壊されている。


「•••え?ピンポイントで魔法石だけを破壊出来るんですか?」

「この雷魔法と精密性は彼女ね。あらゆる雷魔法を使いこなす雷撃使い“エレクトロメーカー”松下幸子。」

「大丈夫?そのいろんなところに怒られそうな二つ名と名前大丈夫?」


 ヴィザルが別のところを心配していると松下は雷で生成した弓矢を構え再びさっきの光線を放った。


「避けて!あれは彼女の得意技ソニックレールガンよ!」

「やっぱり怒られるやつだこれ!」


 松下が放つソニックレールガンをヴィザルはいろんなところに心配しながら避ける。ヴィザルは避けるとすぐに松下に向かってダッシュした。ソニックレールガンは次撃つのに時間がかかる。そう判断したのだ。実際、ソニックレールガンを放つには時間がかかる。それは松下自身も分かっていた。


「判断も速度もはやい。けど少し真っ直ぐ過ぎない?」


 松下は下がりながら発射準備すると同時にヴィザルの周りから雷の刃を飛ばしてきた。彼女は予め自身の周りやこっちにくるルートに雷魔法で地雷を作っていたのだ。

 しかし、ヴィザルは見事に全ての攻撃を受け流すか避けるかで捌いた。松下は驚きながらも逃げる。しかし、いつの間にかエリル達も彼女の近くまで接近していた。

 すると、ソニックレールガンが間に合わないと判断した松下は弓を消し両手に雷で生成した刀を持った。そのままレミルの攻撃を躱して彼女の魔法石を真っ二つにした。


「来なさい。」

 

 刀を構える松下に対しヴィザルは真っ直ぐに突き進む。エリルも遠距離から弓矢で援護する。そこにロゼリア達が魔法でヴィザルを強化させたりしてアシストした。


「《カンデラ》!」


 しかし、松下も一筋縄ではいかず自身の周りに発生させた雷を地面に走らせロゼリア達を痺れさせる。ヴィザルはとっさにジャンプして避ける。松下はそこに狙いを定めるがヴィザルと同じくとっさにジャンプして躱したエリルが攻撃を妨害した。


「今だ!」


 エリルが叫ぶ。松下は刀を伸ばしてエリルを攻撃して麻痺させるとヴィザルに向けて斬撃を飛ばした。それをヴィザルは空中で体を捻らせて避ける。松下はとっさに刀でガードするがヴィザルはその刀ごと魔法石を真っ二つに切り裂いた。

次回予告

遂にリリエスタと会敵


「緊張感0ですね。」

「今までの相手と比べるとそうだな。」

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