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その男には気をつけろ!  作者: 夢カモメ
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次なる秘策

悪魔堂カモメの繰り出す。

次なる秘策…


思いもよらない分析からの仕掛け


切れ者上総さえも

驚く奇策…

後藤はただその場に立ち尽くすのみなのか?

雄二さんは、まだ姿を現さない。

金融部門の人達が、今か今かと待ち構える。


金融部門の人達の苛立ちが手に取る様にわかる。

そんな時、雄二さんが鼻唄を歌いながら入って来た。


玄関に入って来た途端に両脇を固められ、身動き出来ない様に押さえつけられる。


雄二さんの膝が床に付いた。


それが、合図かの様に、蹴りが乱れ飛ぶ。前歯は折れ、鼻血を止めど無く流がしている。俺は顔を背けた。『もう良いだろう。

あんまり焼きを入れても金には、ならん!金融部へ連れ込め』

先程の責任者が促す。そして…

俺に…


『社長がお呼びだ。』と言った。


俺は小さく頷きその場を後にした。


社長室に入ると、

カモメのおっさんが上総さんと話をしていた。



『良いところへ来ましたね。

では…上総さん私の部下を呼び出して宜しいですか?』


『ああ、あんたが

まだ話があると言うのなら…聞きてぇ』

それでは…』


携帯を取り出し話し始めた。


『手筈は?…整ってる…流石に仕事は早い…コチラに急いで下さい。』

10分程経っただろうか?

カラスと玉藻が秘書に案内され入ってきた。


『早速ですが、始めましょうか?。』


『ああ始めてくれ…』


カラスが一枚の地図を取り出す。


これは国土交通省にある。都市整備計画書の具体的なコピーです。』


上総さんが、またも驚きの表情を見せる。


『一体そんな物が手に入るのか?


『この世に存在する物であれば、何処かから漏れて来るものです。』


と言いながら地図に赤の鉛筆で〇を付けAの文字を書き入れる。


『これが先程の工場の場所です。ここから西へ進むと住宅建設予定地になります。今この土地は首長一族が買い始めて居ます。

ここをBとします。

そしてAから東へ行くと、ここに工場や生産加工場を誘致する予定地です。


そして…Aの位置は商業予定地です。


これを見て何かお気付きになりませんか?』

『何か?と、言われても、Aの付近を買い漁るだけだろ。


『その答えでは、

50点ですかねぇ…

上総さんこの地図は良く出来た風水に依ってたてられた都市整備計画書です。』

『風水?あの玄関に黄色の物を置くと運気が上がる…

あの風水か?』


カモメのおっさんは静かに首を振り


『違います!』とキッパリ否定した。


『元来風水は、

人間の行動原理に基づいた。論理的に説明が出来るモノなのです。

あんなオカルトじみた家相とも言えない様なモノは…

風水とは言いません!』


おっさんは、まだ話を続ける。


『元来…風水は都市を築く為に用いるモノであり、個人の玄関や水回り等に用いても、何ら意味が無いのです。


この都市整備計画書は、人間が朝日に向かって歩く…

と言う前提に作られて居ます。


Bの住宅地から商業地を通り、工業地帯へと、そして仕事が終われば商業地で、買い物をして、

また、繁華街で疲れを癒し…住宅地へと帰ります。


重要な事はこの移動をするためには新たに道路を整備しなければならないという事です。


ならば…道路は、ここを通す事が一番の理想です。!』と


地図に道路を書き込み始めた。

その道路が通る

荒れ地を指差し…


『ですから…ここを買い占めて仕舞えば良いのです。

土地の評価額の3倍までの金額で…


そして、その土地を買い取った金額で、そのまま首長一派に売り払います。

儲けは余り出ませんが赤字が出るかも知れません。』


上総さんが声を上げた。

『そうか!奴等に旨い汁を与えて、

しかも反社会的組織の俺らと繋がりが出来れば、


奴等の弱味を握れる。もし、その話しに乗らなければ、

俺らが儲かる。


それだけじゃない!

奴等に最小限の旨味だけを与えて無駄な力を付けさせない。!


なんて!計画だ!』

『これが順調にすすめば、貴方がこの街を牛耳る事になります。


後藤さんが大きくなる為にはまず貴方が大きくなりましょう』


その話を聞いていた俺は今までと違う汗が流れていた。



サクセスストーリーの足掛かりの第二段は終わった。


次なる秘策は?


まだまだ続く悪魔堂の秘策の数々…


乞う御期待…

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