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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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トップにいる奴はトップに選ばれる所以がある

前回のあらすじ

ヴィザル達vs.バリッシュ決着


「ホントはもっと短くコンパクトにする予定だったけどあれこれ書きたいことが増えて長引いてしまった。」

「やっぱり無計画じゃん。」

ヴィザル達がバリッシュを倒した後、ヴィザル達が最後に目撃された廃墟にコルトリン達がやってきた。


「バルドー!みんなー!」

「いたら返事してー!」


コルトリン達が叫んで探しているとザッザッと何か足音がしてきた。足音が気になり音がする方向に行って見ると大量のパペットフォルス達がヴィザル達を乗せてやってきた。


「キモッ!」

「ヒドイ!」


フォルスとパペットフォルス達はコルトリンの一言に涙目になっていた。その後ろでヨルズやバルドが横になっている。


「ちょっと、大丈夫!?」

「全身が痛いだけ。バルドもヴィザルも大丈夫よ。」

「あれ?僕は?」

「あんたは見たら分かる。」


痣だらけのヨルズやバルドに回復魔法をかけるコルトリン達。すると、彼女の後ろで気絶しているバリッシュに気がついた。


「こいつは?」

「・・・お父さんを殺した実行犯。」

「こいつが・・・」


バリッシュを確認したコルトリンはマジックガーディアンの人達と一緒に彼を拘束して連行して行った。その様子を見たバルドは空を見てインドライガを心配していた。



そのインドライガはヘリガルを追って廃城に入って行った。彼の後を追うゾンビはバースロットとミョルニオスが城の周りに巨大なシールドを張って防いだ。


「これで邪魔は入らないし奴も逃げれない。ワシらはこいつらを処理しよう。」

「OK!やってやろうぜ。」

「ガッチェス、哀れなお前にせめて俺が最後を与えよう。」


城の前に立ちゾンビ達の相手をするバースロットとギルガ。ギルガとバルウェインが戦前に向かい後ろからバースロットとミョルニオスが援護する。

その間にインドライガはヘリガルと交戦していた。先に攻撃を仕掛けてきたのはヘリガルだ。ヘリガルは魔法で黒い鷲にすると連続で飛ばしてきた。インドライガも雷で鷲を作るとヘリガルの技と相殺した。


「《冥府鷲(タナトス)》!」

「《ライトニングガルーダ》!」


二人の攻撃は激しくぶつかり合い辺り一帯に火花が飛び散る。ヘリガルは冥府鷲(タナトス)の次に黒い狼を出して攻撃してきた。インドライガは高くジャンプして壁を蹴り部屋中を縦横無尽に飛び回る。


「狙いを定めらせないようにするためか?・・・が無駄だ。」


ヘリガルは素早く動くインドライガに対し部屋中に黒い人魂を飛ばした。


「《ダークスピリット》。」

「顕現せよ、ハデス。」


向かってくる人魂を見たインドライガは鎌を持ちローブを着ると人魂を切り裂いたり避けながら鎌から刃を飛ばして攻撃する。しかし、ヘリガルもどこからかゾンビを出して盾にするとさらに人魂の数を増やしてきた。人魂の数が多く捌ききれないと判断したインドライガはダメージ覚悟でヘリガルに突撃した。


「まぁそうくるよな。デバフ《失明》。」


ヘリガルが腕を伸ばして呟いた瞬間、インドライガの視界が全て黒くなった。そのまま雷を纏って突撃するがヘリガルは横に避けたため壁にぶつかった。


(何も見えない・・・)

(伊達に暗殺クランのマスターをやってるわけじゃないんだよ。)


インドライガはすぐに周りに雷を発生させる。しかし、ヘリガルは距離をとって観察していると懐から消音器(サイレンサー)付きのピストルを取り出してインドライガの頭を狙った。


(これで俺の死体人形(デッドドール)に最強の駒ができる。)


ヘリガルは静かに笑うとピストルの引き金を引いた。ピストルから飛び出した弾丸は真っ直ぐインドライガに進む。そして、インドライガの頭に命中・・・



・・・する前に尻尾で防がれた。


「!?」

「・・・そこか。」

「おいおい、視覚が使えず一切音も立てず感知できるようなものはなかったはずだが?」

「長年培ってきた勘だ。」


そう言って立ち上がったインドライガは黄金に輝き両手には三本に分かれた槍状の刃が柄の上下に一つずつ付いた金剛杵と呼ばれる法具を持つ神々しい姿に変化した。


「顕現せよ、インドラ!」


インドライガは金剛杵を周りに浮かせると金剛杵をくっ付けて弓にして虹色の矢をセットした。


「狙い撃ちか?ならこうすればどうだ?」


さう言ってヘリガルは周りに大量のゾンビを出して撹乱するとその中に紛れた。ゾンビ達は動かないインドライガに向かって襲ってくる。


(ここまで音も気配も紛れさせれば俺に当たらないはず。)


ゾンビに紛れてだんだんとインドライガに近付く。今度ピストルではなくナイフを取り出した。


(毒付きだ。触れたらアウト。これで・・・)


ゾンビの間をぬってインドライガに接近した。その時、雷でゾンビを吹き飛ばしたインドライガが狙いをこっちに向けた。


(想定内!)


ヘリガルは笑うと腕を伸ばした。


「デバフ《くも膜下出血》。」


ヘリガルに狙いを定めたインドライガ。しかし、後頭部をバットで殴られたような痛みと共に吐き気や嘔吐が彼を襲った。それでもインドライガは倒れずに弓を引く。


「見事だよ!それでこそ暗殺しがいがある!」


インドライガとヘリガルの距離は1mまで迫った。勝利を確信したヘリガルは雷を避けインドライガの喉元にナイフを突き出した。

その瞬間、インドライガがナイフを避けた。そして、数歩下がるとヘリガルの腹に向かって虹色の矢を放った。


「!?」

「伊達にレジェンドドラゴンのマスターを務めているわけじゃない。」

「デバフ・・・」

「お前の悪事もこれまでだ。《虹天竜(インドラ)の矢》!」


放たれた矢は虹色に光りヘリガルに命中し彼を吹き飛ばした。ヘリガルは窓を突き破り城の外へと吹き飛んだ。その様子を見たバルウェイン達は険しい表情を緩めた。


「よくやった。」

「さすがレジェンドドラゴンマスター。」


ヘリガルを倒したためゾンビ達の動きが遅くなり統率もとれなくなっていた。その隙をバルウェイン達は見逃さず電光石火の速さで制圧していった。

ヘリガルを倒したインドライガはそのまま後ろに倒れるのだった。

次回予告

やっと《アビスロード編》終幕!


「なんとか書ききれた。」

「頑張ったよ作者。」

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