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世界を救えと言われても…  作者: 六波羅 美鶴
1/10

目覚めると美女。これって男のロマンじゃね?

あー…だるっ。

体が重い。

ついでに頭も…。


やべ。

昨日の酒が残ってんだな。


あんなに飲まなきゃ良かったぜ。

…って、分かっちゃいるけど、ついつい飲み過ぎちゃうんだよなー…。

ダメな大人だぜ、全く…。


さて、ウダウダしててもしょうがない。

今日も仕事だし、そろそろ起きるか。


って、誰?


重たい目蓋をムリヤリこじ開けると、そこには見知らぬ美女がいた。


艶やかな黒髪。

大きな瞳。

小さな唇は淡いピンク色だ。


やっべえ。

メチャクチャ好みかも!


…あ、いや。

そーゆー場合じゃないな。

えーと?

そうそう。寝ぼけてるんだな。

よし、もう一回目を閉じて…と。


……もういいかな。


今度こそ!

ちゃんと目覚めろ、オレ!!


「良かった、目が覚めたのですね!?勇者様!」


……やっべえぇぇ!!!!


夢じゃねえ!!!!!!


え、えー?

なんなの?なんなの?

この状況!!

勇者様って、まさかオレのことぉッ!?


「勇者様?どうしたのですか?」


やっぱオレかぁぁぁッ!!!!


「傷が痛むのですね?

申し訳ありません、私の回復魔法では、勇者様の傷を完治することができなかったのです…。

傷口を塞いで、治癒力を高めるだけで精一杯で…」


あなたが何を言っているのか、オレにはサッパリ分からないよ。


てか、これはアレだな。


オレの夢じゃなくて、願望。

中二病が悪化して、ついにこんな幻覚を見るようになってしまったんだな。


あはは。

オレ、ちょーヤベー。

これじゃダメな大人じゃなくて、ダメ人間じゃん!!


「勇者様。喉は渇いていませんか?」


うーんー、喉は渇いてるよ。

寝起きだし、飲み過ぎてるしね。


って、あーもー…声を出すのも辛ぇぇ。


「そうですよね。お水を用意してきます。少し待っていて下さいね」


そんなオレの様子から意図を汲み取ったのか、美女は小さく頷いて、一旦オレの視界から消えた。

すぐにまた現れると、


「では……」


手にしていたコップの水を口に含んだ。

そして、ゆっくりと顔を近づけてくる。


あれれれぇ?


これはもしや???まさかの!?くくくく、口移しってやつかあぁぁぁぁ!!?


いやいやいや、ありえないでしょー!


ああっ!

そうこうしてる間にも、美女の顔が近づいてくるぅぅ!!!!


いいのか、オレ!?


てゆーかキミはいいのか!!??

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