生徒会長が一番強いのは学園あるある
前回のあらすじ
テロリスト襲撃
「よくラノベに出てくる最初の方の雑魚ですね。」
「待たせたな!」
ヴィザル達の前にアイリスが現れた。彼女は杖から降りその杖と長い剣を持ってテロリストリーダーの前に立った。
「まったく。今からヴィザル君達の歓迎会を開こうというのに邪魔してくれたな。」
「クソッ!計画は完璧だった!その男の邪魔さえなければ!」
「そういうこと言う奴に限って詰めが甘いんだよ。」
アイリスはそのままリーダーに突撃して行く。ヴィザル達も援護しようとするとヘルフィリーが止めた。
「ヴィザル、行かなくていい。」
「援護しなくていいんですか!?」
「要らない。それより会長の戦闘をよく見ておけ。」
ヘルフィリーに言われてアイリスの戦闘を見る。彼女はまず杖から雷を発生させて魔獣を貫き倒すと人型を瞬く間に斬り伏せた。そのままリーダーに突撃する。リーダーは鋏と尻尾で攻撃するがアイリスは鋏を受け流し尻尾を切るとリーダーの胸に杖を当てた。
「チェックメイト。」
アイリスがそう言った瞬間、リーダーは吹き飛び倒れ気絶した。
「早っ!瞬殺じゃないですか!?」
「な、援護の必要なかっただろ。」
アイリスは先生達にテロリストの確保を頼むとヴィザル達の前にやってきた。
「いや〜、すまないね。こういうの月1であるんだけどまさか今日来るとは思わなくって。今から全校生徒集めて君達の歓迎会を開くから。」
「待って。襲撃が日常茶飯事になってません!?」
「そりゃうちは財閥の令嬢に珍しい種族、王族もいるから狙われやすいのよ。」
「なんか軽くないですか?」
「もう慣れたもんよ。」
アイリスが笑いながら帰っていく。すると、ヴィザルが彼女を呼び止めた。
「あ、あの!」
「ん?」
「特殊体質について詳しく教えてくれませんか?」
ヴィザルが教えを乞うとアイリスは顎に手を当て少し考えた。何か思い付いたのか手をポンッとするとヴィザルに提案した。
「なら私と一回戦ってみないか?」
「!?」
アイリスの提案に驚愕したのはヘルフィリー達だった。彼女達はすぐにアイリスによって来て提言した。
「闘うなら私が行きましょう。」
「そうね。体験するなら会長よりヘルフィリーちゃんが適任だわ。」
「うん、それがいい。」
「お前ら、安心しろ。ちゃんと手加減はする。それにヴィザル君に教えてるなら一番強い私が適任じゃないか。」
しばらく話し合っているとアイリスに根負けしたのかヘルフィリー達はヴィザルの相手をアイリスがすることを了承した。
「で、では会長、我が校の恥にならないように戦って下さい!」
「本当に加減してください!」
「ヴィザルさん!良いところだけを学んでください!」
「一体何があるんだ?」
アイリスに不安を感じながらも学園内にある闘技場に向かうヴィザル達。ステージにヴィザルとアイリスが入る。
「まず特殊体質は感情に依るモノが多い!それがどの感情に起因しているのか自覚するところから始めよう!」
「はい!」
「その調子です会長!」
「真面目にお願いします!」
「もう一度言います!くれぐれも我が校の恥にならないように戦って下さい!」
「本当に何があった?」
アイリスから教授されながらも心配しかないヴィザルはまっすぐアイリスに向かう。アイリスもまっすぐ進みヴィザルと剣を交えた。ヴィザルより小さい体ながらもそれを技術で補いヴィザルと互角に戦うアイリス。ヴィザルは隙を見て風魔法を放つが読まれていたらしくあっさり避けられた。
「うん、剣術は素晴らしい。魔法も出来る。冒険者としてはもう充分な素質はある。」
「ありがとうございます。」
「そして、君は後天性だが間違いなく特殊体質だ。私も後天性の特殊体質だからなんとなく似たシンパシーを感じる。」
アイリスは戦いながらヴィザルに特殊体質について教えている。ヴィザルもそれを理解しようとしながら彼女と戦っている。
そんな二人の戦いを見ていたヘルフィリー達は安心している様子だった。
「良かった。」
「なんとか真っ当なまま終わりそうですね。」
「ねぇ何があるの?」
「アイリスさんの特殊体質に何か関係が?」
「知らない方がいいわ。」
ヘルフィリー達がホッとしているとアイリスがヴィザルから離れた。
「特殊体質を自覚すること、そしてその感情を受け入れることが大事だ!特別に私の特殊体質を見せてあげる!」
「会長!?」
「止めてください!折角いい感じで終わりそうだったのに!」
特殊体質を見せると言ったアイリスをヘルフィリー達が全力で止める。しかし、彼女達の忠告を無視したアイリスはなんといきなり脱ぎだしたのだ。アイリスの行動に驚くヴィザル達。すると、アイリスがボンテージを着ているのが目に映った。
「•••な、なんでだー!?」
「さぁ来い!」
「さぁ来い、じゃないですよ!なんでいきなりSMプレイの女王様になってるんですか!?」
「これが私の特殊体質、性的興奮すると強くなるのだ。」
「最悪だー!何!?僕に似たシンパシー感じるってまさかそういうこと!?嫌ですよ!僕の特殊体質がそんな変態思考なんて!」
「言っただろ!まずは受け入れることが大事だと!安心しろ!私は既にこれを受け入れて今じゃ全校生徒に冷たい目で見られても興奮するようになった!」
「安心出来る部分が一切ねぇー!」
ヴィザルがツッコミしているとアイリスを氷が閉じ込めた。そこにヘルフィリーがやってきて戦いを強制的に中止させた。
「すまないヴィザル君。我が校の恥を見せてしまった。」
ヘルフィリーが申し訳なさそうにヴィザルに謝るのでした。
次回予告
気を取り直して学園案内。
「私が案内しよう!」
「結構です。」
「そんなぁ!」




