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僕の楽しみは…(2)

〜前回の続きから〜


「桜花、ノート返しに来たんだけど〜」

「どっ、ど、どうしよう〜悠雨が来ちゃったよ〜。こんな格好のときに…」(震え声)と、朱希に助けを求めたら…

「と、とにかくなんか羽織って出向かないと悠雨が怪しむかもよ。」なんか少し変な笑みを浮かべながら…

「そ、そうだよね。でも、何を羽織ったら…」(迷い)

「と、とにかく何かを…」その瞬間、朱希の足でつまづいてしまい…

!ドカンッ!(音)


~インターホン越しから~

「お〜い、桜花?」だんだんと桜花のことが心配になって行き…

(!ドカンッ!)

「え、今の音…」(まっ、まさか桜花が倒れたんじゃ…あいつ体弱いから。)

もしかしたら、倒れてうずくまっているのかもしれない…そう思って「お、桜花入るぞ!」と、必死な様子で。


〜家の中〜

「ど、どうしよう…悠雨が入って来ちゃうかも。しかも、鍵かけてないし。」

「一旦、桜花がどこかに…」さすがにこの姿のまま桜花を悠雨の前に立たせる訳にも行かないと思い、その時、朱希の目にクローゼットが写り

「桜花、クローゼットの中に入って!」

「う、うん、でも大丈夫?」

「どうにか、私が誤魔化すからそれまで隠れてて!」

そんな事をしていると、玄関のドアを開け悠雨が入って来た。

「あ、来た! 早く早く!!」

「あ…」 [バッタン!](音)

と、その瞬間… “!バンッ!”(音)


「桜花!大丈夫か…って朱希!なんでここに、それより桜花は!何かあったのか?インターホン越しからスゴい音が聞こえて慌てて入って来ちゃったんだけど…」ともまあ、すごく心配げに問いただしてくる悠雨。


だが、素直に『ここに居るよ!』などとは口には出来ない訳で…

「え、え〜とね…」(汗)

(ヤバいヤバいどうしよう〜!どうにかしてここを切り抜けないと。)そう思っていた矢先… “ゴトン…”(音)


〜クローゼット内〜

(相当、小さな声でつぶやいています。そこの所ご了承ください。)m(_ _)m

「ど、どうしよう…(興奮状態)ちょうど頭がぶつかって…ば、バレてないよね?」


〜クローゼット外〜

その音に反応した悠雨がクローゼットに目線をあわせながら「今…このクローゼットから音が…」

そこで朱希が、「な、なんにも聞こえなかったよ…(震え)」と、下手な演技をする。

ともまあ、悠雨が疑わないわけも無く、「そこに、何かいるのか!?」と、急いでクローゼットの前に立ち手を伸ばす。


そして…悠雨はクローゼットのドアを開けた。

「え…どういう…」

「み、見つかっ…」と、その瞬間上に置いてあった荷物が悠雨の頭上に降ってきて…


『ドタバタガッシャーン!』(音)

「悠雨、悠雨!大丈夫?」話かけたが反応がなかった。きっと衝撃で気絶してしまったのだろう。

「とりあえず、ベッドの上で安静にさせておこう。」と、朱希が提案して悠雨を2人でベッドの上まで運び、2人とも急いで着替えた。そうこうしていると悠雨が目を覚ました。


まだ意識が完全に戻ってきていない様子で、「あぁ…桜花…?」と、呟いた。

「悠雨、大丈夫?」と、心配げに話しかける。

その瞬間一気に意識が戻ってきたらしく、「あ、あれどうしてベッドの上に…たしか、桜花にノートを返しに来て…あ!そうだ桜花大丈夫だったか?」


〜桜花の脳内〜

(大丈夫か?って聞かれるとこっちが大丈夫なの?って心配で聞き返したくなっちゃうけど…)


〜現実〜

「あ、うん大丈夫だよ。それよりも悠雨は大丈夫なの?」

「え、あぁ、うん大丈夫だと思う…まだ少し痛いけどな…」


〜悠雨脳内〜

(待てよ…なんでこうなったんだ?たしか桜花を見つけようとして、でも自分の記憶にはクローゼットの中に桜花に似た雰囲気のメイド服姿の女の子(?)がいたような気がする。そうだ、桜花に聞いてみよう。)


〜現実〜

「なぁ桜花、お前あの時…」そう言ったその時…

「あ、悠雨目覚めたんだ!」と、朱希が入って来た。何とか誤魔化すからとも言いたそうな様子だった。「もうこんな時間だし悠雨も一緒に帰ろうよ。」朱希が指をさした時計は五時半をまわっていた。

「え、あぁ、うんわかった。」

「じゃあ、またね〜!」

「あ、うん2人ともまた遊びに来てね。」と、2人を送り出し一気に緊張感が抜けた。

「さすがに今はまだ知られたくない…」そう一人で呟いた。


〜帰り道〜

「ねぇ悠雨、お願いがあるんだけど」真剣な眼差しで見つめる。

「朱希からお願いなんて珍しいけど、なんだ?」

「桜花のことちゃんと受け止めてあげて。」

「え…それってどういう…」正直、あまり意味がわからなかった。でも、真剣な話である事だけはわかった。

「ただ、言いたい事はそれだけ。私からは…」


〜悠雨の脳内〜

今回の件でいろいろと気になるとことはあるが、だだ…『クローゼットの中の子クソ可愛かった!』


そう思い何かを考えながら帰っていった。








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