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人人人皿毒  作者: 禍影
4日目-1

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登場人物紹介

・津山睦雄:主人公。1から登場。身長は約百七十。かなり筋肉もありがっしりとした体形。やや粗暴。いろいろとこの施設についての理解が深まりつつある。生存。

・南方(本を読んでいた少年):2から登場。年齢は十五歳ぐらい。小麦色の肌をした髪ぼさぼさの美少年。本の虫。左腕を負傷中。生存。

・ムクロ:3から登場。うす紫色の髪と瞳をもつツインテールの少女。体は小柄で中学生くらい。目が死んでいる。『お願い』をすることで相手を好きに操ることができる。なぜか津山に好意的。今は津山と離れ別行動中。生存。

・防護服:4から登場。防護服のせいで容姿は不明。ハスキーボイス。この実験を監視する研究者の一人。生存。

・芥川幽:7から登場。黒髪の好青年。人に好かれやすい性質。心中志願者。53で死亡。

・彩智(ドクロ服の女):10から登場。ドクロマークが描かれた黒いローブを羽織った、きつい目つきの女。ここで行われる研究や、集められた人物について多くの情報を持つ。神月の知り合いらしい。16で死亡。

・ネズミ服の男:16から登場。趣味の悪いネズミがイラストされたパーカーを着た少年。おそらく中学生。ドクロ服の女を殺した。殺人はムクロに『お願い』されたが故で本意ではなかったらしい。17で死亡。

・綾崎煉:27から登場。頭にピンク色のヘアバンドをつけたチャラチャラした青年。オタクっぽい。五年前からこの実験施設に暮らす強者。生存。

・水木:30から登場。おそらく高校生。全体的にぽわっとした無気力無警戒人間。周りにいる人間のやる気も奪ってしまう『毒』を持つ。日向ぼっこが好き。51で死亡。

・神月貪:32から登場。三十代くらいの冴えないオッサン。左目に一本切り傷がある。彩智の知り合い。『命令』することで強制的に相手を動かせる……かもしれない。実験を終わらせるべく施設内の住人の皆殺しを決行中。生存。

・マリア:44から登場。銀髪碧眼の、聖女のように美しく慈愛に満ち溢れた少女。話すだけで相手に命を捧げなければと思わす包容力を持つ。この施設が作られた発端かもしれない人物。生存。

・丸眼鏡:46.5から登場。白衣を着た丸眼鏡の男。津山をこの施設に連れてきた張本人、かもしれない。

・百合子:名前だけ登場。津山のクラスメイト。

「ほら起きて六号くん。そろそろ話し合いの時間といこうよー」

 ゲシゲシと腹を蹴られる感覚。徐々に強まっていくその衝撃に耐え兼ね、俺は一気に覚醒するとともにその場で飛び起きた。

「さっきから何度も腹を踏みつけやがって痛えだろうが! 誰だ朝からこんなふざけたことすんのは!」

「俺だよ俺。昨日寝際に顔をぶん殴られた綾崎さんだよ。ほら、そろそろ起きて話し合いを始めようぜい」

 昨日見た時とほとんど何も変わらない姿。額が赤くはれているのは、まあ俺が殴ったせいだろう。その腫れた姿を見て、俺の怒りボルテージは急速にしぼんでいった。

 それにしても、ここに監禁されてから寝起きにあのうつろな目を見なかった初めての朝。腹を蹴られて起こされたわけだからもちろん気分は最悪だが、寝起きにあの顔を見ずに済んだだけましか。いや、なんとなく物足りないような気も――しないな。やはり寝起きからあんな死んだ目を見る趣味は無い。

 ぶんぶんと首を振って一人悶えている俺を、綾崎は不思議そうに見つめる。その視線に気づき、ようやく意識からムクロの姿を追い出した。

「起きた。確か、いろいろと質問に答えてくれるんだったな。じゃあ早速――」

 前振りもなく、さっさと話を始めにかかる。すると、綾崎が鼻をつまんで「ちょっと待った!」と叫んだ。

「なあなあ、それより六号くんなんか臭うんだけど。ちゃんとお風呂入ってんのかい?」

「風呂? そういや入った記憶がねえな。というかこの施設に風呂なんてあるのか?」

「そりゃあるよ! 俺なんかはここに五年も住んでんだぜい! まさかその間一度も風呂に入らずに生活していたとでも! まあこの施設は毎日除菌されてるんでそうそう汚れたりしないが、流石に風呂なしはあり得ないだろうよ~」

 そう言われるとその通り。しかしムクロが風呂に入る気配がなかったから、つい忘れていた。と言うかムクロはトイレにもいく気配がなかったな。あいつは本当に生きてるんだろうか?

 ついつい首を傾げてしまう。二日間一緒にいたのに、あいつの生態はいまだ謎だらけだ。

「ほら、また何呆けてんだい。取り敢えず話しは風呂に入ってからにしようや。ちゃんと案内してやるからよん」

 綾崎に手を引かれ、あれよあれよという間に舞台は風呂場へ移ることとなった。


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