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異世界ブローカー  作者: 伍頭眼
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ファルシア大国「伝令」

ファルシア大国王都「フンケルン・ヴォルフ城」の

緊急召集室には、リヒト団長を筆頭に

レスタ副団長と5名の

騎士団隊長が召集され、ここ一連の人間が

起こした事件の

内容を話合っている。


「希にみる、凶悪犯罪者だ。皆の意見を聞きたい」


レスタは、集まっている隊長達

に目配せする。


「そもそも、何故いきなり人間が凶悪化したのかが

 興味ありますね。…あら、中々上質な紅茶ですわ」


紅茶を飲みながら最初に

話始めたのは名門貴族の令嬢で

狐人族第3騎士団隊長の

セシル・リースだ。

全属性の魔法を操り敵を圧倒する事で

隊長に抜擢された彼女は、

それだけでは無く、貴族としての

教養や礼儀作法に置いても素晴らしい。

それに見た目も敬愛なるリヒト団長程では

無いが相当上位クラスだ。

深い青みがかった長い髪に大きな眼、

出る所も出ている。

様々な貴族からも見合いの話も出ているが

全て断っているらしい。


「はんっ!別に関係ねんじゃね?向かってくる奴は

 薙ぎ倒せば良いんだよ!!」


セシルに対し声を上げたのは、

中流貴族だが武闘派と知られる

獅子人族で第5騎士団隊長ウィンザー・レビィル。

ウィンザー家は武功によって貴族に

成り上がったバリバリの戦い好きだ。

因みに、戦争が殆ど無いファルシア大国

なので基本一騎打ちだがな。

体中には戦傷が有り体格も筋肉隆々で

190cmと女性にしては相当高い。

豪快で酒好きな所があるが人情に熱く

部下からの信頼も厚い。

それに…顔も何気に整っているし

メッチャ巨乳で隠れファンが

結構いる。

現在、彼氏募集中だが見合う

男が居ないらしい。


「全く、ウィンザーは物事を

 簡単にまとめ過ぎです。

 もっと深く考えなくては」


「あ~、深く考えるのは頭良い奴に任せるわ!」


「フッ!ウィンザーに難しい事を

 言っても無意味さ。

 そんな事、此処に居る全員

 解っているだろう?フフッ」


不敵な笑みを零すのは、

第4騎士団隊長グレイ・フォーデル。

彼女も上流貴族出身で魔法と剣術を

バランス良く使用し戦術にも

長けている。切れ長の眼で顔も

相当美しい。

彼女も当然モテる……と思うのだが

少し特殊な服装を好む。

髪型は、灰色のオールバックで

服装も男性騎士団が着る物を

着用しているのだ。男装の麗人と

言った方がいいな。

なのでモテる…特に女性から。

先日も同じ隊に所属している

女性に告白されていたが、

本人は男性の方が好みと言っていた。


「人間が獣人の国で暴れるとかチョー不快です!

 さっさと殺っちゃえばいいんですよ!」


「おっと、そう言えばキャスも

 ウィンザー側だったね。フフッ」


キャス・ナルフェス、

この中で唯一貴族出身では無く何と

孤児出身の最年少で第2騎士団隊長

に就いている。

基本的に騎士は貴族か

同等の武勲や功績を成し遂げた者しか

所属する事は出来ないが、

彼女の規格外な魔力量と一度見たら瞬時に

剣術だろうが魔術だろうが

覚えてしまう動体視力の持ち主で

リヒト団長がキャスの能力を

見出し隊長に推薦したのだ。

因みにだが、一般の魔力量は500程度。

騎士に所属する

エリートでも3000~5000に

対し、キャスの魔力量は

10万と完全に規格外なのだ。

ある意味一番恐ろしいかも知れない。

あと容姿だが髪をツインテールにしている

年相応の可愛らしい顔だ。

ただ本人は小さな胸を気にしているので、

良くウィンザーの

豊満な胸をジッと見ていたりする。


「キャス!そなたも騎士団に

 所属しているのだぞ!

 言葉使いに気をつけなさい!」


「うっ!…御免なさい、ウィル姉さま…」


「まぁまぁ、良いではないか。此処には我々しか

 居ないのだから」


「姉さんが甘やかすからです!

 大体、騎士と言うのは…」


また始まったか…彼女は、

第1騎士団ウィル・アルバーニ隊長で

シュトラール・ヴォルフ騎士団団長の

実の妹だ。

非常に正義感が強く一度言った事は

頑なに曲げない性格の持ち主で

隊長に推薦される時もリヒト団長の

推薦を蹴って実力で昇り詰めた程だ。

勿論、生半可な努力はしていないだろうし

彼女自身かなりの実力なのだが

姉が剣技の最高峰に位置する御方なので

全然、自分の実力に納得出来ていないらしい。

まぁ…あれ程の姉が居れば無理も

ないだろうな。

序でに言っておくが、リヒト団長と

顔がソックリ、ただ髪を

短めにしているので周りは

見分けがつくらしい。

彼氏は居ない…とゆーか

「騎士道には不要!」と言っていた。

勿体無い。

さて、話し合いも進んで来たな。


「それに、例の人間は獣人売買まで手を付けている

 そうでは無いですか。全く世も末ですわ」


紅茶を、カチャリと置き不機嫌そうに呟く。


「うむ。密偵の情報では既に

 同胞3名が囚われの身と言う

 情報を得ている」


「好き勝手やってやがるな!

 突っ込んじまおうぜ!」


「そうです!人間なんて一網打尽に

 しちゃいましょう!」


「いや、今はマズイだろう。

 ただでさえ、スラムで人間が

 暴れているのに我々が介入したら

 小競り合いでは、

 済まない可能性があるからな」


「だけど団長?こっちは、

 部下が重症を負ったのだぞ?

 このまま、傍観と言うのは些か示しが

 付かないのでは?」


「グレイの言う通りだ。なので密偵に情報を…」


そうリヒトが話し始めた所で、

バンっと勢い良く部屋の扉が開かれた。


「伝令!先程、例の人間が四獅王の一人

 コーネル・ガウンを

 公開処刑致しました!!」


「何だと!?」

「!!?」

「マジか!!?」

「ッッ!!?」

「何と!!」

「えっ!!!」

「処刑!!?」


密偵は相当急いで来たのだろう汗を

滝のように流している。

ただ、顔色が悪いのは疲労によるものでは

無いだろう。


「アテゴレ地区の中央広場にて…その

 …生きたまま火を着け

 処刑され、地獄絵図のような光景に

 なっております!」


「生きたまま…そんな…」


「何と言う酷い事を…

 いくらスラムの住人とは言え」


報告を聞いた皆は、その内容に驚愕する。

そんな中ウィンザーが

咆哮を上げテーブルに拳を叩き付ける。


「団長!!俺に行かせてくれ!コーネルの馬鹿とは

 血の繋がりなんて無ぇが同じ種族だ!!

 やられっぱなしなんて我慢なんねぇ!!!」


リヒトは眼を瞑りながら考える。


「姉さん、ウィンザーの肩を

 持つ訳では無いですが、

 これ以上放置してしまうと更に

 被害の拡大が予想されます。」


「…リヒト団長……」


そして、リヒトは眼を開き片腕を

上げ立ち上がる。


「これより、アテゴレ地区に介入する!

 但し、不要な混乱を避ける為、我々のみだ!

 万が一スラムを脱出する可能性がある為

 平民街とスラム街の門には騎士200名を配置!

 以上だ!!」


「「「「「はっ!!!!!」」」」」


リヒトに敬礼をし出て行く部下を

見つめリヒトは呟く。


「波乱の幕開け…か」


愛剣を腰に帯刀し歩を進めるのであった。



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