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第零話 ある声と暗闇の中
く、腐ってやがる。
ちなみにこれは第二プロローグみたいなものです。
………暗闇の中
―…―
声が聞こえる。
―…き…ょう…―
誰の?
―め…か…う…―
喚ばれた気がする。
―目覚…月狂よ―
何処から?
―目覚めよ神月狂よ―
……え?
―ぬしは月に選ばれた―
……月?
―よって力を、そして全てを与えよう―
―目醒めよ、暁のもとに―
……目が覚めた時、俺は全てを理解した。
声の主のことも、この世界のことも、そして自分のことも。
まるで、最初から知っていたみたいに。
始めから此処にいたみたいに。
とりあえず、今は生きよう。
……ただ、そう思った。