プロローグ 2
人が亡くなる。描写があります。苦手な方は、この話を、飛ばすことをオススメします。
自宅を出て数分たった、路上
「姫絽、もう少し急ぐぞ、ほんとに電車に間に合わないぞ。」
「はぁい~。」
姫絽と友哉が駅まで急いで向かって、10分後。やっと電車に乗ることができた電車に乗って2分が経とうとした頃、電車内を大きな揺れが襲った。
「きゃっ。友哉怖いよぉ。」
「大丈夫。すぐ収まるさ。」
そして、揺れる電車の中、こんなアナウンスが聞こえたのであった。
「-お客様にお知らせします。当電車は、只今地震の為、緊急停車をしております。揺れが落ち着き、安全が確認取れ次第、緊急待避所に案内を致します。後ほど、またアナウンスをしますので、今はあまりお動きにならず安全な体制でお待ち下さい。-」
「友哉ぁ。早く出たいよぉ。怖いよぉ。」
「案内があるって言ってる。もう少し待とう。」
「うん。」
そんな会話が虚しくなるように、緊急停車をしている電車に、2度目の揺れが襲ったのだ。先程の揺れが優しく感じるぐらい、その揺れは酷いものだった。それだけでは飽き足らず、1度目でヒビでも入ってたのか、上からどんどん岩が落ちてくる。2度目の揺れが収まった時、動けるのはもう姫絽と友哉しかいなかった。だが、姫絽達の前には岩で押し潰され、後ろには、岩で押し潰されてはいるが、辛うじてまだ息をしている人達ばかりだった。
「友哉どうしよう~。私達、もう出れないの?」
「そうだな。難しそうだ。」
「嫌だよ。死にたくないよ~。お母さんに悲しませちゃう。」
「俺も、死にたくはない。が、出るのが無理そうだ。」
そんな会話をしてる時、3度目の地震が辛うじて生きてた者達も姫絽達にも襲った。そしてその地震で、姫絽達と他の乗客達を死へと誘ったのであった。