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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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勇気を力に変えて

前回のあらすじ

アイアンガイア&ゾディアックアルゴ&天桜の狐vs.レヴィア


「レヴィア、強すぎない?」

「そりゃ、魔神だからね。」

レヴィアが生み出したジェシュラと交戦しているサリア達。ジェシュラ自体はそんなに強くはないが耐久力がありなかなかしぶとい。しかも、数もそこそこいるため苦戦を強いられていた。

サリアはジェシュラを払いながら震えているヴィザルに声をかける。ヴィザルは最初から戦意を失ってしまい下を向いて動かない。


「ヴィザル!今は震えている場合じゃない!私だってあの魔神は怖いと思ったけどそれでも戦わないといけないだろ!」

「サリアさんは知らないだけですよ。魔神の力を。恐ろしさを。」


ヴィザルが震えながら喋っているとオルフェウスが無言でヴィザルを殴り飛ばした。サリアとマキナが慌てて倒れるヴィザルに駆け寄る。


「ちょっと!?何やってるの!?」

「・・・マスター!」

「邪魔だ。さっさとここから離れてろ。」

「そんな言い方ないんじゃないですか?」


殴り飛ばしたオルフェウスのところに勇薙が来て咎める。オルフェウスは殴り飛ばしたヴィザルの周りに触手を張って防御を固める。


「以前、マキナを助けるために俺に立ち向かったお前は勇ましかった。例え相手が自分より強い奴でも逃げないお前を俺は過大評価してたのか?」


オルフェウスに言われてもヴィザルは震えている。


(こりゃトラウマレベルだな。過去に何があった?)

(ヴァルボロと同じオーラ。直接命を握られているような威圧感。・・・恐い。)


震えるヴィザル。以前、会話しただけでも圧倒的なヴァルボロのオーラに気圧され何も出来なかった。その時はヴァルボロは何もせずに去って行ったが今度は同じ恐怖が自分達にキバを剥いて襲ってきた。

すると、勇薙がヴィザルに近付いてきた。勇薙はヴィザルに近付くと胸ぐらを掴んで叫んだ。


「立て!恐いのはみんな一緒だ!それでも立ち向かうんだ!マスターズであの子のために一切臆することなく俺と戦ったお前はどこだ!誰かのために強くなるんだろうが!」


勇薙はヴィザルの目を見て叱咤激励する。ヴィザルは勇薙を顔を見て少し表情が柔らかくなった。その後ろではサリアとマキナがジェシュラと交戦している。


「そうだ!ヴィザル、お前はいつでも真っ直ぐで真面目(?)で勇気があるだろう!」

「・・・途中、?があった気がしまいが?」

「気のせいだ!」


サリアにも激励されヴィザルはいつの間にか震えが止まっていることに気付いた。勇薙から離れ自分の手を見る。震えがなくなり自分が落ち着いていることを知る。


(あの時の・・・勇気を・・・)


ヴィザルは目を瞑り深呼吸すると近付いてきたジェシュラに勇薙と同時に攻撃した。手から風魔法で作った刃を生成して刺す。


「ヴィザル!」

「・・・皆さん、ありがとうございます!」

「いい目だ。それとこれは俺の推測だから確証はないがおそらくヴィザル、お前は後天的な特殊体質(スペリナル)の可能性がある。」

「僕が・・ですか?」

「ああ。だから気持ちを強く持て。特殊体質(スペリナル)は基本的にポジティブな感情で強くなる。」

「は、はい!」


オルフェウスはヴィザルの顔を見て微笑しながら頭を撫でた。


「さっきは殴って悪かった。じゃあ、行くぞ。」

「了解!」


ヴィザル達は1つに纏まるとレヴィアが空けた穴に向かって一点突破を目指した。道中にいるジェシュラだけを相手にして他のジェシュラは無視した。


「このまま魔神のところまで突っ切る!」


全員が一丸となってレヴィアがいるところに向かって行った。

次回予告

レヴィア戦本格始動


「絶対勝つ!」

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