怪しい依頼は大体罠
前回のあらすじ
魔薬とかさらっと出てきたけど結構久しぶりの設定。
「そういえば!」
ヴィーダの葬式が始まる前日
レジェンドドラゴンに1つの依頼がきた。
「西の廃城に住まうモンスター退治、か・・・」
「しかも、日時が明日ってヴィーダさんの葬式の日と被ってますね。」
「しかもマスターを指名か。」
依頼内容を見て不審に思うメンバー達。インドライガは近くのメンバーに今後の予定や葬式の件について聞く。
「明日の葬式はどうなっている?」
「私達も参加する予定ですがいきなりのことで参加出来るクランはシルバーホーク、エンジェルフォース、ギガントタイタンだけみたいです。」
「今になって各クランに大量のクエストが殺到していまして多くのクランが葬式に出られないとのことです。」
「いくらなんでもタイミングがおかしい。」
インドライガは依頼を怪しんでいる。が、どうやらこの依頼を受けるつもりらしくメンバー達に指示した。
「この依頼は私一人でいく。レーベック達は明日の葬式の警護。コルトリンは今きてる依頼を手分けして片付けてくれ。」
「「はい!」」
インドライガは指示を終えると黙って依頼書を見ているのだった。
翌日、インドライガは依頼人と思わしき男性の案内で廃墟となっている古城に着いた。
「ここにモンスターが?」
「はい。なんでも死体を食べるモンスターらしく怖くて本来は近付きたくないところです。」
「分かりました。ここで待っていてください。」
インドライガは男性をその場に残し庭園を通り抜けながら城に近付く。その時、真後ろで雷が轟いた。
「・・・待っていてと忠告したはずだが?」
インドライガが振り向くとさっきの男性がいた。しかも、その手にはナイフが握られている。
「・・・さすがにこれで殺れるほどあまくないか。」
「お前、アビスロードだな。オリュンティア公国中のギルドやクランに大量の依頼をし今日のヴィーダさんの葬式に参加するバルド達を殺すために。」
「まぁな。」
「ここまで大量の依頼を出せるってことはまだ裏にガッチェス以外の大物がいるな?」
「いたところで話すわけないだろ。」
男はそう言うとナイフを投げて攻撃してきた。が、インドライガは雷を放ってナイフを炭にすると男を燃やした。
「!?」
男は一瞬戦くがすぐに炎を払う。すると、さっきとは違う姿になった。
「お前もバフキャンセラー持ちか。」
「お前、ヘリガル・ベロスだな?」
「!」
「元テテュスバル軍将校だったな。」
「強くて多才な上に博識ときたもんだ。・・・確実に殺さないとな。」
ヘリガルは頭に手を当てるとすぐに腕をインドライガに向けて伸ばし何かを掴むような動作をした。その瞬間、インドライガは心臓に異常な痛みを感じた。
「!?」
「分からんだろ?デバフ《心筋梗塞》。俺は人体を死に至らせる病魔そのもの。あらゆる異常を相手に与えることが出来るんだよ。」
ヘリガルが説明するがインドライガは胸を抑えたまま倒れてしまった。
次回予告
本格的にアビスロードと戦闘が始まる。
「その前にインドライガが倒れたけど大丈夫なの!?」




