ピンチの時に強い奴が応援にくるのはお約束
前回のあらすじ
やはりインドライガは強かった。
「彼が主人公の小説もありだな。」
「待ってください!」
ヴィーダの葬式が行われるはずだった教会。そこにヴァリスの命を狙ったゼイルが襲撃してきた。トールバスター達がなんとか防ぐがゼイルは教会の周りを巨大な刃で囲い逃げ場をなくすと魔薬によって魔人と化したのだ。
「・・・まずいな。今飛べて奴と渡りあえるのがトールバスターだけだ。これじゃあ俺達が足手纏いになってしまうぞ。」
「それでもトールバスターの援護しながらみんなを避難させるしかやることないでしょ!」
今、空中戦を繰り広げているトールバスターとゼイルの下でアルティネとギガストロ達がケラウロス達を避難させながらゼイルに攻撃を続ける。しかし、自由自在に飛ぶゼイルになかなか攻撃が当たらない。しかも、囲っている刃が硬く破壊も困難だった。
「ダメです!全然壊せません!」
「諦めないで!」
「こっちもゴーレムで防ぐにはそろそろ限界が来てるぞ。」
ゼイルはトールバスターと交戦しながら下に刃を飛ばしている。トールバスターも刃を破壊するが数が多いうえにゼイル自身がかなり強いため苦戦していた。
その時、刃の向こう側から声が聞こえた。
「そこにいるならさっさとどけ!」
「!?」
「わ、分かったわ!」
「いくぜ!《フルスイング》!」
声と共に刃が粉々に破壊された。そして、そこからネフティウスを肩に乗せたロキエルが現れた。後ろにはフレアガルドとアルトディーナもいた。
「魔聖七天王!」
「何てここに!?」
「話は後。」
魔聖七天王が来たことにアルティネが驚いているとまた誰か来た。最初に到着したのは
「ワイルドビースト、アレックス・シラバレス現着した。」
「同じくヴィヴィアン・ナガルトゥス現着。任務に移ります。」
ギルガ率いるワイルドビーストのメンバー達だった。次にきたのはレジェンドドラゴンのコルトリン達やオールドマギアのリーカンシー達だ。
「レーベック、大丈夫?」
「大丈夫、と言いたいところだが相手は魔人化して刃を振り撒いている危ない野郎だから俺達は守るので精一杯だ。手を貸してくれ。」
「分かった。バルドは?」
「分からん。おそらく襲われている。」
「じゃあ、私達はバルドの捜索。あなた達は避難を優先して!」
「了解。」
ワイルドビーストにオールドマギア、そしてレジェンドドラゴンが揃った。普段は絶対見られない光景にゼイルは感嘆していた。
「絶景だ。あんだけ依頼をばらまいたのにこんなに来るのか。国外の依頼もあったはずだが。」
「やはりあの異様な依頼はお前達の仕業か。裏に誰がいる?こんなの1クランが出来ることじゃない。」
「教えると思うか?」
「そうだな。だが予想はできる。」
トールバスターと話を終えたゼイルはさらに刃を増やしてトールバスターと下にいる全員に攻撃した。
「来るぞ!」
向かってくる刃。すると、フレアガルドが氷の刃を生成し全ての刃を一瞬で相殺した。
「!」
「これぐらい出来ねぇと魔聖七天王は務まらないんだよね~。」
「すげぇ。」
ゼイルは何度も刃を降らせるがフレアガルドが相殺するうえに氷のドームを作って防御した。
「今のうちだ。それでケラウロス様達はどこ?」
「ここだ。」
フレアガルドが周りをキョロキョロ探しているとギガストロが地面に穴を開けた。そこにはケラウロスを始め葬式の参列者達が勢揃いしていた。
「やるね~。」
「いえ。俺にはとっさにここに避難させるしか出来ませんでした。このまま地下を作って避難させたかったのですが。」
「十分だぜ!誰も死なねぇなら上等よ!」
フレアガルドが氷のトンネルを造りジルフレイム達が避難を始めた。その間、アルティネ達が刃を防いだりトールバスターの援護をした。
「くそっ。やはり魔聖七天王は面倒だ。」
逃げられると判断したゼイルは刃を操りレーザーを発射して攻撃を始める。なんと、それをロキエルが全て打ち返した。そして、ネフティウスをおもいっきりゼイルのところに投げ飛ばした。
「行くぜ!《球速200km全力投球》!」
「・・・ん~?《ドリームワールド》」
ネフティウスはあの時のように眠ったまま寝言のように呟くと今度は大量のドラゴンが現れ刃を破壊しゼイルに攻撃を仕掛けた。がゼイルは腕から鎌状の刃を生成してドラゴンを切り裂いた。その隙にトールバスターは弓矢を構えていた。
次回予告
トールバスターが再び主人公に。
「見た目もカッコいいから主人公交代してもいいかも。」
「酷い!」




