消えたアテナスター File5
前回のあらすじ
暗い中、スポットライトの真ん中にいるヴィザル。
「えー、犯人は衆人環視の中どうやってアテナスターを盗んだのか?
何故、犯人は盗んだ後に放火したのでしょうか?
その方法を今から調査したいと思います。
ヴィザル・オルディダンテでした。」
「ヴィザル、あらすじでそのパクリ止めなよ。」
火災事件の翌日
現場となったオーバーヘイル美術館をジルフレイム達が調査していた。ガソリンがまかれた跡があり意図的に何者かが放火したことが分かる。
「リーダー!」
頭にたん瘤が出来ているジルドがジルフレイムに駆け寄る。
「スプリンクラーの件ですがここの魔導回路だけ何者かに切断されていました。」
「ってことはこの放火はここを狙ったものは確実。問題は何故盗まれた後に放火なんてするのか?」
ジルフレイムが放火現場を調査する。焦げた壁や天井、割れた花瓶、倒れた台座、壊されたスプリンクラー、ジルフレイムは部下に指示して徹底的に調べさせた。
一方、ヴィザル達はメタルバンドで会議をしていた。
ヴィザル達もいつの間にかフィルディオが撮っていた焦げた壁や天井、割れた花瓶、倒れた台座、壊されたスプリンクラーを見て調査していた。
「派手に燃やされたわね。」
「カシオペアが犯人じゃなければ誰が何のためにわざわざ放火したのかってことよね?」
「カシオペアが嘘を言ってる可能性は?」
「それもある。が、彼女にも放火する理由がないし今まで彼女の犯行を調べてきたが彼女は自己顕示欲が高く派手な盗みを繰り返している。」
「それで性別すら分からなかったの?」
ヴィザル達アイアンガイアとヴィザルの友人達、フィルディオとスヒュナが写真を見て考察している。
すると、何か違和感がしているのかヴィザルが顎に手を当てて写真をジーっと見ていた。しばらく見ているとフィルディオにお願いした。
「ねぇ、フィル。盗まれる前後の写真ってある?」
「ありますよ。」
「あんた、ホントにいつの間に撮ったのよ?」
フィルディオが写真をヴィザルの前に出す。オーバーヘイル美術館に入ろうとするヴィザル達、花瓶を持っている海藤、展示室の前、アテナスターの周りにいるケイティやカシオペアの部下、停電時光魔法で辺りを灯したエルフの男、復電後に展示ケースに覆い被さるケセウス、アテナスターを持っているオイア。
「・・・こうして見るとホントに本物と偽物の区別がつかないな。」
「・・・どうかしました、マスター?」
マキナがヴィザルの顔を覗き込む。すると、ヴィザルがスマホを取り出して誰かに電話した。
「もしもし、ジルドさん?」
「また!?」
「性懲りもなく。」
『なぁに?ヴィザル君?』
「あれ?ジルフレイムさん?」
『悪いけど事件の話はしないわよ。』
そう言ったジルフレイムに電話をきられた。
「どうすんの?」
「・・・仕方ない。容疑者みんなに聞き込みだ。」
「面白そう!」
「取材なら任せてください!」
「私も手伝います!」
ヴィザルが提案するとみんなすぐに手を挙げ同意した。みんなノリノリである。
「よし!アイアンガイア探偵団、結成!」
「「おぉ~!」」
こうして、ヴィザル達アイアンガイア探偵団(サリアがノリで命名)は犯人を探すためにそれぞれ準備していった。
次回予告
聞き込み調査開始。
「犯人は絶対見つけてみせる。じっちゃんの名にかけて!」
「それもダメ。」




