消えたアテナスター File4
前回のあらすじ
簡単な容疑者紹介
「これがないと分かりにくい。」
解放された夜、ヴィザルはオーバーヘイル美術館の前にいた。サリア達と一緒に。その横にはジルフレイムとフィルディオ、スヒュナもいた。
「なんであんた達がここにいるのよ?」
「来てくれて助かりました。」
「そうじゃない!怪盗が来るかも知れないからここに来てって言うから来たらなんであんた達の推理ごっこに付き合わなきゃいけないのよ!?」
ジルフレイムがヴィザルにアイアンクローした。そのままサリアを目を向ける。
「それでなんであんたもいるのよ?」
「出番が欲しい。」
「率直過ぎる。」
ジルフレイムがサリアに呆れているとオーバーヘイル美術館から警報が鳴った。
「まさか、本当に怪盗カシオペアがきたの!?」
「とにかく行くぞ!」
サリアが走り出し扉を破壊してオーバーヘイル美術館に突撃した。
「器物破損よバカー!」
「今それ言ってる場合じゃないですよ。」
サリアに続き一緒に来ていたクロアとヴァンガス、エウリアも突入して行く。ヴィザル達が後を追って入るとジルフレイムも仲間に連絡しながら入って行った。
中に入ると煙が立ち込めていた。どうやら、火災警報が鳴ったみたいだ。
「この警報、盗まれた時の警報と一緒ですね。」
「そう言えば・・・」
フィルディオの発言に思い出しながら走っていると火災現場になっていたアテナスター展示室の前に二人の女性がいた。よく見ると1人は周りをキョロキョロしている猫耳の女性でもう1人はオバールの秘書サファイアだった。
「これどうなってるの?」
「分からないわ。けど誰かが放火したのは確かね。」
二人の会話を聞いているとジルフレイムがガトリングガンを構えて二人の前に飛び出した。
「動かないで!」
「!」
「あなた・・・」
「さっきぶりかしら?サファイア・ケルエウスさん?まさか、あなたが怪盗カシオペアだったのね。」
ジルフレイムの後ろにヴィザル達も着く。すると、サファイアは変身魔法を解きいかにも怪盗ですみたいなマントと仮面姿になった。
「そう。私は怪盗カシオペア。サファイアは近付くための変装。本物はどこかでバカンスよ。」
「それはどうでもいい。まさか、予告状の時間を騙して盗むとわね。」
「違うわよ。」
カシオペアの言葉にヴィザル達はハテナを浮かべた。
「私はちゃんと時間通りに盗む予定だったのに違う奴に盗まれたのよ。」
「言い訳は署で聞くわ。」
「それよりこの火災なんとかした方がいいんじゃない?私達水系魔法は使えないし何故かスプリンクラーが作動してないよ。」
「・・・」
カシオペアに言われ仕方なくジルフレイムは水魔法を火にかける。ヴィザルとヴァンガスも風魔法で炎を吹き飛ばした。その間にカシオペアは手下の女性と一緒に逃走した。
「待ちなさい!」
「私から助言よ。オイアが偽物と言っていたアテナスター。私から見ても本物にしか見えないから偽物を用意できるとなれば相当腕のある奴が犯人よ。」
そう言ってカシオペアは手下と一緒に透明になって逃げてしまった。ヴィザル達は消火を済ませてオーバーヘイル美術館中を探すが結局カシオペアとその手下を見つけることは出来なかった。
次回予告
next wizal's hint『花瓶』
「次回もスマイルスマイル!」
「その前にこの次回予告はアウトだ!」




