9/41
9日目
その日、僕は書斎にこもって物語のプロットを考えていた。
世の中にはラブストーリがたくさんある。
長いお休みと称して同棲してみたり、スタアと恋してみたり、偽装結婚してみたりetc..etc..
これだけ物語が溢れかえっている世の中で、自分がまだ描く意味って何だろうか。
そんな現実逃避をしながら、半ば無理やりにだけれど、話を作っていく。
主人公は大学生。彼女は高校時代、教師に恋をしていた。
もちろんその恋は叶わなかった。そして、その恋を忘れるために、四国から東京に進学する。
一人暮らしをしたかったけれど、暮らしに余裕がなかった彼女の両親は、彼女を東京にいる親戚一家の家に預けることにした。
彼女はそこで13歳の姪と出会う。
姪は初恋の間最中。怖いもの知らずで、思い人へ向かっていく。
そんな姪の姿を、彼女はどこか冷めた目で見てしまう。
けれど、彼女は少しづつ、姪を応援したいと思うようになっていく。
正直、大満足という話ではない。
でも、復帰第一弾としては中々ではないだろうか。
まだまだ練らなければいけないところはあるけれど、うん、悪くない。