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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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悪夢襲来

前回のあらすじ

初の魔神戦


「そういえば、書くの初めてだった。」

「今までは魔人だったものね。」

クイーンメルビレイ号パーティー会場


「・・・分かりました。」


そこにゾディアックアルゴのメンバー達が集結していた。その近くには護衛対象と思われる初老の男性がいる。ケンが横目で見ているとメンバーの一人ピスケラが神妙な表情で誰かと交信していた。

すると、ゾディアックアルゴは男性を連れて行ったり別方向を行ったりと別れ始めた。ケンは気になってオリオナに話かけた。


「何があった?」

「お前か。まぁお前なら大丈夫か。実はこの船に魔神が出現したと隊長から連絡があった。」

「魔神、だと。」

「だから今から避難誘導を・・・」


オリオナがケンに事情を話していると、いきなりデカい揺れが起きた。何事かと周りの人達が狼狽えているとけたたましい警報音が鳴り響いた。


「な、なんだ!?」

「落ち着いてください!今から避難誘導します。こちらの指示に従って安全な場所へ向かってください!」


客達が狼狽えている中にすぐにオリオナ達が落ち着かせ救命ボートに案内した。ケンも避難誘導に加わろうとするとカリスティ達アイアンガイアのメンバーと海神達天桜の狐のメンバーも一緒にきた。


「ケン、何があったの?」

「とにかく、ここにいる人達を逃がすぞ。」

「その前に何があったのかちゃんと説明を・・・」


大塚がケンに詰め寄った瞬間、後ろで青黒い光線が床を貫通した。光線はその場にいた人達を消し天井も破壊、崩落させた。


「な、マジで何があったんだよ!?」

「俺が説明するより見た方が早いな。」


突然の光線にケン達が臨戦態勢に入るとぽっかり空いた穴から右腕がドラゴンの首になっている少女が現れた。レヴィアだった。レヴィアは着地すると周りを観察し始めた。レヴィアの登場で客達は恐れ逃げ惑い始めた。


「あれが魔人か。」

「・・・あ~、私は魔人(ヴァレン)じゃなく魔神(サタヴィニア)のレヴィアよ。」

「ヴァレン?サタヴィニア?」

「あれ?この呼び方流行ってないの?マジで・・・」


何故かテンション低めのレヴィア。しかし、彼女から放つオーラはあまりにも凄まじく一切油断はできない。ケン達がレヴィアから距離をとり避難誘導をさせているとレヴィアは逃げ遅れた女性を捕食した。


「!?」

「・・・これで前菜(オードブル)は終了。次は主食(メイン)といこうかな。」

「ヤバいよヤバいよ。あいつ、化けもんだ。」

「見りゃ分かる。」


レヴィアの狂気を感じたケン達はさらに避難を急がせた。すると、レヴィアはケンを捕食しようとドラゴンの口を大きく開けた。


「上等。」


ケンは口の中に炎の渦を飛ばし爆発させると炎魔法で作った刀でレヴィアを攻撃した。それと同時に海神も刀でレヴィアを攻撃した。


「《螺旋閻魔》」

「《少童命(ワタツミ)斬》」

「・・・お、意外と強いかも。」


ケンの攻撃をくらってもレヴィアは余裕で反撃した。左手の爪を伸ばし引っ掻き攻撃をした後、口から氷柱を連射してきた。ケンは下がりながら避ける。その隙にオリオナがレヴィアの影からスコルピアで攻撃する。しかし、彼女の身体に傷を付けることが出来なかった。


「ちょっと。少しぐらい刺さってもいいでしょ。」

「美味しそうな子ばかりだねぇ。」


レヴィアは狙いをケンからオリオナに変え捕食しようと迫ってきた。オリオナは逃げる客達から離れポニーテールを動かし髪の先を蠍の尾みたいにしてレヴィアを攻撃した。

それでもレヴィアには効かず髪を掴んで叩きつけた。オリオナは吐血してしまう。レヴィアはそのままオリオナを捕食しようとした瞬間、リブリアがアストライアーで攻撃してきた。


「リブリア!」

「私の仲間に手ぇ出すな!」

「あ、仕留めれてなかったか。」


レヴィアがリブリアを見ている隙をついてオリオナは自分の髪を切り脱出するとサジウスが弓矢で攻撃した。レヴィアはドラゴンで防ぎ左手を振ると辺り一帯が吹雪に覆われた。


「何!?」

「これじゃあ狙えない。」

「下がれ!」


吹雪から避難しようとするケン達。そこに吹雪の中心から光線が連続でケン達を襲ってきた。ケン達は避けたり弾いたりシールドで防いだりして捌いていくが光線の数が多いうえに視界が悪い吹雪の中からなのでどこからくるか分からない。

すると、光線がケン達の前で弾かれた。ケンが注意して見ると吹雪を囲むようにシールドが張られていた。ケンはこのシールドに見覚えがあるようでシールドを張った張本人を見た。


「もう安心じゃ。この辺りは全員避難済み。今ここにいるのは戦意のある者だけじゃ。」

「カプリコンさん!」


シールドを張って止めたのはカプリコン。彼もゾディアックアルゴのメンバーで最年長の74歳である。彼の後ろには避難誘導をしていた残りのゾディアックアルゴメンバー達もいた。


「お、あの時の亀小僧じゃねぇか。」

「亀小僧って言うな!僕はエリウス!それと相棒のアクタルだ!」

「あ、えっと・・・」

「ジェ、ジェミコです。」

「今それどうでもいいから。」


久しぶりに会ったのか同窓会みたいな雰囲気で会話するヴァンガス達。ゾディアックアルゴメンバーとは初めて会う月読達はさっさと会話を終わらせた。


「とにかく、これでおもいっきり戦えるってことよね?」

「その通りでございます。」


月読がカプリコンに聞く。すると、吹雪の中からレヴィアがドラゴンの首を頭突きのように殴ってシールドを破壊して現れた。


「おかしいと思った!何これ!?」

「おっと、さすが魔神。この程度のシールドでは捕らえられませんか。」

「とにかく避難誘導が終わったのはデカい。このままたたみかけるぞ!」

「「「 了解!」」」


ケンを中心に臨戦態勢をとりレヴィアを迎え撃つのだった。

次回予告

圧倒的な力を見せる魔神レヴィアに苦戦するアイアンガイア、ゾディアックアルゴ、天桜の狐。その一方、恐怖からかヴィザルが戦意を失ってしまう。どうなるヴィザル!?


「次回、ヴィザル、覚醒。」

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