第16話 日常BY吸血鬼
どうもルシフェルです
え~僕の番が来たのでがんばってかきました
上手くかけてるかわかりませんが是非見てください!
「ふ~、今日の分は終わりね」
「こちらもほとんど終わりました」
生徒会室に男女2人がいた。
黒髪ロングの女性、久寿米木 夢は生徒会の仕事である書類整理を終え一息ついていた。
毎日のことながらこの学校では色々なことが起き、書類の類も多くなるので一苦労である。
同じように一息ついた彼は那家乃冬威。
同じ生徒会の役員で、彼は会計を担当している。
「とくに今日は他の役員が欠席してるのに量が多くて大変でした……」
「そうね。でも最終下校の時間までに終わってよかったわ」
「そうですね」
今日は他の役員たちはそれぞれの用事で欠席していた。
そのため2人で今日の分を仕事していたのだが、やはり2人だと仕事量が増えさらにはいつもより量も多く最終下校ぎりぎりになってしまっていた。
いつもなら生徒会の仕事などさっさと片付けて雑談などしているのだが、こればかりは仕方ないであろう。
「じゃあ今日はこれで解散しましょうか。遅いからね」
「ですね――――」
2人は窓の外の様子を見て今日の生徒会は終わろうとするが、唐突に生徒会の扉が開く。
そこには1人の少年がいた。
背は低くまるで小学生みたいな男の子だがここの生徒、與 協である。
ここの制服を着ている生徒であることは間違いない。
「やっぱりまだ残ってたー」
そんな彼、協は夢に言いはなった。
言動から察するに夢を向かいに来たのだろう。
「今日は生徒会の集まりが悪くてちょっと手間取っちゃったのよ。でも今終わったから帰れるわ」
夢が少し申し訳なさそうに、でも帰れることを微笑みながら言うと協はわーいと喜んでいた。
高校なのに無邪気なものである。
「もう本当可愛いんだからー!」
協の無邪気な姿に触発されたのか夢はを自分のところに引き寄せなでなでしていた。
「本当仲が良いですね……」
「そんなこと言ってないで助けてよ~」
いつものことなのか冬威はツッコムこともせず、ただ苦笑いして眺めていた。
協は助けを求めているがしばらく協成分を補給すれば離してくれるので問題ない。
しばらく3人は生徒会室で団欒していたが下校チャイムがなり慌てて帰る支度をする。
「鍵は私たちが返してくるから先に帰っていいわよ」
「そうですか。ではお先に失礼しますね」
さりげなく協を巻き込んでいるが問題ないのか協はニコニコしながら扉の前で待っていた。
冬威は夢の言葉にうなずいて出ていった。
「それじゃあ、職員室まで急いで返しに行きましょうか」
「うん」
2人は早歩きで職員室に向かっていった。
「じゃあ先生鍵よろしくお願いしますね」
「ああ、しっかりしまっておくよ」
夢がそう言って渡したのは先生である十波悠真だ。
経歴としては授業中なのに生徒を計五人ほど拉致って生徒共々授業をサボらしたことがある。
夢もその被害者の1人だ。
「あとこの前みたいなことはほどほどにしてくださいよ。それだけで生徒会の仕事も増えちゃうんですから」
夢は少し忠告する形で悠真に言う。
もちろん本気ではないが、自分はともかく生徒会全体に迷惑かかっては申し訳ない。
たまにならばいいが、自重はしてくれよということだ。
「僕は楽しそうだと思うんだけどな~」
協はその話を聞いて羨ましがる。
これが素で羨ましがっているのだからまだまだ子供だ。
「ダメよ。協はちゃんと勉強しないと」
「う~」
「ダ メ よ」
協の言葉に夢は念押ししておく。
それもこれも協のためである。
「まるでお母さんみたいだな」
「当たり前です! 協のこと心配なんですから」
悠真が冗談めかしで夢のことを『お母さん』と揶揄したのだが、夢は否定しない。
どこまでも協LOVEな彼女であった。
「じゃあ帰りますね」
「先生さよならですー」
「おお、もう遅いから気をつけて帰れよ~」
夢と協の2人は先生に帰りの挨拶を済ませると帰っていく。
「すっかり遅くなっちゃったわね」
「うーん、でも僕は夜も好きだよ」
「あら、私も好きよ。本来私たちの活動時間は夜だもの。嫌いになるわけないじゃない」
「それもそうだね」
夜はすっかり更け、2人は電灯と家の灯りだけが光る暗い夜道を歩いていた。
2人は人間とは違うのでこんな時間でもなんら問題はない。
むしろ本来なら今からの時間が本番と言えるのだ。
しかし2人は人間と同じ習慣を取っているので今の生活になれてしまい夜も普通に寝たりしている。
「ねぇ、気づいてる?」
「誰かつけてきてるわね……ストーカーかしら」
協は夢に小声で話しかける。
後ろの謎の人物に悟られないように。
夢も後ろの人物には気づいてるようで同じように小声で話している。
かれこれ2人は数分歩いているが後ろの人物は一定の距離を保ちながらついて来ている。
先ほど一瞬止まってみたら同じように立ち止まったのだからほぼ間違いないだろう。
「どうする?」
「決まってるでしょ。丁重に……ね?」
協は無邪気に夢は少し妖艶に、突然2人は道から消えた。
「あれ?」
2人がストーカーと呼んでいた男は驚いていた。
目の先にいた2人が瞬きした瞬間に消えたのだ。
驚くのも無理はない。
2人を探そうと目を色んなところに向けていると、後ろから視線を感じた。
暗い夜道、自分が見てた対象はいなく逆に視線を感じると彼はじわっと嫌な汗が噴きだす。
「ひっ!」
彼は恐る恐るその方向を見てみると先ほどの2人がいた。
――――いや先ほどとは違う。
目は赤く光っており、口からは犬歯いうなれば牙が見えていた。
2人は怪しく笑っており、男を見つめている。
「ば、化け物ぉぉぉ!」
男はそれを見て堪らず逃げてしまった。
その速さは人間離れしていたかの如くであったという。
「化け物じゃなくて、これでも吸血鬼なんだけどね……」
「どっちも怖がられてる存在ではあるんだけね」
男に怖がられていた正体はもちろん夢と協の2人である。
2人は実力行使することなく男を撃退した。
別に力的に人間相手など負けるわけないが、それでは後々面倒である。
生徒会でもある彼女はこういうことがあった場合はたいていこういう手段を取って、追っ払っている。
「じゃあ今度こそ本当に帰りましょうか」
「うん」
2人はその後人目のない夜道を仲良く手をつないで帰っていった。
次は龍輝様ですね
よろしくお願いします!