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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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海上の再会

前回のあらすじ

忘れられたであろうキャラクター達の紹介


「その説明止めてください。」

バラドーナ、オセロー港。

そこからタイタニックみたいな巨大な豪華客船が出港した。

船の名前はクイーンメルビレイ号。エドラシア大陸からタカマガノクニを往復する処女航海をしようとしていた。


「「「す、すげー!」」」


その中にはヴィザル達アイアンガイアのメンバーがいた。みんな、大海原を見て感動している。実際、ヴィザル達は豪華客船に乗るのは初めてでクエスト以外で他の国に行くのも滅多にない。


「どうだね?」

「最高です!本当にいいんですか!?」

「構わん!アテナスターを取り返してくれたお返しさ!」


サリアの後ろからオバールとサレヴィがやってきた。どうやら、この前の事件解決してくれたお礼としてオバールが招待してくれたみたいだ。

サリアは目をキラキラさせてオバールに答えた。クイーンメルビレイ号には宿泊設備、複数のレストラン及びバー、ラウンジ、プール、フィットネスクラブ、スパ、美容室、ショップ、劇場、カジノ、医務室などがありみんな行きたいところへ向かって行った。

ヴィザルもラウンジやレストランを回っていると廊下を歩いている男が誰かに似ていた。それを調べるために男の後ろからさっと男の前に行き顔を見た。


「オ、オルフェウスさん!?」


ヴィザルは驚いた。今、彼の目の前にいるのはオルフェウス・アレクレオス。なんでも屋みたいな傭兵クラン、ゾディアックアルゴのマスターであり以前マキナをめぐってヴィザル達と交戦した過去があった。


「お前か。」

「まさか、旅行!?」

「んなわけねぇだろ。ある要人警護の依頼中だ。お前らとは関係ないから安心しろ。」


オルフェウスはヴィザルを払って廊下を歩く。どうやら、他のクランメンバーも船にいるらしく手分けして船の安全を確認している様子だった。すると、彼の後ろ姿を見たヴィザルがニヤリと笑った。


(なんか面白そう。)


ヴィザルは目をキラキラさせてオルフェウスの後を追った。客船の探検に飽きたのか彼の動向や警護対象が誰なのか知りたくなってきていたのだ。しばらくオルフェウスをストーキングしていると後ろから声をかけられた。


「何してんだ?」

「!?」


後ろを振り返ると勇薙がいた。彼もクイーンメルビレイ号に乗船していたようで偶然見かけたヴィザルの後を追っていた。ヴィザルは勇薙をジーっと見つめると思い出したのか手をポンッとさせた。


「・・・・あ~、マスターズ編から一切登場してなかったイキリチーター。」

「その呼び方やめてくれない!?」

「それで何の用ですか?暇人ですか?」

「お前には言われたくない。俺達はある危険組織を捕まえるために来た。」

「ほぅ。その話、詳しく聞かせてもらおうか。」


二人が会話しているとオルフェウスが話しかけてきた。ヴィザルは驚き勇薙はすぐに構えた。


「あれ!気付いてた!?」

「当たり前だ。あんな下手な尾行、無視すら難しいわ。」

「誰?」

「オルフェウス・アレクレオスさん。なんでも屋クランのリーダーで触手使いです。」

「・・・」

「おい。その説明はやめろ。初対面から蔑む目で見られてしまったじゃねぇか。」


ヴィザルの頭を殴ったオルフェウスは勇薙に簡単な自己紹介を済ませると本題に入った。


「それでその危険組織ってなんだ?」

「悪いが部外者に話すわけにはいかない。」

「俺達の依頼はこの船に乗っている要人の警護だ。もし、その組織がこの船に危害を加えるつもりなら俺達も無関係ではない。」

「・・・」


オルフェウスに論破され勇薙は周りを見渡して他に誰もいないことを確認し仕方なく依頼内容を話した。


「依頼はこの船にいるカグツチ魔教会の討伐です。」

「それで、その組織ってどんな組織?」

「・・・おい。こいつは聞かなくていいよな?」


目を輝かせて話を聞いているヴィザルが邪魔なため勇薙は彼を遠ざけようとした。しかし、多くの戦いを潜り抜けてきたヴィザルは簡単に動かず折れてしまった勇薙はため息をついて続きを話した。


「カグツチ魔教会はこの船で魔人を甦らせようとしている。」

「「!」」

「俺達はカグツチ魔教会を討伐し魔人の復活を阻止するのが任務だ。」


魔人、その名前を聞いたヴィザルはさっきまでのニヤケ顔をやめ思い詰めた表情になった。ヴィザルは以前にも魔人と戦ったことがある。そして・・・


(ヴァルボロ・・・)


魔神ヴァルボロと遭遇したことさえある。ヴィザルはそのことを思い出していたが心の中に留め口には出さなかった。すると、勇薙の話を聞いていたオルフェウスが心当たりがあるみたいでそのことを話した。


「船底に行くと関係者以外立入禁止のところがあるが明らかに船員でない人が度々通っていたとリブリアから報告があった。」

「確かに怪しいな。そこに案内してくれないか?」

「ああ。」


勇薙に頼まれオルフェウスは二人を連れて案内した。その後ろで二人の人影がヴィザル達を見ていた。

次回予告

カグツチ魔教会の魔人儀式へいざ潜入


「多分、潜入にならないぞ。」

「と、いうより僕達潜入に向かないと思います。」

「分かってるじゃねぇか。」

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