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第十話「精霊の加護を貰いました(あと生産ギルド登録した)」

初感想いただきました!めっちゃ嬉しいです!

日々精進して参りますので、これからも応援よろしくお願いします!


追記:それと2000PVありがとうございます!!!!!(有り得ん大声)

これが感想の力でしょうか…?急にPV数が増えてビックリしてます。めちゃんこ嬉しいって感情の方が遥かに上ですが!!!とにかくありがとうございます!!!!!(騒音)

 途端、体全体がふんわりと温かくなる。

 見えない温もりに包まれたというか、そんな感じ。


「えっ何?」

「魔法、使いやすくなったよ。天に関するのだけになっちゃうけど」

「…どういうこと?精霊の加護って…」

「妖精族は他の人に精霊の加護を付けれるの。私は天の精霊と一番相性が良いの。だからリオに天の精霊の加護を付けたのよ」

「は、はい?それって、こんな簡単に付けていいモノなの…?」

「さぁ?」

「さぁって…」

「天の精霊の加護は、水、風、氷、光、闇、の属性の魔法が強化されるの。全部天に関する事なのよ。あ、あと耐性もつくよ」


 ま、マジすか。


「それから天の精霊の下にいる精霊と仲良くなれるよ。天属性の子達なんだよ。さっき言った水とかの子達なのよ」

「仲良く…?」

「具体的には魔法のお手伝いをして貰えたり…後は、ほら…出ておいで、シル」


 不意にティアが虚空に向かって呼び掛ける。


『なーにー?』

「うわっ!?」


 すると、何も無かった場所から複数の何かが出てきた。よく見ると、ティアよりもずっと小さく、頭身も低い子供のような姿の人だった。


「こ、この子たちは…」

『およびー?』

『てぃあー』

『あそぼー』


 小さい子達はティアの周りに群がる。当のティアはというと、その子達のほっぺをプニプニしながらこう言った。


「こんな感じで呼び掛けると、精霊が姿を見せてくれるの」

「精霊?」

「そうよ、精霊。この子達は風の精霊シルフ」

「風の精霊…」


 リッテちゃんが感じろと言ってた、精霊…。目に見えたらこんなに可愛かったんだ。


『このこだーれ?』

『みえるー?』

『わたしたちみえる?』

「わっ!」


 精霊たちは、今度は私の方に群がってきた。


「その子はリオ。天の精霊の加護をあげたの。分かるでしょ?」

『わかるー』

『かんじるのー』


 精霊っていうか、この子達こそ妖精みたい…。


『かぜのさいのーあるよー』

『もともとあいしょーいーよー』

『りおー』

「え?」

『まほーつかうのー』

『おてつだいするのー』

『ためすのー』

「リオ、元々風の精霊と相性合ってたみたいね。きっともっと使いやすくなったから、試してみてほしいの」


 なるほど。初級魔法しか使えないけどいいかな。


「『クリエイトウィンド』」


 ビュオオォッ!!


 唱えた瞬間、部屋に風が吹き荒れ始めた。


『きゃはー!』

『いっぱいかぜー』

『いりょくさいだいなのー!』

「ぎゃーーーっ!?!?とっ、止まれ止まれ!!ストーーーップ!!!」


 必死にそう叫ぶと、風はピタリと止んだ。


『おわりなの?』

『つまんないの』

「へっ、部屋の中でこんな威力の風いけません!!」


 お説教する私を横目に、ティアはクスクスと笑っている。


『えーじゃあかえるのー』

『かえるのー』

『またあそぼーねー』


 精霊たちはそう言い消えていった。後に残るのは私とティアと荒れた部屋。


「もー!ティア!笑ってないで止めてよ!」

「ごめんね、すごく楽しそうだったからつい。クスクス、それにしてもどうしようね?この部屋」

「うー…」


 幸い、元々そこまで備え付けの物が無い部屋だ。片付けにはそこまで時間を要さないだろう。それでも、吹っ飛んだシーツに椅子にランプに…。あぁ、何か壊れてたらどうしよう。


「ところであれだけ威力の強い魔法を使ったけど、疲れないでしょ?これが加護の力なの」

「疲れるって?」

「魔力を消費すると疲れるでしょ?」

「そうなの?」

「…違う世界の子は常識に疎いの?」


 仕方ないじゃないの。この世界じゃまだ生まれたてです。


「魔法とか、何かを作るスキルは魔力を使うの。魔力を使うと疲れるのよ。魔力がスッカラカンになると疲れて動けなくなるんだよ。その状態を魔力切れって呼ぶんだよ」

「なるほど…」

「魔力切れを起こすと、フラフラして倒れちゃうの。けど、寝るかマジックポーションで回復すれば元に戻るの。ただの休憩だとそんなに回復しないかな」


 じゃあ、マヨネーズ作った時のアレは魔力切れだったって事か。


「…で、精霊の加護があると余程の事がなければ魔力切れを起こす心配はないんだよ」

「おぉー。よく分かりましたティア先生!…ちなみに余程の事って?」

「上級魔法を三十発くらい連続で打ち込んだり、古代魔法を使ったり?とにかくそういう無茶な事をしなければ特に問題ないんだよ」


 うーん。イマイチどんなもんなのか掴めないけど、そういう事をしなければ良いんだね。


「ふぁぁ…。ティア、続きはまた明日話さない?」

「あらら、そうねもうこんな時間」


 ティアが取り出したのはまさかの懐中時計。ティアサイズの物で、パカリと蓋を開けて中を見ている。


「とっ、時計…!街中では全く見掛けなかったのに…!」

「ん、見る?時計の実物は珍しい。だからあんまり見る機会が無い。見ていいよ」


 ティアから受け取った懐中時計には文字盤がなく、代わりに円の半分ずつに違う絵が描かれていた。真ん中には長い針が一本付いている。


「と、けい…?」


 何だか私の知ってる時計と随分違うな…。


「うん。こっちが日中、こっちが夜中。今針は夜中の真ん中くらいを指してる。この針が夜中の半円を通り過ぎたら朝。字を知らない人でも分かるように、見やすく綺麗に作られてるけど…肝心の値段が高すぎて結局識字率の高い層向けの商品になったの」

「へー…ありがとう、返すね」

「うん」


 ティアに時計を返し、立ち上がる。


「…じゃ、部屋片付けるね」

「いいよ。こんなのすぐに片付くから」

「え?でも…」

「いーからいーから」

「そう…?じゃあまた明日。おやすみ、ティア」

「おやすみ」


 挨拶をし、ティアの部屋を出て自分の部屋に戻る。


「ハァ…」


 色々な事があって疲れた。こっちに来てからずっとそれだけれども。

 ゆっくりお風呂に浸かりたい…。


「あー、シャワー浴びたいけど何も借りてきてない…」


 せめて体拭くだけでもしよう。そうとなれば桶とタオルを取り出して…。


「良い感じのお湯出て〜『クリエイトウォーター』」


 パシャシャシャッ


「良いお湯加減。魔法様様だね」


 その魔法を使いやすくしてくれたティアにも感謝しないと。色々規格外だし、マイペースが過ぎるとこもあるけど…良い子なのはよく分かった。

 体を拭きつつ、明日の予定について考える。

 明日はティアと生産ギルドに行って、諸々の色々を終えたら…商業ギルドに行って露店の営業許可でも貰ってこようかな。いくら異世界でも無許可で勝手な場所で営業するのはダメだと思うから。


「よし、こんなもんでいっか」


 どうにか納得出来るレベルに体を拭き、後片付けをする。


「…水と言えば、水の精霊も居るんだよね…」


 どんな子達なんだろう。シルフみたいな感じかな?

 そんな事を考えながら後片付けを終え、着替えてベッドに入る。この時間から寝たら明日は寝坊してしまいそうだ、なんて思った。



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 コンコンコン


「んん…」


 コンコンコンコンコン


 何…もう少し寝かせて…。


 ドンドンドンッ


 もーっ、うるさいなぁっ。


 …ガチャッ


 え?


「起きて」

「うあっ!?」


 ガバッ、と勢いよく起き上がる。枕元にはティアが立っていて、此方をじっと見つめていた。


「どっどどっどうやって、部屋、鍵」

「開けてもらった」


 いや誰に!?


「朝ご飯の時間だよ、行こ?」

「ハァ〜…用意するからちょっと待ってて」


 ティアを部屋から追い出し、ササッと着替える。この数日、汚れ物はストレージに突っ込んでるだけなのでそろそろ洗濯をしなければならない。


「お待たせ」

「ん、いーよ」


 二人でダイニングに向かう。その間、先程の出来事について問い詰めた。


「ねぇ、さっきの開けてもらったって、誰に開けてもらったの?」

「ブラウニー」

「ブラウニー?」


 って、お菓子の?美味しいよね、ブラウニー。


「建物の妖精ブラウニー。あの子達が住み着く家は災いを避けるの。ブラウニーは家の守護精霊…いつの間にか部屋が綺麗になってたりする」

「へー?」

「けど気に入らない人間が家に入ってくると追い出すのよ。その人間出てかなければ自分達が出ていくの。けど、ブラウニーが出ていった家は今まで避けてきた災いが一気に降り掛かってくるから、悲惨になる事もある」

「ひぇ…」


 つまり…異世界版座敷童子?座敷童子が出ていった家も不幸になるって言うもんね。


「あ、あとブラウニーはお菓子が大好きだから…たまに家のお菓子が無くなってるのはブラウニーが食べてるの。でも叱らないであげて。美味しいお菓子をつい食べちゃうのは仕方ないの。それに、代わりに家を守っているの」


 おぉ、ファンタジーっぽい。元の世界でも、某ファンタジー系島国の伝承の妖精でそんなのが居たような?


「ちなみに昨日の部屋の片付けはブラウニーに頼んだ」

「えっ」


 …今度お菓子作ってブラウニーに献上しよう…。


「まぁブラウニーについてはよく分かったけど…。勝手に人の部屋を開けちゃい、け、ま、せ、ん!」


 ティアの頬を連続でつつく。


「ブラウニーは勿論、他の子に頼んで開けるのも禁止!」

「むむ…分かった…。ごめんなさい」

「分かったならよし」


 若干不満の色は見えるものの、素直に謝ってくれたので許した。


「…もし私が家を持ったら美味しいお菓子を用意して待ってようかな。会ってみたいし」

「そうだね、それがいーよ。ブラウニーは優しい人が大好きだからね。きっと沢山住み着くと思うの」

「た、沢山かぁ」


 沢山お菓子用意出来るくらい稼ぎたいもんですわ…。

 ダイニングに着いて二人で食事を取り、少ししてから外出をした。行先は生産ギルド。昨夜話していたように、登録をしに行くのである。


「ねぇ、ティア。生産ギルドも登録料銀貨五枚かな」

「うん、そう。どこも銀貨五枚」

「そっか、ありがとう〜」


 私は銀貨五枚を、すぐに取り出せるようにスカートのポケットに滑り込ませる。


「ん?お財布に入れないの?」

「あー、まだ買ってないんだよね。買おうとは思ってるんだけど…ほら、この麻袋を買ったからとりあえずは別にいいかなって」


 リュックから小さい麻袋を取り出してティアに見せる。


「それなら私のを使って。余ってるから好きなの選んで使っていーよ」


 ティアはそういうや否や、ストレージからポイポイッと数個の財布を取り出した。


「いいの?」

「色んな国で仕入れた財布なんだけど、綺麗なのだけ取っておいたの。どうせ使わないからリオにあげる」

「へぇ〜、色んな国で…」


 色とりどり、生地も形も装飾品もバラバラな財布たち。どれもティアの言う通り綺麗だったが、その中で一際私の目を惹いた財布があった。


「これ、めっちゃ綺麗だね」


 私が手にしたのは黒革の小銭入れみたいなお財布。所々アクセントで青緑色の石があしらわれているけど全体的にシンプルなデザインだ。


「ほうほう、お姉さんお目が高いね」


 ティアはセリフじみた声色でそう言う。


「これはアビスガーティアンホースの皮を職人の国として有名な、希少な事で有名なマリンエメラルドをあしらった一級品。ちなみに中は世にも珍しい収納魔法が掛かってるから、その財布の何倍も入る」


 と、自慢げに語るティアの隣で震える私。


「そっ、そんな高級品ホイホイ持ち出さないで!!」


 素手で持っちゃったし!!その何とかって皮やなんちゃらエメラルドっていう宝石がいくらか知らないけど、そこまで言うってことは余程の高級品なんでしょ?しかも魔法付きって…ひぃぃっ!


「確かに商品としては高級品だけど、今はただの収集品みたいな物だからそんなに怖がる必要は無いよ。それ気に入ったんでしょ?あげる」


 ティアはそう言いながら他の財布を片付け始める。


「貰えないってば…!流石に払うよ、いくら?」

「……リオ、そんなにお金持ちなの?」

「え?」

「それ中金貨二枚はするよ」

「中金貨二枚!!??」


 高っ!?中金貨二枚って、金貨二十枚分って事でしょ?いやたっっっか!!!元の世界でも3万以上のブランド品は買ったことないよ!!!

 …それ以前に、私の今の所持金いくらだっけ?

 ストレージから例の金貨袋をとりだし、麻袋の中身と合わせて数え始める。


「えーと、金貨以外だと…銀貨四枚と銅貨一枚…」


 金貨は…沢山。数えるのは面倒臭い…。何となく五十枚くらいはあるんじゃないかな…。

 けど、これで二十枚も使ったら生活が…!!元手が…!!私はこれを資本金に商売を始めようと思ってたのに…!!


「あ、それなりに持ってるんだね。けど、銀行とかに預けてる?財産がそれだけなら止めといた方がいい」

「うっ…」


 ご最もです…。


「それに、私はもうマヨネーズを貰ってるの。これは凄い価値なの。むしろ、お釣りを出さないといけないレベル」


 ティアの手にはマヨネーズ入りの瓶が二つ抱えられていた。


「物々交換、てことで今回は大丈夫だよ。むしろこれでお金まで貰ったら、私が困っちゃうの。良い条件は逃さず呑み込む、これ商売の常識だよ」

「てぃ、ティア〜っ」


 思わずティアを抱き締める。


「ありがとうっ、今度はノーマルマヨネーズも作って渡すからね!」


 そうだ、今度は濃厚バージョンも合わせて渡そう。もしピクルスとか手に入ったらタルタルソースも作ってあげて…。


「他にも種類があるの!?」


 と、ティアがキラキラした目で見上げてきた。


「うん、ティアにあげたのはレモン汁が入ってるバージョン。ちょっと爽やかだったでしょ?本来のマヨネーズはレモン汁が入ってなくて、もっとこう…まぁ、食べてみれば分かると思うよ」


 語彙力が無いので味の説明は諦める。食べれば分かる、これは万能な言葉だ。


「こんな美味しい物に、さらに種類が…。ふ、ふふっ、これは良い商売になる匂いが凄いの…」

「ティアさーん…?」

「リオ!早く生産ギルド行こう!すぐ行こう!」

「えっちょっ」

「商売は待ってちゃくれないのよ!」


 ティアに引っ張られる形で宿を出る。

 って、昨日から引っ張られ過ぎじゃない??



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「受付ここなの」


 ティアに受付まで案内してもらう。生産ギルドは他二つに比べて静かだった。人も数人居る程度だ。


「ありがと。すみません、ギルド登録をしたいのですが…」

「ギルド登録ですね。銀貨五枚かかりますが」

「大丈夫です。お願いします」

「はい、確認しました。それではこちらにお手をお願いします」


 お姉さんが例の金属板に向かって手を添える。


「あれ?契約書とか無いんですか?」


 他のギルドでは契約書を書いてからだったのに。


「あぁ、他のギルドでも登録したんですね。生産ギルドは契約書がございません。生産者が商売をしやすいように作られたのが生産ギルドですから。特筆するような事項は特にないのです」

「なるほど」


 納得して金属板に手を乗せる。


「はい、ありがとうございます。では当ギルドの説明に入らせていただきますね」

「お願いします」


 お姉さんが説明してくれた事を纏めると以下の通りだ。


・生産ギルドは国を跨いで繋がる一大組織。

・生産者と商人が遠く離れていても、ギルドは空間移動の魔道具を所有しているので、生産ギルドを通して商業ギルドに物を卸し、商業ギルドを通して商人が物を仕入れる事が出来るシステムがある。

・生産ギルド特有の「生産物登録」「レシピ登録」「印登録」が出来る。

・「生産物登録」は、生産物に対しての特許申請で、登録後は無許可での生産・販売が不可能になる。

・「レシピ登録」は、レシピに対しての特許申請で、登録後は無許可での使用が不可能になる。登録レシピはギルドでの契約申請で一般販売できるようになる。

・「印登録」は、生産物に対して使用するブランドマーク。上二つの登録と、許可を出した証としても使用する。上二つに登録した物に対してマークを入れる義務が発生する。

・この三つの登録物は、登録後しばらくギルドの掲示板に掲示され、広く認識されるようにする。


「以上です。何かご質問はありますか?」

「大丈夫です。ありがとうございました」


 お礼を言って離れようとする。が、それをティアの言葉によって制止された。


「マヨネーズの登録」

「あ、そうだった」

「生産物の登録ですか?それでしたら隣のカウンターで受け付けてます」

「ありがとうございます」


 隣のカウンターと言っても柱を一本隔てただけなので、ほぼ同じカウンターだけど。と、ふと思った。

 あれ?マヨネーズって、生卵だけど…異世界で卵の生食って、もしかしてヤバい?瓶は一応煮沸消毒したけど…。私もティアも、今回は運が良かっただけかもしれない。


「リオ?」


 急に怖くなってきた…一旦離れよう。

 カウンターから離れ、設置された立ち机の近くに移動する。

 どうしよ…そうだ、『鑑定』。


 フォンッ


【異世界マヨネーズ(レモン汁入)】

・異世界の材料で作られたマヨネーズ。エッグポローの卵は生食でも問題ない上、酢が入っているので衛生面は安全。ただし消費期限は冷暗所で三日。


 よ、良かった…。的確に欲しい情報をくれる鑑定スキル、ナイスです。

 それにしても消費期限三日…売る時にはちゃんと注意しなきゃ。


「リーオー。どこ見てるの?大丈夫なの?」

「わっ、ご、ごめん」


 ティアに揺さぶられ現実に引き戻される。


「マヨネーズの消費期限大丈夫かなって見てて…」

「しょーひきげ?」

「消費期限だよ。食べ物っていつかは腐るでしょ?いつまでは安全に食べられますっていう期間の事を消費期限って言うんだよ。美味しく食べられるのは賞味期限」

「あぁ、確かに。早く食べないとご飯は腐る。安全なのが消費期限、美味しく食べられるのが賞味期限…覚えたよ」


 ふむふむ、とティアが頷く。


「それで、マヨネーズの消費期限はどれくらいだったの?」

「冷暗所で三日だってさ」

「三日…それも冷暗所…一箇所に留まらない人は無理かも。あ、でも氷漬けにすればいけるかな?」

「うーん、氷漬けにしたら性質変化して味変わりそうだけど…大丈夫なのかな。今度やってみよっか」


 ティアに精霊の加護貰ったしね。氷属性も入ってるらしいから、簡単な魔法なら使えると思うんだ。


「だったら今やるの」


 そう言ってティアが自分のマヨネーズを取り出す。すると、マヨネーズの瓶が氷の中に包まれた。


「これでしばらく置いとくの」


 ティアはマヨネーズをストレージに戻しながら、ニコニコとしている。


「消費期限の事はまた考えればいいの。今は少しでも早く、この画期的な物を登録するのが先決なの。ちゃんと隣でサポートするから登録するの」

「うん、そうする」


 ティアと一緒にカウンターに移動する。


「すみません」

「はいはい、ご用件は?」


 カウンターに行くと、気の良さそうなおばさんが迎えてくれた。

この話書いてて、よく考えたらマヨネーズの卵って生やんな…?となったので鑑定の描写を入れました。

私は卵そのままだと生で食べれないタイプです。半熟は好きですね。

皆さんは如何ですか?

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