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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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伝説は伊達じゃない

前回のあらすじ

エウリアvs.リブリア戦 開幕&決着


「エウリアの霊圧が・・・消えた・・・」

「まだ死んでませんよ。」

ゲーテウェルズ研究所正門前でケンが長いポニーテールの女性と筋骨粒々の牛の獣人の男と対峙した。


「研究所の前で騒ぎを起こしているのはお前か?」

「あぁ、そうだ。」

「まったく。生憎だがお前の作戦は失敗したぞ。」

「中に侵入したお前の仲間なら既に俺達が捕捉した。」

「!?」


二人の発言に見張り達は動揺した。しかし、ケンは慌てることもなく二人を見ていた。


「そうか。一応潜入は出来たということだな。」

「出来ただけだ。すぐに捕まえる。」

「悪いがそう簡単にはやられるわけにはいかないんでね。」


ケンはそう言った瞬間、下がって森の中へ入っていった。


「逃がすな!」


二人はケンを追って森に入ると隠れたケンを捜し始めた。


「どうだ、オリオナ副隊長?」

「なかなか上手く隠れているみたいだが残念だ。夜は常に私の味方だ。」


オリオナ副隊長と呼ばれた女性が目を瞑って腕を振ると右の茂みから黒いトゲが現れた。そして、そのトゲを避けるようにケンも現れた。


(なるほど。探知系の魔法か。)


現れたケンに男がおもいっきり突進する。それをケンは空中で魔法陣を作って足場にすると上にジャンプして避けた。そして、そのまま近くの大木を切って男に落とした。大木はそのまま男に命中しズドンという音も共に男は大木の下敷きになった。

ケンはその後すぐにオリオナに向かった。すると、オリオナは一切動揺することなく再び腕を振り上げるとケンの下からさっきの黒いトゲが現れた。


「!」


ケンはさっきの要領でトゲを避け木の枝の上に乗った。すると、オリオナが再び腕を振った。すると、今度はケンが寄りかかっている木から黒いトゲが現れた。


「厄介だなそれ。」

「そうか。でも私にばかり気をとられてるけどいいのか?タウガスはまだやられてないぞ。」


オリオナがそう言った瞬間、大木を持ち上げた男、タウガスがケンに向かって大木を投げてきた。ケンはそれを避けるが再び黒いトゲの攻撃がケンを襲った。


「死んでなくてほっとしたが気絶ぐらいはして欲しかった。」

「意外といい奴か?まぁ、私達も殺しは望まない。だから簡単に投降してくれればありがたいのだが。」

「悪いがそうはいかないと言っただろ?それとさっきのあれが殺意無しの攻撃には思えないんだが。」


ケンがさっきのトゲ攻撃に文句を言っているとオリオナはゆっくりと目を反らした。


「・・・ソンナコトナイデスヨ。」

「カタコト過ぎるだろ!さっきの殺る気満々じゃねぇか!」

「副隊長・・・」

「だ、大丈夫だ。ちゃんと手加減はしてやる!」


オリオナはそう叫ぶと腕を振ってケンの下からトゲを出して攻撃した。ケンはそれを避けるがタウガスが風魔法を使って飛びながら突進攻撃をしてきた。ケンはとっさにシールドを張って防御したがタウガスはシールドを破壊してケンを吹っ飛ばした。


(厄介だな、このコンビネーション。それにあの攻撃は何か弱点があるはず。)


ケンは上手く着地すると二人の前に閃光を放った。


「「!」」


二人が目を覆った隙をついてケンは後ろに下がった。すると、オリオナが逃がさないと言わんばかりに腕を振り上げた。その瞬間、ケンの後ろにある影からトゲが現れた。ケンはそれを避けようとしたがトゲはケンの脇腹をかすった。


「なるほど。影から出しているわけか。だから夜は味方と言うことか。」

「!」

(スコルピアを撃つタイミングを早くし過ぎた。)

「・・・そうだ。だがわかったからと言って勝てるとは限らんぞ。」


オリオナは再びスコルピアでケンを攻撃しタウガスが隙をついて体術や突撃、たまに風魔法で攻撃を仕掛けてきた。しかし、ケンはスコルピアを避けながらもタウガスの攻撃もきっちりと対応していた。


「何故だ!何故当たらない!?」

「こいつ、どこかで見たことあるな。」

「誰?」


ケンを見たことあると言ったタウガスに質問しているとケンは黒い鞘を作りそこから黒い刀を居合い抜きの要領で抜刀するとそこから斬撃が飛び木々を切り倒し二人に命中した。しかし、二人は切られた感覚はあるもののどこも切られておらず傷もなかった。


「なんだ!?」

「・・・思い出した!あの男、最年少でオリュンティア公国護衛騎士団団長を務めオリュンピア大戦争で伝説となったケン・アレスザードだ!」

「オリュンピア大戦争ってあんたが傭兵として参加したあの戦争?」

「ええ。あの黒い刃。正しくその戦争で使っていた武器だ。あれだけで戦争を戦い抜いた。」

「そんなにヤバいの?」

「ヤバい。」


タウガスがオリオナに説明しているとケンがいなかった。二人はケンを捜しているとケンはゲーテウェルズ研究所に向かって走っていた。


「「・・・待てー!」」


二人はケンを追いかけて走り出した。タウガスがものすごいスピードで走り大きくジャンプしてケンの前に着地するとケンに向かってパンチを繰り出した。すると、ケンはパンチを避けて居合い抜きでタウガスを攻撃した。しかし、タウガスはケンの刀を受け止めそのまま真上に刀を投げ飛ばした。


「これで・・・」

「終わりだぁ!」


前からタウガス、後ろからオリオナが迫ってくる。すると、ケンは真後ろに再び閃光を放ってオリオナの目を瞑らせるとタウガスの顔を鷲掴みした。


「!」

「悪いが俺は簡単には落ちねぇよ。」


ケンはそのまま手から炎の渦を繰り出してタウガスを吹っ飛ばした。そして、真上に炎の球を上げると大きくさせ辺り一帯を明るく照らした。


「なんだ!?」

「来るなら来い。さっさと終わらせる。」

「な、なめるなぁ!」


オリオナはスコルピアでケンを攻撃しようとしたがネタがわれたため全てケンに避けられどんどん接近を許してしまう。オリオナは下がりながらポニーテールを動かし髪の先を蠍の尾みたいにしてケンの真上から攻撃した。しかし、ケンに難なく避けられてしまい目の前まで接近を許してしまった。

そして、ケンは手刀で居合い抜きのようにオリオナを攻撃して彼女を気絶させた。


「な・・・」

「悪いな。」


ケンは落ちてきた刀をキャッチし仕舞った後に倒した二人を担ぎ上げると近くの大木に寝かせた。


「なかなか強かった。時間をくってしまったな。」


ケンはそのままゲーテウェルズ研究所に向かって走って行くのだった。

次回予告

今度はヘルマ戦にします。


「特に言うことなし。」

「酷くないですか!?」

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