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異世界ブローカー  作者: 伍頭眼
103/248

バベルの世界「作戦」

遅くなり申し訳無い!ヽ(;▽;)ノ

挿絵製作で遅れました!

遂に、大国に喧嘩を吹っ掛けたバベル一同。

俺を助ける為とは言え、まさか街を吹っ飛ばすとは

思わなかった。

間違い無く、この行為で大国側も本格的に軍や騎士を

投入して討伐しに来るだろう。


なので、今後の作戦をボスから聞かされているんだが……

マジで容赦無いと思った。


作戦の内容は、戦力が集まる前に夜襲を掛ける事。

現在、山王の部下達が王都や貴族街を偵察し他にも

何人かアアル区域の獣人や人間を平民街などに

配置している。

情報では、貴族が奮起し私兵を集めているらしい。

勿論、軍や騎士も動きがあるらしいが例の爆発の処理で

少々手間取っているとの事だ。


「今回の戦争は他国との戦争では無く、内戦に近い。

 なので軍や騎士も精々4000~5000を見越している。

 だが、此処のアジトに繋がる道は深い森に囲まれているし、

 道も然程広く無い為、待ち伏せにはもってこいだ。

 更に戦況を混乱させる為に主要場所を狙い、

 兵の数を減らす。

 各隊員は軍の兵舎にC4を設置後、食料庫を燃やし

 武器庫を破壊する。

 但し、いくつかの食料庫は残して劇物を仕込め。

 当然、井戸もだ。

 兵舎・食料庫・武器庫を破壊したら、

 王城に設置されている4つの橋を同時に落とし

 供給を断ち迅速に撤収する。リー、ツヴァイ。

 冒険者ギルドや他のギルドの動きは?」


「はい、現在冒険者ギルドでは何組かのグループが

 討伐に参加するそうです。

 パーティランクは、Bランクが2組。

 Cランクが3組、そしてAランクが1組です」


「……他にも、商業ギルドが、ポーションを結構な数を

 揃えて冒険者や軍に下ろしてる。

 でも、アテゴレ地区の冒険者ギルドが横槍を入れて

 妨害しているから軍には直ぐに行き渡らないと思います」


この件に関わっているギルドは、平民街のギルドと

貴族街のギルドのみ。

元々、スラム地区のギルドは今まで散々煮え湯を

飲まされてきたのでバベル達寄りだ。

ただ、流石に表立って味方する事は出来ないので

裏に徹するらしい。

そして、夜に王都に侵入し破壊工作を行う。


「各ギルドは随時、監視し作戦決行時に爆破しろ。

 リー、ツヴァイ、手順は覚えているな?」


「「勿論です」」


二人揃って綺麗にハモる。

その返事を聞きボスは小さく頷く。


「ガストラは橋を破壊し、その後援護に回れ。

 京香は閻魔と山王、他の部下共を引き連れ王都に侵入しろ。

 その時に数人攫って来てくれ。情報を引き出したい」


「了解っす」


「侵入経路は?」


「アテゴレ地区の冒険者ギルドから今は封鎖されている

 下水道の見取り図を受け取ってある。

 既に、マッピングは済んでいるから安心しろ」


「了解」


……プロの軍人ってのは、こんな感じなのか…。

いや、ボス達の事はスゲェと思ってたけど、やっぱり

訓練じゃない実戦の作戦会議では皆、雰囲気が全く違う。


そして何より徹底的だ。

俺が想像していた戦争ってのは広大な合戦場で

数万の兵が斬り合うってのを想像していたけど、

ボス達のやり方は半端じゃない。

静かに王都に侵入し食料庫や武器庫の破壊。

主要人物や指揮官の暗殺及び誘拐に

毒物まで使うし供給を断つ為に橋を破壊する。

ハッキリ言って相手が気の毒になってくるレベルだ。


卑怯……と言ったらそれまでだが、残念ながら

ボス達に、そんな概念は無い。

如何に相手を疲弊させ戦力を削るか。

どれだけ狡猾な事でもやる精神を持っている。

その考え方の違いがどれだけ驚異か解るか?

騎士達や軍の兵士達は、騎士道やら何やらで

卑怯な戦いを恥と思う傾向がある。

残念ながら、ボス達が言う戦争は、そんな生易しい

物じゃない。

人質、闇討ち、強襲なんて当たり前。

相手の不意を突き、正確な情報を手に入れる為に

要人の誘拐や拷問に主要基地の破壊。

こんな血の気が引く事を人間達は平然とやる。

マジで、おっかねぇよ。


「ガルは、俺とバベルと共にアジトで待機だ。

 ノルウェは、リーとツヴァイの補佐を頼む。

 邪魔な冒険者を消してくれ。出来るか?」


「当然じゃ!消し炭にしちゃるわい!

 牢獄警備ばかりじゃったから身体が鈍って仕方無いわ」


流石、小国を潰してきた化け猫だ。

今まで、牢獄の警備ばかりで中々暴れる事が出来なかったからな。

本当に派手に殺りそうだ。

因みに、ノルウェはマジで強い。

一匹で広い牢獄の警備を任せられる程だ。

多分、パーガトリー周辺の魔物達の中でトップだろう。

一度、野良のワイバーンが近くを通った時に

得意の魔法を使い一撃で始末していた。

こんな化け猫が京香に使役されているんだから

世の中よく解らん。


「ノルウェ様が居てくれるなら安心です」


「…だね」


リーとツヴァイがノルウェを撫でてゴロゴロと

喉を鳴らしている。

絵面を見れば素晴らしい光景なんだが、残念ながら

実態は、小国を滅ぼして来た化け猫と暗殺者だ。


「決行は今から6時間後だ。準備しろ!」


「「「「「了解!!!」」」」」


決行は間近だ。










◇◇

◇◇◇



日が沈み辺りが闇に包まれ始めた頃、

王都「フンケルン・ヴォルフ城」では至る所で

篝火が立てられ兵士や騎士達が警護に当たっている。


「はぁ~、まさか夜まで駆り出されるとは思って無かったぜ」


槍を持った兵士が隣に居る同僚に愚痴を零す。


「仕方無いだろう。例の爆破事件で今この国は

 非常事態宣言で戦争中みたいなもんなんだからな」


現在、ファルシア大国はバベル達が引き起こした

無差別爆破攻撃の為、300年ぶりに国家非常事態宣言が

発せられたのだ。

なので、何処も畏も警備兵だらけで

国民も外出制限が掛けられている。


「ふぁ~…おっと悪い。でもよ、相手って人間達だろ?

 何も此処まで厳戒態勢する必要あんのかね?」


眠い目を擦りながら警備の人員が倍増している事に

疑問を持つ。

その問いに、もう1人の兵士が顔を曇らせる。


「あぁ…お前は城内勤務だったから知らないんだったな。

 でも噂ぐらい聞いただろう?

 例の人間は悪の巣窟って言われているアテゴレ地区で

 二つの地区を支配している人間。今回の爆発も

 戦術魔法どころか全く魔力の痕跡が無かったって話だ。

 そりぁ警備だって厳しくなるだろ」


「あぁ~、噂は聞いたよ。最初聞いた時は、つまらない与太話

 だと思ったけどよ。まぁ…この大国に喧嘩売るような

 人間なんだから相当イカれてるんだろうな。

 それに、爆破現場も相当酷かったんだろ?

 俺は、見てないけどよ」


「……地獄だったよ」


爆発現場の感想は、その一言だった。

ただ、その一言だけでも現場の惨状が解る程、

兵士は顔を青くしている。

この兵士だけでは無い。

他にも現場で活動をしていた兵士や騎士達は

まるで、この世の終わりの様な顔付きをしていた。


「……そうか…悪いな。嫌な事思い出させちまって。

 次、休憩だろ?少し休めよ。

 俺は、このまま東塔の警備だからよ」


顔色が優れない兵士の肩をポンッと軽く叩く。


「だな。少し休ませて貰うよ。お前も気を付けろよ」


「心配すんなって。この暗さじゃ人間達は動けねぇさ。

 それに、討伐は2日後だし俺はメンバーに入ってねぇから

 戦う心配なんて無ぇしな。

 んじゃ、行くぜ。またな!」


そう言って手を振り東塔に向かう。

その道中にも数回欠伸をしながら気だるそうに

警備場所に向かう。


「はぁ~…此処での警備が終われば俺も

 休憩だな。早く寝たいぜ……んっ?」


自分の持ち場に着いた兵士が、ある違和感に気付く。

暗いのだ。他の場所は沢山の篝火や魔光石の

お陰で明るいのに此処は何故か異様に薄暗い。

それに、兵士や騎士達の気配が全く無い。

普段の警備でも兵士が数人居るのに。それに今は非常事態中だ。

なのに全く気配も姿形も無いなんて変だ。


「な、なんで此処だけ薄暗いんだよ…。

 それに他の連中は……おっ!?何だ、居るじゃん」


辺りを散策すると木にもたれかかった状態で

俯きながら座っている兵士を見つけた。

仲間が居た事に内心ホッとし声を掛ける。


「おーーい!交代だ。他の連中は何処行ってんだ?」


「……」


兵士が声を掛けても全く反応しない。


「おい!寝てんのか?」


再び声を掛けても反応が無い事に内心少しイラッとする。


ったくよー!俺も眠てぇのに、こんな所で寝やがって!

何処の所属だよ?


兵士は声を掛けながら近付き俯いている兵士の

肩を掴む。


ぐらっ……。


掴んだ瞬間、首が有り得ない方向に傾く。


「ヒッ!!?」


瞬時に肩から手を離すと、そのままドサリッと

力無く倒れる。

よく見ると、その兵士は喉笛をザックリ切り裂かれ

息絶えていた。


「な、なん…!?あっ、早く報告を、むぐっ!!」


報告しようと振り向いた瞬間、物凄い力で

口を塞がれ手足を動かし抵抗するも全く意味が無い。

そして、不自然の程に長い腕で兵士を片手で持ち上げる

その者は不敵に笑いながら山賊が使用するような刃物を構える。


「報告は、困るでやんす」


ドシュ!


刃物で横一閃されると兵士の下半身が

ドチャリと落ちる。

息絶えた事を確認すると掴んでいた上半身を草木が

生い茂っている場所に投げ込み刃物に付いた血を

拭う。


「ぬふふ!今回は何人死ぬでやんすかね?」


ニヤリと笑った後に、その者は姿を消したのだった。

多くの屍を残して……。


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