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第15話 とあるカップルの変な一日

どうも天城ッス!

いよいよ私の番が来ました!

駄文しか書けない自分の作品で読者の皆さんを満足できるのかな……?と思いなが書きました。

それではどうぞ!!

 夏目由莉さん。成績優秀、笑顔が可愛く、誰にでも優しい完璧な女性。そして俺の彼女である。

 一時は彼女がいない連中から「リア充爆発しろ!」「お前なんて崖の上から転落して死ね!」「由莉さんと別れろやボケェ!!」「由莉さんペロペロ!」「由莉さん僕を踏みつけて!!」なんてことを言われて少々戸惑っていたが、慣れてしまうとなんてことのないただの負け犬の遠吠えに聞こえてしまう。ていうか後半の連中は性格に問題があるような気がする。

 まあ彼女がこんなにも人気なのは、性格が良いからという理由が多いだろう。現に俺だって彼女の美貌、性格、そして優しさに惚れてしまったんだ。こうして俺の彼女になったというのは俺としてはとても嬉しい。

 まさに天国! リア充万歳! リア充爆発しろ? 俺にとっては褒め言葉だね!

 最初はこんな感じに舞い上がっていた時期があった。そう……最初はね。


 しばらくしてある事件をきっかけに彼女が……オタクであることに気が付いた。


 そのある事件というのはまたいずれ語るとして、その時から俺は彼女に約束した。


『由莉さんがオタクであることを誰にも言わない』


 今日まで彼女がオタクであること知っているのは僕しかいない。彼女がオタクであること生徒達が知ってしまったら今までのイメージが瓦解し、彼女に対する目つきが変わってしまう。由莉さんはそれを恐れている。

 由莉さんが傷つくのは彼氏である俺にとっても嫌だ。だから彼女がオタクであることは、誰にも言わない秘密にするということを約束したんだ。

 由莉さんは俺が守る。例えどんなことがあろうとも彼女の秘密を守るんだ。


 という決意をしたのだが、実際には苦労している。いや、敵がいるとか、障害があるとかじゃなく、一番の問題は、由莉さんなんだよねぇ……。

 というのも由莉さんは意外に天然で、危うく秘密がばれそうになることがある。俺は必死にフォローしてなんとか秘密を守っているが……正直言おう。結構疲れる……。


 そして今日も忙しい一日が始まる。


 朝の登校時、鈴音学園に向かう生徒達の中に、俺こと霧崎悠也と、問題の彼女、夏目由莉さんが一緒に並んで歩いていた。今日の授業は小テストなんで登校時、俺は参考書を読みながら歩いていた。真面目すぎると言われることがあるが俺は別に気にしていない。

 隣で歩いていた由莉さんは歩きながら時々あくびをしている。寝不足なのかな? ちなみにふあ~~とあくびをしている由莉さんはとても可愛いであります。報告終了。


「由莉さん、寝不足なの?」


「はい……恥ずかしながら、昨日は夜中の二時まで起きていました」


 二時まで……きっと今日の小テストの為に一生懸命勉強してんだろうな。さすが由莉さんだ。


「アニメの最新話を見ていたんですよ。それにしても……ラ○サーさん、可哀想に……自害しろと命じられて……」


 ごめん由莉さん……。何を言っているんだが分からないよ……。ラ○サー? 自害? 戦国物ですか?

 とりあえず分かったことは、彼女は昨日の夜、アニメを見ていたということだけだ。一日の時間のほとんどをアニメの時間にしている彼女が、テストで高得点を取れるのはある意味すごいことなのかもしれない。


「じゃあ悠也さん。小テスト頑張りましょう!」


「ああ」


 正直に言うとあまり自信がないが、まあなんとかなるだろう。由莉さんは……この様子だと大丈夫だろう。うん。










《小テスト終了後》


「あ~~疲れた……」


 小テストが終わり、一安心する俺。ていうか疲れた……。小テストとはいえ、こんなにも疲れるもんだな。

 周りの生徒達もテストが終わったことで喜んでいる者もいれば、すぐにだらけている者、疲れたから机に伏して居眠りをしている者もいる。皆それぞれ好きなようにしていた。


「ねえ、悠也君? テストどうだった?」


 突然俺に話しかけてきたのは、同じクラスの清水吹雪さん。さすがグラビアアイドル、相変わらずセク……ゲフンゲフン! なんでもない……。


「まあまあかな? 事前に予習復習をやっていたから、悪い点じゃないと思うけど」


「相変わらず真面目に予習復習をちゃんとやるのね」


 ん? 小テストの為に、事前に予習復習をやるのは当たり前じゃないか? 前にも「休みの日は勉強したところの予習復習をやっている」と言ったら、知り合いが「お前どんだけ真面目なんだよ……」と言われた。俺って真面目すぎるのか?


「とりあえず腹が減ったな。吹雪さん、パンでも買いに――」


 行こうかと言おうと思ったら。


「悠也さああああぁぁぁぁぁーーーーーん!!」


 突然由莉さんがクラス中に響き渡るくらいな大声を上げ、俺の方に走ってきた。いったい何なんだ?

 あまりにも突然の出来事でクラスのみんなが、なんだなんだと由莉さんを見ている。


「ど、どうしたの由莉さん?」


「由莉ちゃん?」


「吹雪さんごめんなさい!! 悠也さんこちらに来て下さい!!」


 そう言って、由莉さんは俺の手を掴むと、俺を引っ張って教室の外へ出た。ていうか由莉さん、腕が痛い……。どこにそんな力を隠していたの? 「箸より重たい物は持ったことない」といったお嬢様イメージが崩れるくらい力が強いよ……。





「……それで? なんの用なの?」


 人気のない廊下まで連れてこられた俺は由莉さんに事情を聞こうとしていた。


「あのですね……悠也さん……。その……お願いしたいことがあって……」


 由莉さんはもじもじしながらそう言った。ちなみにもじもじしている由莉さんも可愛いであります。以上、報告終了。


「お願い?」


「はい。あ、でも嫌だったらいいんですよ! 無理に付き合わなくても--」


「いいよ」


「え!?」


 俺の発言に、由莉さんは目を丸くして驚いていた。


「いったいなんでそんなに驚いているんだ? 俺は由莉さんの彼氏、恋人なんだから、恋人のお願いを聞かないわけにはいかないだろう?」


「悠也さん……//////」


 由莉さんは俺の言葉を聞いて、とても嬉しいようだ。その証拠に、頬を赤く染めながら、とても良い笑顔で笑っていた。ちなみにその時の由莉さんの笑顔はとても可愛いかったであります。報告--え? いちいち地文で報告すんな? いいじゃないか、可愛いんだから。


「で、由莉さん。お願いごとって?」


「あ、そうですよね。実は……」


 言葉を一端区切り、そして俺にはっきりと言った。由莉さんのお願いそれは……。










「悠也さん! 職員室に行って、私の小テストの解答用紙を取って--いえ、盗んできてください!!」










「はい?」


 えっと……由莉さん……? 取ってきてではなく、盗んでこいと?



 なんでやねん……?



「なんでそんなことを……?」


「実は……」


 なぜ小テスト、しかも由莉さんの解答用紙を盗んでこいと言うのか。その理由を由莉さんは語った。



《由莉さんの回想》


 小テストの最中のことでした。小テストがあまりにも簡単すぎた為、早めに終わってしまったんです。それであまりにも退屈でしたから、小テストの裏側の白紙に絵を描いていたんですよね。

 悠也さんもご存知の通り、私は絵、主にマンガ・アニメ系の絵を描くのが得意ですから、この前見たアニメの主人公の絵を描いていてんですよ。

 それで自分でも納得のいく自信作が完成したんですが、まだ時間が余っていたので、その絵をさらに改良したんですよ。


 ……男と男による……その……人には言えない……あの……BL系みたいな絵を……/////// 腐女子と呼ばれる人達が喜びそうな……売ったら儲かりそうな……その……絵を……完成しちゃったんです……////// かなりの自信作です……////// え? 詳しい内容? そ、そんなの……恥ずかしくて言えないですよ////// てへへ////////


 ですがそんな時……。


「はい、小テスト終了。後ろから集めて」


 時間を全く気にせず、BL系の絵を描くのを集中していた私の耳にそんな言葉が聞こえてきました。

 やばい!! 消さないと!! と思ったけど、時すでに遅し……後ろの生徒が私の答案用紙を回収してしまったんです……。

 裏側にBL系の絵が書いてある答案用紙が……回収されてしまったんです……!



《回想終了》


「というわけで、先生に裏側の絵を見られる前に私の答案用紙を取ってきてください♪」


「ああ、分かっ――ってなにやっているんだあんたぁぁぁぁぁぁーーーー!!!!!? 俺が小テストに苦戦している間にそんなことしていたの!!?」


 あまりにもとんでもない内容だったので大声で怒鳴ってしまった。その際、ビクッ! っと由莉さんは驚いていた。いや、女の子に対し大声を出すのはいけないことは分かるよ。でも……内容が内容だもん……。ちなみにビクッ! と驚いた由莉さんはとても可愛いかったであり――え? いい加減にしろ? すんません……。


「だって……テストが早く終わったから――」


「テストが早く終わったなら、間違いがないか再確認するでしょう!?」


「大丈夫だもん!! 私、一度も再確認なんてしたことないけど、ほとんどあっている……と思います!!」


「ほとんどあっていると思います!? 全然自信がないじゃん!!! 今度から再確認しなさい!!」


 まったく……ていうかなんでBL系? まさか彼女……。


「な、なんですかその目は!? べ、別にBL系なんて興味ありませんからね!!


「……………………」


「と、とにかく! 先生が採点する前に答案用紙を回収して、あの絵を消さないと!」


「別に見られたって大丈夫じゃ――」


「もし採点する先生がBL系に詳しい先生だったらどうするんですか!? あの十波先生とかに見られた場合のことを考えてみてください!! 『あ、由莉の奴、BL系の絵を描いているじゃないか!? あいつ腐女子じゃないか! そしてオタク少女じゃないのか!?』という風に思われて、噂でも流れたら……私……もうこの学園で生きていけない……!!」


 出た……夏目由莉さんの特徴、マイナス思考……。物事を悪い方に悪い方に考えてしまう悪い癖がある。今回もこんな感じだ……。

 やれやれ仕方ない……。


「……分かったよ。とりあえず職員室に行こう」


「悠也さん……!!」


 俺の言葉を聞き、由莉さんは元気が出たみたいだ。とりあえずマイナス思考は収まりそうだ。



 職員室前に来た俺と由莉さん。そーっと中を覗くと、誰も居ない。先生達はいないみたいだ。


「悠也さん! あれ!」


 由莉さんは教員の机を指差した。その机の上には先程受けた小テストが置いてあり、見た限りまだ採点は済んでいないみたいだ。

 これはラッキー! 早いところ由莉さんの答案用紙を回収しよう。

 誰も居ない職員室の中に堂々と入った俺は、名前に夏目由莉と書かれてある答案用紙を探した。


「えっーと……あ! あった!」


 『夏目由莉』答案用紙の名前の欄にそう書かれてあった。間違いない、由莉さんの答案用紙だ。

 その証拠に裏の白紙にBL系の絵が書かれている。その絵では男同士が……これ以上言うのはやめよう……。色々と問題が起きそうだし……。


「早く消そう!」


「はい!」


 由莉さんが持ってきた消しゴムを貰い、BL系の絵を消し――ってあれ? 消えない? なんで?


「あ! そういえばこの絵、ボールペンで書いていたんだわ!!」


「なんでボールペン!!?」


「シャーペンの芯がきれてて……つい……てへ♪」


 てへ♪ じゃないよ!! どうりで消しゴムで消えないわけだ!! ちなみに、てへ♪と言った時の由莉さんはとても可愛――って地文で報告している場合じゃない!!


「修正ペンだ! 修正ペンで消すしかない!!」


 側に置いてあった修正ペン(おそらく先生の物だと思う)を持ち、修正しようと思ったが、その時職員室の外で話し声が聞こえてきた。

 まずい! 誰か戻ってきたか!? もし先生だったらこの状況を見られた際、説明が面倒だ。ていうかかなり問題になると思う。


「人が来る! どうすれば……!」


「悠也さん! 私が時間を稼ぐから、その間に修正ペンで消してください!」


 突然の由莉さんの提案に対し、俺は驚いた。


「じ、時間を稼ぐって……!?」


「あとは頼みます!」


 由莉さんは職員室の出口から廊下に出て、近づいてくる人物のもとへと向かって行った。

 大丈夫かな……? 正直言うとかなり不安だ。だが彼女の思いを無駄にしない為に早く消そう!


『待って下さい!! ここから先には行かせません!!』


 由莉さんの声が聞こえてくる。もう接触したのか。いったい誰が来ていたんだ?


『あら? 由莉ちゃんじゃない?』


『ふ、吹雪さん!?』


 あれ? 吹雪さんだったのか! てっきり十波先生かクレス先生かと思ったが……。

 まあ吹雪さん相手なら、由莉さんがうまく誤魔化して時間を稼げるから大丈夫だろう。

 こっちはこっちの作業に集中しないと。


『由莉ちゃん、こんなところでなにしているの?』


『えっと……ふ、吹雪さんは!?』


『私は由莉ちゃんと悠也君を探していたんだけど、由莉ちゃんは何をしているの?』


『え!? あ、あの……』


 頑張れ由莉さん! ここで踏ん張らないと俺達のしたことがバレてしまうぞ! なんとか時間を稼いで!


『えっと……私は……ゆ、悠也さんとデートを--』


『職員室で? ていうか悠也君も居るの?』


 由莉さぁぁぁぁん!!!!

 しっかりしてくれ!! ものの数分で俺と由莉さんが職員室に居たってことがバレちゃったじゃないか!!


『わ、私と悠也さんは……その……』


 よし! ようやく消えた!

 由莉さんの見事な時間稼ぎ……見事と言えるのかな……? まあいいか。由莉さんの時間稼ぎのおかげで小テストの裏の絵を完全に消すことに成功した。

 由莉さんの小テストを元の場所に戻し、職員室を出て由莉さんと合流した。


「や、やあ吹雪さん!」


「悠也君?」


「悠也さん!」


 吹雪さんに見られないように、こっそりと由莉さんにOKサインを出した。絵は完全に消したよという意味である。

 由莉さんはそのサインを見た瞬間、満弁な笑顔になった。ちなみその時の由莉さんの笑顔は超可愛いであります。報告--え? しつこい? 仕方ないだろ可愛いんだから!!


「さて、吹雪さんと合流したし、一緒にパンでも買いに行きますか」


「そうですね♪ 行きましょう吹雪さん!」


 そう言った後、俺と由莉さん、そして吹雪さんと共に購買部へと向かうことにしたのだ。

 今のところは誰にもバレていない。良かった良かった♪


「あなた達……まさか……」


 良かった良かった--ギクッ!

 吹雪さんの突然の発言に俺と由莉さんは、心臓が飛び出そうなくらいドキッとした。

 まさか……! バレたか!?

 恐る恐る俺と由莉さんは、吹雪さん方に振り返った。


 そして吹雪さんは俺と由莉さんを交互に見てから言った。










「あなた達……いくらラブラブでも……職員室で◯◇☆×しちゃダメでしょ。そういったことは、お互いをよく知って、そんでホテルで--」



「「そんなことしてねぇよ(してません)!!!!///////」」









 放課後、俺と由美さんはいつもどうり一緒に下校していた。

 それにしても今日は疲れた……。理由はもちろんあの騒動で……。

 早く帰ってお風呂に入りたいよ……。


「悠也さん今日はありがとうございました。おかげで助かりました」


「次からはテストが終わっても、ちゃんと見直しをしてよ」


「はい!」


 元気よく返事をしたけどちゃんと分かっているのかな? まあいいや。



 このように由莉さんと付き合うようになってから、なぜか色々と騒動が起きるようになってきた。大半は彼女のせいで……。

 でも、俺は彼女と別れることはない。なぜかと言われると……うまく言えない……。

 ただはっきりしていることは、俺は今でも彼女のことが好きだ。

 そしてこれからも俺は、彼女の……彼女の笑顔の為に頑張っていこうと思う。

 例え彼女がオタクであることがばれても、俺は……俺だけは……彼女の味方であり続けたい。



「さて、互いに疲れたし、さっさと帰ってゆっくり休――」


「そうだ! アニ○イトに行きましょうよ!! ほしかったアニメのドラマCDが今日発売日なんですよ!!」


「え!? あの……」


「行きましょう行きましょう!!」


「……は、はははははは……。そ、そうだね……」



 そう……どんなことがあろうとも……俺は彼女の味方だ……。



どうでしたか?悠也と由莉のとある一日は?

私も早く彼女が欲しいです……。

では次はルシフェルさんですね!

よろしくお願いします!!

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