終わり良ければ全て良し
前回のあらすじ
魔神航海編もついにクライマックス!
「合体ってたまに闇鍋みたいになるよな?」
「その話は今しないでください。」
レヴィアを追い出しなんとか船を救ったヴィザル達は救命ボートに向かい救助活動を始めた。幸いレヴィアをいち早く船から追い出したこと、迅速な避難誘導のおかげで船の被害も少なく死者も数名だった。
船の破損部分を氷魔法やシールドで応急措置しなんとかオセロー港に戻ることができた。
オセロー港に着くとカグツチ魔教会のメンバーを連行するためジルフレイム達マジックガーディアンが待っていた。連行していくジルフレイムや勇薙達を見ているとフィルディオがヒョコッと出てきた。
「お見事です!まさか、魔神からみんなを守るなんて凄いですよ!」
「フィル、今までどこにいたんだ?」
「スヒュナと一緒に避難してました!」
「今回、あんた空気だったね。」
「ひどい!」
カメラを構えて撮影しようとしているフィルディオにサリアが辛辣な発言をする。その近くではオルフェウスが護衛対象と思われる男性と握手している。
「これで一安心かな?」
「“今は”が付くけどね。」
周りを見てそう言ったヴィザルのところにジルフレイムがきた。
「今回逮捕したカグツチ魔教会のメンバーのほとんどが名の知れた有名人な上に魔神なんて出現したんだから結構なニュースになるわ。それに下手したら金の力で釈放される可能性もある。」
ジルフレイムがヴィザル達を集めて今回の事件の処理について語る。それに納得できないサリア達が反論する。
「あんたからも何かいいなよ。」
「俺達の任務はカグツチ魔教会の討伐、解体だ。だから今の結果で充分満足だ。」
そう言って勇薙は天桜の狐のメンバーを連れて帰って行った。それと当時にオルフェウス達もどこかへ消えて行った。
「やっと終わった!」
「さぁて、帰って鍋やろ鍋!」
「具材買ってねぇだろ?」
「だから、これからみんな好きな物買って全て鍋にぶちこもう!」
「まさかの闇鍋!?」
サリア達もメタルバンドに帰ろうとする。ヴィザルはその後ろをついていきながら自分の手を見る。オルフェウスに言われた自分は特殊体質かもしれないというのを考えていた。
(もし本当に特殊体質だったら僕はどんな感情で強くなるんだろう。)
「ヴィザル~!早くこい!じゃないと鍋がクリスマス仕様になっちゃうぞー!」
「何を入れる気ですか!?」
今悩んでも仕方ない。そう思ったヴィザルはサリア達と一緒にメタルバンドへ帰るのだった。
次回予告
謎の多いあいつを追跡
「あれ?僕の回ですか?」




