1.ファーストコンタクト(白イン)
ボイコネライブ大賞に投稿する為、シナリオ形式で投稿します。
ボイコネにも掲載予定です。
普通の小説版は次のURLです→
https://ncode.syosetu.com/n9627gm/
俺の名前は二毛芦速馬。
都立第八十三高等学校――――通称ヤミ高の1年生だ。
夏休みも明けた9月、すっかり俺はクラスでぼっちキャラが定着してしまっていた。
しかし、無問題。
俺には友人との会話なんて高等技術は無理だろうから。
元々、中学の頃も喋れる奴はひとりしかいなかったし。
それがゼロになっただけということ。
さすがに、最初の頃は口寂しい(?)思いもしたが、すっかり慣れてしまった。
休み時間、誰との会話も無い時間が過ぎて行く。
俺は、ふと、高校生活でぼっちが確定する原因となった出来事を思い出していた――。
……
入学式とかガイダンスとかオリエンテーションとかの行事が一通り終わったばかりのある日。
2限目と3限目の間の休み時間。
白百合:――二毛芦くんって『ガバヘ』の『垢』持ってる?
そう声を掛けてきたのは、俺見立てではクラス1位で学内3位、とびきり美少女の白百合茉莉夏。
この謎なセリフを翻訳すると、
白百合:『ガン・バースト・ヘッド・オンライン(略して、ガバヘ)』というFPSタイプのVRMMOゲームのメンバーを探してるんだけど、二毛芦くんって、『登録アカウント(略して、垢)』持っている?
と、めちゃくちゃ長ったらしくなるので、要注意。
ちなみに、ガバヘは世界の人口の約10%が熱中していると言われるモンスター級に売れているゲームの事。
もう1つちなみに、FPSとは、簡単に言うと銃を撃ち合い殺し合うタイプのゲームの事。
――何、『アカウント』が分からない?
これ以上はgg〇ks。
速馬:あ、え、うん
ほとんど話したことのない人物から急に声をかけられてキョドる俺。
白百合:あー良かったー。今度さ、クラス対抗のチーム戦やる事になったんだけど、あとひとりがどうしても足りなくってさ
白百合:二毛芦くん、参加してくれないかな?
速馬:あ、うん、いい、けど
この後、他人と組んで何かをしたということが無かった俺は、チーム戦で大失敗してしまう。
白百合と取り巻き数人の不興を買ってしまった俺は、めでたく誰からも話しかけられない存在になってしまったという訳だ。
この件については、これ以上の事は何も思い出したくない――
最終話の後書きにヒロインズのイラストを掲載します。