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見続ける俺
……現代。
モニターの前。
俺は、ぽかんと口を開けていた。
「……なんだ今の……」
ようやく絞り出した一言は、それだった。
烈砂のサーベル。 そして、さらに現れた新たな魔人、炎喰いのマルジーナ。
そのどちらもが、圧倒的な存在感を放っていた。
「勝った……わけじゃないよな。 でも……生き延びた。それだけでも、すごいって思うべきなんだろうな」
椅子に背を預け、俺は天井を仰いだ。
「……グリ、セリア。よくやったよ」
そう呟いた時——
「ヨクヤッタヨ!」
モニターの向こうで、グリが同じ言葉を返してきた。
思わず、俺は笑ってしまった。
「……お前、ほんと聞いてんのか、俺の声……」