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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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ラスボスに初見殺しは当たり前

前回のあらすじ

自分と他人の意見が違う時ってたまにあるよね?


「どう?龍儀君?」

「いや、ゲストの龍儀さんに聞かないでください。」

「確かにあるな。」

「普通に答えるんかい!」

ヴィザル達は攻撃を続けている。しかし、怪獣の異常な再生力に苦戦していた。ヴィザルは体中に剣で切ったり魔法で削ったりしているが瞬く間に再生する怪獣相手に消耗する一方だった。


(これじゃあ、キリがない。龍儀さんの言う通り核かもしれない水晶を探して破壊するしか・・・)


ヴィザルがそう考えていると閉まっていた扉が次々と開きヘルマやケン、そしてマキナ達が合流してきた。


「・・・お待たせしました、マスター。」

「マキナ!」

「・・・マスターに近寄ろうとするメス猫を威嚇しておきました。」

「マキナ!?」


ヴィザルがマキナにツッコミ入れていたら龍儀の隣にいたリチェリアが怪獣に向かって火、水、風の特大魔法をぶっぱなして怪獣に大ダメージを与えた。


「・・・凄すぎない?」

「・・・マスター、私はあのメス猫より凄いです。」

「メス猫ってあの人のことだったの!?何、初対面の人をメス猫って呼んでんの!?」

「・・・行きます。《ケラウノスバスター》!」


呆気にとられていたヴィザル達。すると、リチェリアのことをメス猫と呼んでいたことに驚いているヴィザルを他所にマキナが怪獣に向かって雷を纏った特大の光線を放って怪獣に大穴を開けた。


「さすが、超古代殲滅兵器と呼ばれただけあるわ。」


龍儀達と一緒にマキナの威力に驚いているヴィザル達に狙いを定めたのか怪獣がヴィザル達に向かって口から黒いガスを放出して攻撃してきた。


「!?」

「危ない!」


龍儀が叫ぶが遅くマキナに感心していて避けきれなかったヴァンガスがガスに包まれてしまった。そして、ガスが消えるとそこには石像になってしまったヴァンガスの姿があった。


「ヴァンガス!」

「何あの攻撃!?」

「石に変えるガス。厄介なんてレベルじゃねぇぞ。」


石像になったヴァンガスに駆け寄っているサリア達のところに龍儀達が向かおうとすると今度は龍儀を狙って口から赤黒い炎を吐いて攻撃してきた。


「龍儀!」


突然の攻撃にリチェリアが龍儀を突き飛ばしてなんとか龍儀を炎から救ったが代わりにリチェリアが炎に包まれた。


「リチェー!」


燃え盛る炎。龍儀が叫ぶ。ヴィザル達もリチェリアを心配していると炎の中から無傷のリチェリアがいた。




・・・全裸で。


「・・・なんでだー!?」

「なんで裸!?あの炎って都合良く服だけ燃やすやつですか!?」

「うわっ、変態じゃん!」


全裸になったリチェリアを見てツッコミを入れまくるヴィザル達。そんなヴィザル達に裸を見られたリチェリアが恥ずかしそうにしていると龍儀は自分の上着をリチェリアにかけた。その間にケンがヴィザルとグレンがリチェリアの裸を見ないように目を隠す。

龍儀から上着を受け取ったリチェリアはすぐに着ると氷で剣を生成した。


「気を付けて。私だから無事だったけど服も剣も全て燃やされたからあなた達だったら骨だけになってるかも。」

「それって初見殺しじゃん。」


サリアが嫌な顔をして怪獣を見ながら呟いた。怪獣はリチェリアが無事なのを知ると石化ガスでリチェリアを石像にしようとした。


「もう同じ手は通用しないから。《ブラストストーム》!」


すると、リチェリアは竜巻を起こしてガスをからめとり怪獣にお返しした。怪獣は石化ガスと竜巻でダメージを負ったがすぐに再生した。


「やっぱりリチェリアさん、強すぎない?」

「確かに。あの強さは魔聖七天王(セブン)に匹敵するな。」

「感心してる場合か。俺達も行くぞ。」


龍儀とリチェリアが怪獣から距離をとると今度は二人目掛けて踏み潰そうと足を上げてきた。すると、そこに刀を抜いたケンがもう一方の足に近付いた。


「《螺旋閻魔》」


その時、もう一方の足をケンが炎を渦巻き状にしたまま刀で切り崩した。その結果、バランスを失った怪獣は前のめりに倒れた。


「今だ!」

「え、ケンさんってあんな技もあるんですか?」

「ケンって100個ぐらい必殺技あるって噂があるからな。私達でも知らない必殺技がまだまだあると思う。」

「さすがにそんなにねぇよ!行くぞ!」


サリアの噂にケンが真っ向から否定しながら怪獣に向かった。ケンの合図に合わせるように龍儀達も怪獣に向かい龍儀が怪獣の目に手榴弾を入れ、頭部を爆発させるとヴィザル達はリチェリアに合わせて怪獣を攻撃し始めた。


「ゴロー!」


怪獣は叫び声を上げると崩れた体の一部が龍儀達に向かって攻撃し始めた。龍儀達はそれを避けると今度は体から骸骨が大量に現れ襲ってきた。その様子を見た龍儀は千載一遇のチャンスとにらみみんなに指示した。


「足から切り崩せ!奴の体内にある水晶が出てくるまで攻撃を続けろ!水晶が出たら、俺が破壊する!」


龍儀はそう指示しながら怪獣に攻撃を続けるとヴィザルがクスッと笑って隣に並んだ。


「粉々になるまで攻撃した後に水晶を破壊する。・・・俺じゃなくて俺達で、ですよね?」

「・・・あぁ、もちろんだ。」


意見が一致した二人は背中合わせになり刀と剣を怪獣に向けた。


「ここからが勝負所だ。行くぞ!」

「了解!」


龍儀達対怪獣の最後の勝負のゴングが鳴った。

次回予告

「次のゲストはローレライさんです!」

「ど、どうも~。」

「なぁ、なんでいつも上半身下着なの?」

「下着じゃなくて水着!私は元海賊だからいつでも海に入れるようにこの格好になってんの!」

「・・・つまり露出狂?」

「ちょっと待て!?どう解釈したらそうなる!?」

「あの~、次回予告を・・・」

「今それどころじゃない!このバカに徹底的に教えてやらんと!」

「・・・あ~、今回も次回予告ダメだな。それじゃあまた今度~。」

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