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世界を救えと言われても…  作者: 六波羅 美鶴
8/10

混沌といえば聞こえは格好いいけど、単にグダグダしてるだけ。

ちょっとだけ、加筆修正させていただきました。

「……と、いうのは冗談だ」


ひいぃぃぃ。

命拾いしたぁ…。

そうだぞ、アルベルトくん。

命、大切。


つーか、冗談なんて言えたんだ。

ちっとも笑えなかったけどな。

お笑いの才能はないみたいだぜ、キミ。


って、また何故睨む?


「どうしたの?アル。怖い顔して。やっぱり殺す?」


ううん。ジルちゃんたらいけずなんだから。


てか、この子怖いな。

しばらくこのネタ引っ張りそうだぞ。うっかり殺されないようにしないとな…。


「いや、そうじゃなくて…」


少し呆れたように肩を下げたアルベルトは、


「こいつ時々、やけに殴りたくなる顔をするんだよな」


言いながら、またまたオレを睨んだ。


「テメーなんかいかがわしいこと考えてねーか?」


はあ?

なんだそれ!?失礼にも程があるぞ!!

こちとら女子と目も合わせられないトゥシャイシャイボーイだっつーのに!!!!


まー考えているけれどもねっ。

だがそれの何が悪い。ふん。


「ほら、その顔だ。アイツはそんな、いかにも品のない、人間らしい表情を浮かべたりしなかった」


だっから、失礼なんだっつーの!!


「ンー、そう言われれば?そんな気もしなくもなくないかも??」


「お前は勇者なら何だっていいんだろーが」


摩訶不思議な言葉を操るジルに、アルベルトは冷ややかな目を向けた。

ジルは可愛らしい顔をカッと赤く染めた。


「そんなことないわよ!中身が勇者様じゃないなら、表情とか、そんなのどうでもいいもの!!

何でもいい、じゃなくて、どうでもいい方の『いい』だもの」


おぉ…。

怒ってる。

怒った顔も可愛いなぁ…。


しかしアレだな。可愛さもここまでくると、むしろ犯罪だな。

俺が警察だったら即逮捕してるところだぜ。

盗んだ俺のハートを返せっ、てな!


「やっぱり今すぐ殺しましょう!?それで、本物の勇者様に帰って来てもらうの!ね?良いでしょう?」


「……その前に一発殴らせろ。なんかまたムカつく顔してるから」


………俺、一体どんな顔してんだろ?

てゆーかアルベルトさん、ただ単に、勇者のことが嫌いなだけなんじゃないのか??


「いいわよ!じゃあ、その後でなら殺していいのね?」


ジルは期待に満ちた目でアルベルトを見た。


もーいい加減そのネタ引っ張るの止めようか?

簡単に言っちゃダメな言葉だよ?ね?幼稚園で習ったよね?ねっ!?


「そうしたいのは山々なんだがな…」


アルベルトはまるでゴキブリでも見るような目で、俺を睨んだ。


「残念ながら、それでリセットできるほど、事は単純じゃねーんだよ」


「?」


ジルはアルベルトを見て、俺を見て、もう一度アルベルトを見て首を傾げた。


「どゆこと?」

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