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異世界ブローカー  作者: 伍頭眼
132/248

バベルの世界「体罰」

初めてレビュー頂きましたヽ(;▽;)ノ

ホントに有難う御座います!!

バベル達が学院の生徒達を教えているのは

基本中の基本だ。それは、ボス達の指導を

見ていれば解る。…解るんだが、何か、

納得出来ねぇなー。


あっ?何でかって?そんなの見てれば

解るだろ。優しすぎんだよ!ボス達が!

何だよ、アレ!手取り足取り丁寧に教えてよ!

俺達の時なんて鬼だぜ!?しょっぱなの

訓練で、いきなり腕立て500回とか

足元に銃撃してきたり、殴り飛ばされたり、

気絶させられたりしたのによ~。

くっそ~!まじ納得出来ねぇ~。


腕を組みながらイライラした表情でボス達の

訓練を見ているガルにバベルが話掛ける。


「何だ?嫉妬してんのか?」


「そんなんじゃねぇ!ただ、生温くてつまんねぇんだよ」


ははっ、と笑うバベルをジト目で睨み付けるガル。


「心配するな。こんなの序の口だ。此処に居る連中は

 将来、俺達の敵になるかも知れん連中だからな。

 しっかりとトラウマを植え付けてやるさ。くっくっ」


バベルの悪意に満ちた顔で少しだけ背筋が凍り付く。

こいつが、こーゆう顔をしている時は大体、ロクな事を

考えていない。

だが…まぁ今回は、貴族やボンボンばかりの

世の中舐めまくりの餓鬼共だ。

俺達、裏社会の連中が、どー言った連中か

しっかりと叩き込まないとな~。


そうこうとていると、京香が教えている班で

グラッドが京香と対峙している。

他の連中とも京香は対峙して戦闘訓練の触りを

笑顔で教えていたな。見てて俺でも手加減している事が

解るぐらい手を抜いていた。

お陰で京香の班では数人だが明らかに京香を

舐めた感じの態度を取っている。

京香の班だけじゃない。

ボスの班もガストラの班の連中も触りを教えて貰っただけなのに

もう怖い物など無い!みてーな事をわざと聞こえる様に

言ってやがる。


「ふっ、これで私も更に強くなったな!はっはっはっ!」


「人間にしては中々、使える奴等の様だが、もう我々に

 必要無いのでは?」


「ふはは!そう言うな。あいつ等も生き残る為に必死なのだろう。

 実に滑稽だがな。はーはっはっはっ!」


はい。こいつ等、頭悪い。馬鹿だ、大馬鹿野郎だ。

こんな戦闘の触り程度を習っただけでボス達に

勝てる訳ねーだろが!

スラム街を支配している人間が、テメェ等みてーな

阿呆に負けるかっての!


ガルの怒りゲージが確実に上がって行くのを尻目に

京香班で動きがあった。


ガゴンッ!!


「グハッ!?ゲッホ!…ゲホッ」


「……立ちなさい」


ドムッ!


京香の鉄板入り半長靴の爪先がグラッドの水落に

減り込み宙を3m程舞い上がる。


「ガッッッ!!?ウブッ!?」


声にならない声を上げて地べたに蹲りながら

起き上がる事が出来ないで居る。

その光景を見て、先程までの穏やかムードは

掻き消され京香の班の学生達は戦々恐々とし

怯えた顔をしている。


「グラッドちゃん、アンタさっき言ったわよね?

 いつか、バベルを殺すって。それって私達に

 勝つって事?

 随分と舐められたものねぇ?あぁ!」


京香は倒れているグラッドの胸倉を掴み片手で

持ち上げる。言っておくがグラッドの体重は

売り出される時には55キロ。今は更に筋肉が

付いて60キロ前半って所だ。

なので京香は片手で60キロ以上の重りを

持ち上げている様なもの。

俺は別段、驚かないが周りの連中達からしたら

異様だろうな。


「アンタみたいな餓鬼が私達を殺すですって?

 私達が、どれだけ修羅場を潜って来てると思ってる?

 砂糖菓子の100倍甘ったるい夢見てんじゃないわよ」


「ぐぅ…フッー、フッー!ペッ!!」


胸倉を掴まれていたグラッドは京香を睨みつけながら

抵抗とばかりに唾を京香に吐きかけた。

正確には血反吐入りだがな。

それが、京香の頬に掛かると京香は親指でぬぐい去る。


「…良い根性してんじゃない。糞餓鬼ゃあ!」


ドコッ!ドコッ!ドコッ!ドコッ!ドコッ!ドコッ!

ドコッ!ドコッ!ボキッ!ドコッ!ドコッ!メキャ!

ドコッ!ドコッ!ゴキッ!ドコッ!ドコッ!


京香はグラッドを殴り続けた。

手加減は…多分していると思うが一発でオーガの骨を

砕く程の威力だ。

常人の獣人なら下手したら一発で死ぬ。

それだけ京香の怪力と身体の構造は異質なのだ。

そんな拳を何発も受けているグラッドは既に意識が

無く殴る度に血飛沫が地面に飛び散り両腕と片足が

明らかに折れ右腕に至っては骨が突き出している。


………やり過ぎだ…グラッドをマジで殺す気だ…


流石に不味いと思ってボスとガストラを呼ぼうと

眼を向けると……。


「おぇっ!?ゲホッ!ゴッホッ!!」


「ぎゃうぅ…うぐぅぅぅ!!」


ボスは、仰向けに倒れているバロールの腹を踏みつけ、

ガストラは、ターニャの肩を極め首に膝を乗せ圧迫

している。


「ほぉらぁ~、ドンドン重くなるよぉ?早く逃げないと

 内蔵破裂だねぇ」


「苦しいっすか?苦しいっすよね?逃げないと折るっすよ?」


正直に言う…。生温いって言って御免なさい。

俺達の訓練でも此処まで酷くないぞ。

多少…いや、結構怪我もするし何度も死ぬ思いもしたけど。

あれ?もしかしてあんまり変わらないか?

でも、ガストラや京香が此処までする事は無いしな。


バキッ!


ボグン!


唐突に聞こえてくる嫌な音。


「がっっっはぁ!!」


「ぎゃあぁぁ!!」


音と声が聞こえる場所に目を向けると吐血している

バロールと肩の骨を外され苦しんでいるターニャの

姿があった。


「ッ!バロール様とターニャ様をお助けしろ!!」


ボス達の訓練風景を見ていた教師達が武器を手にし

救出に向かおうとする。

その後ろには、この学院の衛兵達も居た。


「軍狼の皆さん宜しくぅ~」


ボスの声と共に砂埃が舞う程の瞬足で走り始める

軍狼メンバー達。

その速さと幼い顔立ちからは想像も出来ない様な

みのこなしで次々と拘束していった。


「こ、こんな子供が!?何で大人を抑えられるんだ!?」


軍狼のビトーが大人の衛兵を抑えられている事に

納得が出来ずに吠える。


「大人だろうが子供だろうが重心をずらして一点を

 極めれば殆ど動けなくなるんですよ。

 私達は皆、ボス様達の下で近接戦闘を徹底的に

 叩き込まれているんです。

 貴方達の様な時代遅れの技術でどうこう出来る

 私達ではありません」


チャキっと衛兵の首元にナイフを当てるビトー。


「殺さず抑えとけよ。ただ抵抗したら喉笛掻っ切れ」


「はい!バベル様」


バベルに指示され満面の笑顔でナイフを首元に当てる

軍狼の子供達を見て衛兵達は大人しくなった。

その光景を、まるで信じられずに居る生徒達。

自分より遥かに年下で剣の訓練などもした事の無い様な

子供達が自分達を指導している教師達や学院の警護を

している衛兵を拘束しているのだ。

これだけでも戦力差が有るのに、そのトップ達が

自分達の前に居て学年でもずば抜けた身体能力を

持っているグラッド、バロール、ターニャを

ボロ雑巾の様にしている。

生徒達は皆、ガクガクと震え項垂れるしかなかった。


「はっはっ!生徒諸君楽しんでるか?優秀なボス達に

 丁寧に訓練されて勉強になるだろ?」


どう見ても楽しんでいる状況では無いが

誰一人異議を唱えない。


「良い勉強序でに教えてやる。世の中ってのは

 暴力で動いているんだ。

 正義や悪なんてもんは存在しない。

 有るのは強者と弱者、勝者と敗者、生きるか死ぬか、

 それだけだ。

 個々ではな、お前等全員弱者なのさ。

 良い例が、そこに転がってる3人だろ?」


バベルが眼を向ける方向では倒れ苦しんでいる

バロールとターニャ。そして気を失っているグラッド。


「俺達に敵対する奴は徹底的に潰す。

 こいつ等は俺達に宣戦布告してきやがったからなぁ。

 当然の末路だ。

 ただ、敵対せず従順な奴等には優しいぞ?

 懇切丁寧に指導するし後ろ盾にもなってやる。

 …まぁ、今じゃ王家の監視対象になっている俺達だが

 よく考えて行動する事だな」


蜜と鞭…いや、バベルの世界で言ったら飴と鞭か…。

今の生徒達からすれば、あがなえない程の選択だろう。

敵対しなければ裏社会のコネを手に入れられる。

敵対すれば、徹底的に潰される。

此処に居るのは貴族の子供や豪商の子供達。

頭の中で葛藤している事だろうな。


ただ、バベル側に付くって事は…二度と戻れないかも

知れないから空っぽな頭で良く考える事だ。

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