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異世界ブローカー  作者: 伍頭眼
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アテゴレ地区「噂話」

アテゴレ地区 冒険者ギルド内


「おい!例の話、聞いたか!?」


「おお!聞いたぜ!バルダットファミリーが

 潰されたって話だろ!?」


「そうそう!今じゃー、どのギルドも

 スラムの連中も、その話で持ち切りだぜ!」


酒を煽りながら筋骨隆々の冒険者達が話している。

二日前、大きな爆発音と共にアテゴレ地区の下部組織

バルダットファミリーが何者かによって潰された。

現場には、夥しい死体と半分が瓦礫の山になっている

建物があり野次馬と兵士達で、ごった返していた。


「何処の連中が潰したんだ?」


「おお、そうだぜ!バルダットファミリー

 っていやぁ、コーネルの下部組織だろ?

 よりにもよってアテゴレ地区を仕切っている

 四獅王の一人に喧嘩売るたぁ大した玉だぜ!」


「馬鹿!声がデケェよ!!あの一件でコーネルの

 連中は血眼になってんだ!

 変な事言ってっと殺されるぞ!!」


ヤベッと慌てて手で口を塞ぎ、小声になる。

ここの冒険者ギルドは、表向きは一般の

ギルドと一緒だが裏では、コーネルと言われている

裏社会の大物の息が掛かっており

王都や他の地区と違って

非合法な仕事も受ける事が出来る。

その為、政治家や貴族の連中も重宝しているのだ。

だから、他の冒険者ギルドより脛に傷を持って

いる者達ばかりだ。


「…これ、噂なんだけどよ。」


右頬に大きな傷を持つ冒険者が小声で喋る。


「人間の仕業って聞いたぜ。」


「……マジか!?」


「いやっ!俺も噂しか聞いてねぇしよ。ははっ!

 ありえねーよな!人間なんかによ。」


「そうだぜ!そんなの、ありえねーよ!

 そもそも、人間に何が出来んだよ!!」


髭面の大男が、大袈裟に両手を上に上げ

否定する。


「でもよ…普通、人間が殺ったなんて噂

 流れるか?」


鋭い眼付きの男が、そー言うと皆、黙ってしまった。

その沈黙を、右頬に傷がある男が破る。


「…万が一…噂が本当なら、とんでもない事

 になるんじゃないか?」


その言葉を聞き、コクンッと頷き、残った

酒を飲み干しギルドを後にした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アテゴレ コーネル支配地区


「まだ、バルド達を潰した奴等は、

 見つからねぇのか!!?」


玉座のような椅子に座り、怒鳴り声を上げ

部下を叱責している獣人の男。

名は、コーネル・ガウンと言う。

筋肉隆々で長い髭を生やし、身長は3メートルは、

あるだうか。

髪も瞳の色も燃えるような赤色をし腕にし

太い鎖をグルグルに巻き付けている。


「俺の子供達が、殺られたんだぞ!!

 何、悠長にしてやがる!!

 ゼス!おい!!ゼスは、居ねぇか!?」


「頭、そんなデケェ声出さなくても

 聞こえてますって。」


金髪の髪を後ろに縛り、モデルのような体型の

男が、耳を塞ぎながら歩いて来た。


「ゼス!どうだ!?情報は集まったか!?

 子供達に手ぇ出しやがった奴等、

 八つ裂きにせねばならん!!!」


「子供って…血ぃ繋がってないでしょ?」


「馬鹿野郎!!俺の下に就く奴ぁ、全員

 子供だ!!

 勿論、ゼス!!オメーもだ!!」


いきなり立ち上がりゼスに抱きつこうとした

コーネルを、ヒョイっと避ける。


「ガッハハハ!!流石、豹の獣人だ!!

 儂の抱擁を、いとも簡単に避けるとは!」


避けられた事に、腹を立てる事も無く

豪快に笑っている。

そんな、コーネルを見てハァっと項垂れる。


「全く…頭、部下も見てるんですから

 勘弁して下さいよ。」


「子供を愛すのは、父として当然だ!

 よし!オメー等も、こっち来い!!」


先ほど、叱責されていた部下や周りの者達も、

げっ!また始まった!!と言う顔をし、全員

捕まり骨が折れんばかりの熱い抱擁を受けている。

部下からは、いででで!ゼスさん助けてー!と

悲痛な声が響いているが、ゼスは、スマンと

眼で合図し放置した。


「頭、一応解った事、報告しますねー。

 えーと…。」


パラパラと羊皮紙を捲る。


「あーっと…情報では、獣人一人とー、

 んーっ?。」


「何じゃい!?解ったんか!!

 早く言わんか!!」


「人間に…殺られたって書いてますね。」


「ああぁん!!!!人間!!??」


みるみる顔を赤くし眼が血走っているコーネルを

見て、あ!また始まる!!と思ったゼスであった。



文章が長かったり短かったりしたりします

作者の力不足ですが楽しんで頂けると幸いですヽ(・∀・)ノ

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