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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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意外な奴が高学歴な時もある

前回のあらすじ

最近見なくなった女子校に男子が入学するハーレム漫画的展開。


「そういえば、監○学園もハーレム学園漫画だったな。」

「あれをハーレムと呼んでいいのか?」

聖ヴァルキュリア百合女学園学園長室


「よく来てくれたねオリヴィエさん、ヴィザル君。•••なんでヴィザル君は青ざめてるの?」


 金髪でウェーブのかかったロングヘアの女性が出迎えてくれたけど、何故自分が女子校に留学したのか理解出来ていないヴィザルは汗を流しながら下を向いていた。


「あ、あのなんで僕なんですか?っていうかなんで男子が女子校に留学することになってるんですか?」


 ヴィザルが恐る恐る聞くと女性は気軽に答え手くれた。


「あのダン○ルドアもどき説明してなかったのね。説明するわ。聖ヴァルキュリア百合女学園は代々女性のみの男子禁制の孤島の小中高一貫校でした。その結果、男性に対して免疫のない女性達が増え学園を卒業してもなかなか社会に馴染めないという事態に陥ってしまいました。そこで、元提携校であるシャルロットマーニュ学園から男子1人を短期留学させ男性に慣れてもらいましょうと言うことになりました。」

「は、はぁ。それで何故僕なのですか?」

「それは先に決まったオリヴィエさんからの推薦です。ヴィザル君なら私が付いているので大丈夫ですということなのであなたに決定しました。」


 学園長がニコッと笑って説明した。ヴィザルはちらっとオリヴィエを見ると彼女は何故か鉈を振っている。


「オリヴィエさん、鉈はフルスイングして使う物じゃないですよ。」

「大丈夫。ヴィザル君に何かあった時は守ってあげるから。」

「なかなか逞しい魔法少女ね。」


 オリヴィエを見て鉈をバットのようにフルスイングしているオリヴィエを見て乾いた笑いをする学園長。表情を戻し話を戻す。


「改めて自己紹介をしよう。私が聖ヴァルキュリア百合女学園学園長のヒルデ•シグルドルーンだ。よろしくな。」

「は、はい。よろしくお願いします。」


 まだ納得出来無いが仕方なく了承することになったヴィザルが首を縦に振る。


「そうだ。君達と一緒に短期だが教師としてうちに赴任することになった二人を紹介しよう。君達が入るクラスの担任の補佐として入る。入ってきてくれ。」


 ヒルデが呼ぶと扉が開き二人の女性が現れた。なんと、入ってきたのはアルティネとサリアだったのだ。サリアを確認した瞬間、ヴィザルは彼女の顔面にキックした。


「なんでここにいるんですか?」

「仕事!依頼でここの教師を頼まれたのよ!」

「それで本当に来る人は今どこにいるんですか?」

「全然信じてない!」

「おや?知り合いだったのか?」


 サリアに問い詰めるヴィザルにヒルデが語りかける。アルティネもまさかヴィザルがここにいるとは思っていないようで目を丸くして驚いていた。


「それはこっちの台詞よ。女子校の短期留学生に男がいるなんて寝耳に水よ。」

「マスターも来ていたのですね。」

「そうよ。オリヴィエちゃんなら分かるわ。うちの優秀な仲間だもの。でも•••」


 アルティネが横目でヴィザルとサリアを見る。まだヴィザルの尋問は続いていた。話が進ま無いのでアルティネはヴィザルを引き離して落ち着かせた。


「君達は同じクランだったりするのかい?」

「はい。私とオリヴィエちゃん、サリアとヴィザルが同じクランに所属しています。」

「な〜んだ。なら自己紹介の手間が省けたな。代わりに面倒事が来たみたいだけど。」

「それで何故サリアさんがここに?」

「二人はうちの学園の卒業生なんだ。」


 ヒルデがそう言った瞬間、ヴィザルはあり得ないという表情をしながらゆっくりとサリアを見た。


「え?」

「ホントだぞ。」

「信じられないことにね。サリアは私の1つ下の卒業生。つまり私の後輩よ。」


 いきなりの新事実にヴィザルとオリヴィエは言葉を失った。二人はアルティネとサリアを交互に見るとそれぞれ自分のクランのマスターを見た。


「「初めて知りました。」」

「こんなのが後輩なんて嫌だから言えないのよ。」

「酷い!私、学生時代は優等生だったんだよ。」

「問題児としても有名だからねあんた。」

「•••••」


 冷や汗かきながら黙ってしまったサリア。ヒルデはそんな彼女を無視してヴィザルがこの学園に短期留学下リュックを説明する。一応サリアもアルティネも納得したので最後にヴィザル達に通告した。


「これで一通り話した。詳しいことはメシエに聞いてくれ。それと最後に、一応君達を信頼している。が、もし異性関係で問題を起こした場合、どうなるか分かっているね。」

「は、はい•••」

「大丈夫です!もしヴィザル君にそんな事があったらこれでお仕置きしますから!」

「一切そのようなことがないように全力で頑張ります。」


 そう言ったオリヴィエの目はキラキラしている。そして手には鉈が握られている。それを見るや否やヴィザルはすぐに土下座して誓った。


「マスターズからオリヴィエちゃんがだんだん怖くなって来るんだけど。」

「ヴィザルも大変だね〜。」

「あの子、私より怖いんだけど。」


 オリヴィエに土下座しているヴィザルを心配して見るアルティネ達だった。

次回予告

二人が入るクラスのクラスメイト達が登場


「魅力的な人達がいてもヴィザル君なら大丈夫!」

「とりあえずその鉈を仕舞ってください。」

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