超古代殲滅兵器 ゼウス・エクス・マキナ
前回のあらすじ
オルフェウスに惨敗
「恥ずかしいので止めてください。」
ゲーテウェルズ研究所最深部にオルフェウスと拘束されたヴィザルが入ってきた。そこには所長とピスケラが待っていた。
「さすがです、隊長。」
「素晴らしい!本当に生け捕りにするとは!」
「ゲーテウェルズ所長。一先ずはこれでいいか?後の侵入者はいずれ仲間が捕らえるでしょう。」
オルフェウスはゲーテウェルズに報告するとピスケラの隣にヴィザルを移動させた。すると、ヴィザルがゆっくりと目を覚ました。
「ここは・・・?」
「目が覚めたか。ここはこの研究所で一番奥にあるラボだ。」
「マキナはどこだ!」
「まったく困るんだよ。依頼料が安く済むから君達に頼んだのにまさか一番のお目当てを盗むとはねぇ。これは立派な窃盗罪だよ。」
「・・・」
オルフェウスの隣にきたゲーテウェルズに言われ黙ってしまうヴィザル。そこにエウリアを抱えたリブリアが入ってきた。
「あ、リーダー。」
「リブリアか。ご苦労様。」
オルフェウスは触手でエウリアを拘束するとヴィザルの隣に並べた。
「エウリアさん・・・」
「ほぅ、またまた生け捕りか!本当に素晴らしい!」
ゲーテウェルズが喜んでいると今度はジェミコとアリエがヘルマを連れてきた。
「さすがだ。」
「オルさん。この子、男の子だよ。」
「・・・ん?」
「ほら~。」
アリエがヘルマのスカートをたくしあげると確かに男の象徴がそこにはあった。オルフェウスは黙ったままヘルマを触手で拘束してエウリアの隣に並べた。
「ヘルマさんまで・・・」
ヴィザルが二人を心配していると二人が目を覚ました。二人は周りを見渡すとヴィザルがいることに気が付いた。
「ヴィザル、こいつら誰?」
「マキナは?」
「それは・・・」
ヘルマの質問にヴィザルがオルフェウスを睨んだ。オルフェウスは隣にいるゲーテウェルズをチラッと見て答えた。
「彼女の居場所なら俺より所長に聞いた方がいい。」
「いいだろう。君達が盗んだ超古代殲滅兵器ならあそこだ。」
「超古代・・・」
「殲滅兵器・・・」
ゲーテウェルズが指を鳴らすと奥の扉が開き培養液に浸されたカプセルの中に様々な機械に繋がれたマキナがいた。
「マキナ!」
「あんた達、マキナを使って何をしようとしてるの?」
「君達はシュルポス遺跡のことは何も知らないようだね。シュルポス遺跡は何千年前も昔、戦争が絶えなかった時代に戦争を止める兵器として生み出されたアンドロイドだ。」
ゲーテウェルズはカプセルを手を触れながら話を続けた。
「ゼウス・エクス・マキナ。当時、戦争によって死んだ少女の体を改造し人間と同じ造りをしているのに体中に無数の兵器を仕込んでいる。そんな技術は現在も不可能だ。」
「戦争を止めるってことはいいことじゃん。」
「甘いな。どうやって戦争を止めたと思う?」
「・・・」
「相手を皆殺し。つまり殲滅させることで戦争を止めたのだよ。」
「「「!?」」」
ゲーテウェルズは古文書をヴィザル達に見せて説明した。その説明にヴィザルは驚愕した。
「わかったか?君達がしたのは大量殺戮兵器を持ち出し運用した。これは大罪だよ。」
「でもマキナは今まで誰一人殺していない!」
「それにその言い方だとあんた達も大罪人じゃない?」
「それはない。」
どこからともなく聞こえた声。ヴィザル達はその声がした方向を見るとそこには・・・
魔聖七天王のメンバーであるガッチェス・ドクラマルチスがいた。
次回予告
ヴィザル達の前に現れたガッチェス。彼の目的は?ヴィザル達の運命は?
「次回、アイアンガイアの過去が明らかに。」




