シーズン4 第17話:新たな標的、氷雪と先端技術の北欧ステーション
いつもお読みいただきありがとうございます。『トラックに轢かれたのに異世界転生できませんでした。~現実世界で【才能鑑定】のチートが生えたので、隠れ天才たちをプロデュースして最高に面白い日常を作ります~』、新たな舞台へと突入するシーズン4・北欧編の幕開けとなる第17話をお届けします。
ロンドンの喧騒を後にし、次なる標的に選んだのは北欧の最果てにそびえ立つ国家管理型リサーチシティ「ノルド・ハイヴ」。クリーンエネルギーと徹底した管理体制を盾に世界を裏で凍結させる冷徹な都市を相手に、拓真たち天才チームが仕掛ける新たなるプロデュース劇のスタートをどうぞお楽しみください!
「――おいおい、ロンドンの次はどこに行く気だ、プロデューサー。まさか今度は北極のど真ん中でペンギンでもプロデュースするわけじゃないだろうな?」
プライベートジェットのラウンジで、九条奏は冷ややかな視線を佐藤拓真に向けながら、グラスの氷をカランと鳴らした。
ロンドンの巨大財閥を崩壊させ、世界中のメディアを大いに賑わせた余韻がまだ冷めやらぬ中、拓真の手元のディスプレイには、さらに冷徹で巨大な国家インフラのデータが映し出されていた。
「ペンギンを相手にしている暇があったら、世界を裏で凍り付かせている巨大エネルギーカルテルをバグらせるぞ。次の目的地は――北欧、ノルウェーの最果てにそびえ立つ国家管理型リサーチシティ『ノルド・ハイヴ』だ」
拓真の言葉に、窓の外の雲海を見つめていた如月蓮が、面白そうに顔をニヤつかせた。
「ノルド・ハイヴ……? あそこって確か、世界中の極秘データと最先端のクリーンエネルギーを一手に握っている、北欧政府直属の鉄壁の要塞都市じゃなかったか」
「よく知っているな、如月。その通りだ」
拓真は不敵な笑みを浮かべ、全員の前に新たな資料を放り投げた。
そこに映し出されていたのは、白銀の雪景色の中に突き刺さるような、無機質で圧倒的な近未来都市の姿だった。
ノルド・ハイヴは、「完全なるエコと管理された平穏」を掲げながら、その裏で欧州全域の電力供給と気象コントロールシステムを独占し、逆らう者には容赦なく「エネルギーの凍結(社会的抹殺)」を行っている極悪非道な管理都市だった。
「『クリーンエネルギーと地球の未来』なんて綺麗事を並べているけれど、中身は冷徹な数字と効率だけで人間を管理する、最悪の冷血都市ね」
蓮見はスケッチブックを強く抱え、その瞳に美しくも冷酷な光を宿した。
「おもしろいじゃない。あの白銀に閉ざされた退屈な雪景色を、私の狂気的な色彩で、一瞬で燃え上がるような極彩色のパレットに染め上げてあげましょうよ」
「エコだろうが極寒の要塞だろうが関係ねぇよ。俺の磁場で、あの気取った巨大サーバーの心臓部を丸ごとスクラップにしてやるぜ」
蓮が両手をバキバキと鳴らし、闘志をみなぎらせた。
白銀の要塞へ向けて
ジェット機は北欧の上空へと差し掛かり、眼下にどこまでも広がる氷雪の世界へと機首を傾げ始めた。
「準備はいいか、お前ら。完璧な管理体制で世界を凍り付かせる退屈なエリートどもに、俺たちの最高に熱いエンターテインメントを叩き込んでやるぞ」
拓真の冷徹な号令のもと、新たな大国を舞台にしたシーズン4の幕が、今まさに氷雪の果てで静かに、そして盛大に振り下ろされるのだった――!
最後までお読みいただきありがとうございます!
ロンドン編の熱気冷めやらぬ中、舞台は一気に白銀の世界と先端技術が交差する北欧へと移りました。世界中のエネルギーと極秘データを一手に握る「ノルド・ハイヴ」を相手に、拓真の【才能鑑定】とチームの面々がどのような鮮やかなバグを仕掛けていくのか、ワクワクが止まらないシーズン4の開幕となりました。
完璧な管理体制で世界を冷たく縛るエリートたちに対し、彼らは一体どんな熱いエンターテインメントを叩き込むのか。現実世界を最高のファンタジーに染め上げる彼らの暴走劇は、さらなる極寒の地を舞台に熱く加速していきます。
次回の第18話もお楽しみに!感想や温かい応援をいつも本当にありがとうございます!




