表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作小説倶楽部 第3冊/2011年下半期(第13-18集)  作者: 自作小説倶楽部
第18集(2011年12月)/テーマ「クリスマス」&「刀」
37/42

NO.1 七川 冷 著   『クリスマスの労働者』



        Merry Christmas, 


儂は、サンタクロース271号じゃ。

隣にいるトナカイのブランと共にケーキの上に乗っている。

何故、ケーキの上にサンタクロースやトナカイの人形になりきっているかというと、

子供達が何人いてよい子で居たか、

また欲しい物やクリスマスツリーの位置が分かり、

音も無くクリスマスツリーの下にプレゼントが置けるからじゃ。

厳重な警備に悪戦苦闘しなくて済むのもよい。

例え、危険手当がもらえなくなってしまっても。

 さて、誰もリビングにいないか確認したら

本物のサンタに戻り、クリスマスツリーの下に

プレゼントを置こうとしたら…

ない、三男のプレゼントがない…

このままでは、良い子にする事の喜びを感じなくなってしまう。

そんな事は絶対に避けたい。

 そこで、ブランに命令して携帯電話を持ってきてもらい

それで、同僚の261号に連絡して協力してもらう事にした。

「まったく、何しているのじゃ、271号~。主任に怒られるぞ。」

と、261号は言いながらもクリスマスツリーに飾られている星から現れて

プレゼントを持ってきてくれたので事なきを得たかと思ったが、

突然、主任から儂の携帯電話にかけてきた。

「Hellow,This is SantClous No,1.Is this No,271?」

(もしもし、私はサンタクロース1号だ。こちらは271号で合っているな?)

「Yes,it is.」

(はい、そうです。)

英語しかうまく話せない主任は、相手が儂であると確認してから本題に入った。

「By the way,Aren`t you fogetting something? 」

(ところで、何か忘れていないか?)

その一言から、主任は儂の失敗を知っておられるとわかった。

英語で「戻ってきたら儂の部屋にあるプレゼントを取りに来い」と言って電話をお切りになった。

主任の事だから、絶対に減給は言い渡すだろうな。そのプレゼントをもらう前に…

けれど、例え元々雀の涙ぐらいの給料から減給されたとしても

儂等サンタを待ってくれる純粋な子供達がプレゼントに喜ぶ顔で

不満などいとも簡単に吹き飛ばしてくれるから仕事を辞められん。


子供達よ、来年も良い子でいるのじゃぞ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ