判断は大事
前回のあらすじ
サリアが悪役。
「待って!その前に私達ってヴィザルの前座なの!?」
「若いな~。私を暗殺するには全然経験値が足りないよ~。」
ビビっている男に対しサリアが悪党みたいにニヤニヤ笑いながら近づいた。
(あ、これヤバいやつ・・・)
男はすぐに煙玉を出して爆発させた。サリアはジャスヘイムを守るように彼を部屋の隅に移動させ前に立つ。しかし、煙が晴れても何もなかった。
「・・・逃げたな。まぁ、あのレベル習いなんとかなりそう。」
「本当に大丈夫なのか?」
「大丈夫。私達って結構強いから。」
一方
エウリアは糸を使う暗殺者と対峙していた。しかし、エウリアの後ろにはいつの間にか糸が張り巡らされ逃げ場を失っていた。男はそのまま糸を操るとエウリアの手足を拘束した。
「!」
「終わりだ、小娘。」
男が糸を四方に伸ばしエウリアを引き裂こうとした時、ケンが颯爽と現れ糸を切ってエウリアを救出した。
「ケン!」
「遅くなった。ここからは俺がやる。」
(おっと、ヤバい奴が相手になったな。)
男は警戒しながら下がるとエウリアと同じように糸をケンに絡ませた。しかし、ケンは瞬く間に糸を切り裂くと突撃してきた。が、急に止まった。よく見るとケンの首元にはさっきより細い糸が張ってあった。
「これもだめか。」
男は糸を張り巡らしながら逃走する。ケンも糸を切りながら追いかけた。エウリアはケンがいなくなると扉を固定していた糸を焼き払い地下室へ入った。
「・・・来ないな暗殺者。」
「来てほしくないが。」
サリアはあれから待っているが誰も来ない。すると、部屋にケンが入ってきた。
「大丈夫か!?」
「チェストー!」
「なにー!?」
ケンが入ってくるや否やサリアは正拳突きをお見舞いした。
「な、何するんだ!俺だ!」
「その反応はケンじゃないな。ケンはあれぐらいの攻撃なら簡単に返してツッコミ入れてるからな。」
「・・・どんな関係だよお前ら。」
「さっさと変身解いてくんない?」
「断る。」
サリアが攻撃態勢に入ろうとするとケンに化けた暗殺者が先制していかにも毒々しい色の魔法を放ってきた。サリアはとっさに燃やすが紫色の煙が部屋に充満する。
(これ、ヤバいやつだ。)
サリアはとっさにジャスヘイムに連れて外に逃げた。
「・・・ちっ。ここまで厄介だと当初の暗殺依頼のついでに報復作戦がおじゃんだ。計画変更だ。」
男は逃げるサリア達を見てすぐに引き返すとなんと屋敷に火を放ち始めたのだった。
次回予告
もうすぐでサリア側は終了
「だんだんいつもの雑な展開になってきてる。」
「そ、そんなことないよ・・・多分。」




