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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
158/406

亡き人の思いを受け継ぐ者達

前回のあらすじ

決着!


「やっと終わったぜ!」

「テンション高・・・」

「・・・ん。ここは?」


インドライガが目を覚ますと見覚えのある天井だった。体を起こして周りを見るとコルトリンが目をうるうるさせていた。どうやらインドライガが起きたことに感動しているようだ。


「よ、良かったですマスタ~!」

「ここは、レジェンドネストの医務室だよな?」

「はい!」

「あれから何日経った!?あれからどうなった!?」

「安心してください。暗殺クランアビスロードのメンバーは全員逮捕されています。」


そう言ってコルトリンは事の経緯を話し始めた。



今から1週間前

廃城でヘリガルを倒した後ゾンビを全滅させたギルガとバースロットが城の中を捜索していると倒れているインドライガを発見した。


「おい!起きろ!」

「まずいのぉ。脈が弱くなっている。早く治療魔法をかけながら病院に運ぶぞ。」

「あぁ!」


二人がインドライガわを運んでいる。外ではバルウェイン達がヘリガルを拘束している。そこに連絡を受けてきたレジェンドドラゴンやワイルドビースト、マジックガーディアンの人達もやってきた。その中にいたレーベックが真っ先にインドライガに駆け寄ってきた。


「マスター!」

「早く病院に運ぶぞ!」

「は、はい!」


レジェンドドラゴンのメンバー達が急いでインドライガを運んでいく。その入れ替わりにやってきたトールバスターやオールドマギアのメンバー達がバルウェインのところにきた。


「そっちはどうだった?」

「なんとか。怪我人は出してしまいましたが葬式の参加者に死者は出しませんでした。」

「さすがトールバスター。お前も早く治療を受けろ。」

「はい。」


インドライガの代わりにバルウェインが起こったことをトールバスターに話している。話が終わるとヴィーダの葬式が行われるはずだった教会に向かった。

教会に着くとヴィーダの棺の周りにヴィザル達がいた。みんな、眠るような安らかな表情をしているヴィーダの顔に手をあて涙を流している。バルウェインはそんなヴィザル達のところに行き一緒にヴィーダの顔を撫でた。


「ヴィーダ・オルディダンテは素晴らしい貴族だった。恥ずべきことは一切せずその生き様は気高く尊敬に値する。君達は彼の誇りであり宝だ。彼のように気高く自分に恥じない生き方をしてくれ。それがヴィーダにとって一番の親孝行になるだろう。」

「・・・はい。」


バルウェインの言葉に涙を流しながら答えるヴィザル。ヴァリス達も静かに首を縦に振った。その様子を離れた場所からコルトリン達が見ていた。


そして一週間後

その間も教会の復旧や残党がいないかの捜査などいろいろ有りすぎてまだちゃんとした葬式が行えていないことをコルトリンはインドライガに説明した。彼女が説明しているとインドライガが目を覚ましたと聞いて多くのメンバー達がやってきた。


「マスター!」

「良かった~!」


各々が喜び、泣いたり抱きついたりしている中、バルドは少し離れたところにいた。それに気付いたインドライガは彼に声をかけた。


「どうしたバルド?」

「いえ、まさかあの戦いの裏でそんなことが起きているなんて知りませんでした。俺のせいでマスターに・・・」


謝罪しようとするバルド。彼の感情を先に読んだインドライガは話の途中で遮り口を開いた。


「これは誰かがやらなければならないことだ。バルド、俺はお前のせいで傷付いたとは一切思ってない。奴は野放しにしてはいけない悪党だ。俺は犯罪者を捕らえた。お前もそうなんだろ?」


インドライガに言われバルドは黙り込んでしまう。しかし、その目に罪悪感はなかった。しばらく黙っていたが気持ちが落ち着いてきたバルドがゆっくりと話し始める。


「明日再び父の葬式を執り行います。マスターも一緒にかてけれませんか?」

「そうか。もちろん、俺も参加する。ヴィーダさんには世話になったことがあるからな。」

「本当ですか?」

「あぁ。その話はまたいつか。」


そう言ってインドライガほ医師の指示通りに横になった。ヘリガルによって失明やくも膜下出血になっていたが適切な応急処置とアルトディーナの高度な治療魔法で無事一命を取り留め視力も回復していた。


そして、翌日。

ユミルガルドから帰ってきたサリア達も合流しヴィーダの葬式が執り行われた。国葬と言ってもいいほどの規模と厳重な警備の中行われ何事もなく葬式は終了した。


その帰り、ヴィザルはメタルバンドに戻る道中、夕陽によって赤く染まる空をずっと見上げていた。その頬にはキラリと光る涙が流れている。サリア達も何も言わずにただ隣で一緒に歩いて帰って行った。

次回予告

久しぶりにまったり日常回が始まります。


作者(あんた)にまったりなんてないけどね。」

「ひどい!」

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