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先生の頼みごと1 不登校児の説得(1)

先生の頼みごと(随分美化された言い方だけど)は、生徒の自分としてはなるべくなら聞かなければいけない。

まあ、たいていのことなら。

でも、うちの担任に限っては、そんじょそこらの先生とは違って、頼む内容がおかしなことばかりだ。

明らかに先生やつがしなきゃいけない仕事であるはずなのに、生徒の私にそれを押しつけているのだ。

何たる職務怠慢!!

まあ、もじ自分が教師だったとしたら、先生と同じように遠慮したい内容ではあるけどね! だって、何より平穏無事が一番だし。

でもね、先生の「頼みごと」によって、私の日常はそうはいかない。

まあ、先生の日常は平穏無事であってもね。

はあ。まったく、未来さきを思うと気が重いよ。

だって、これから、学校一の問題児と言われる金城燈夜のところに行かなくちゃならないしね。先生の頼みごとのせいで。なんか金城燈夜は不登校続きで、出席日数が危ういんだってさ。それで学校へ来るように、説得役を任されたんだよね、先生から。

金城燈夜は教師に暴力を振るうほど手をつけられない人物だって聞くから、もう本当に気が重いよ。

まあ、一応説得役を任されたんだし、試みるつもりではあるけどね。

でもね、無理な感じだったら、先生に言うつもりだけどね。

だって、元々こういうのは先生の仕事だしね。

ていうか、説得する以前に、本人がどこにいるのかわからないもんで、捜さなきゃならないんですけどね。

今放課後なんだけど、家にも帰ってないらしいし。

先生の情報によると。

あ、今ちなみに昨日目撃情報のあった河原の側を歩いてるんだけど。これも先生からの情報。

金城燈夜の姿は、うーん、見当たらない……。

ここの河の上、橋が通ってるんだけど、もしかして、漫画みたいに橋の下で喧嘩してましたー…っていう状況じゃあないよね、そんな漫画みたいな話があるわけないよねー、だよねー、ないよねー…………。

とか思いながら土手を降りたんだけどね。

うん、え?

まさかと思ってたらなんか本当に、橋の下で何か声が聞こえるんですけど?

なんか遠くで怒声とか罵声が飛び交ってるように聞こえるんですけど。

え、空耳?空耳だよね?

あはははー。

首をゆっくりと声が聞こえる方向へ動かしたら、狗城南高校の数人の生徒に囲まれた、うちの制服を着た生徒が見えた。

おおー。

あれがもしかして噂の金城燈夜?

先生からもらった容姿の情報と合致するのはするなー。

お、人数的には不利な感じだけど、金城燈夜頑張ってるなぁ。南高なんこうの奴らに遅れをとってないし。

やるなぁー。やっぱり腕っ節強いんだなぁ。

とか感心してみてたんだけど。

なんか、南高の一人が私に気付いたようで、意地悪気な笑みを浮かべてこっちにやって来るんですが。

あー、金城燈夜に負けそうなんで、私を利用して彼の動きを止めようってわけですか。

全く、考えてることがセコイ。

すでに正々堂々、対等じゃないってのに、それでもまだ卑怯な手を使おうとするって、私としてはどうかと思うんだけどなあ。

あー、後三メートルくらいで南高の奴が私の前に来るなあ。

そういや、今日何の教科書入ってたっけ…。

ああ、現代文に、数学に物理に、英語に、その他諸々教科書入ってて今日の鞄、それなりに重いんだよね…。

そんなことを考えながら両手で鞄を強く握り直す。

そして、鞄の重さを利用し回転、遠心力を使いながら、鞄を近づいてくる南高の男の顎を思い切り殴りつけた。

「ぐはっ!」

南高の男が声を上げて倒れ、地面に伸びた。

おー、やった、成功、成功。

顔を上げて、金城燈夜たちの方を見ると、私がそんなことをしていた間に既に南高の奴らの人数は半分以下に減っていた。

現在は、突然の事態にみなさん、動きを止めていらっしゃいますので人数に変化はないです。

そりゃあ、突然見ず知らずの人間に喧嘩邪魔されたら、誰でも驚くよね。

さて、どうしよう。

ていうか、私、どうなる?

場合によっては、金城燈夜より私が倒す相手の優先対象になったりして……。

……あ、えーと今度の予想は裏切られました。

半分に別れちゃいました。四人だったので、二人ずつに。

金城燈夜に背を向けて二人の男がこっちに歩いてくる。

彼らの肩越しに金城燈夜が、自分に襲いかかってくる男たちを殴り飛ばしているのが見える。

おーなんか、瞬殺? いや、秒殺? 金城燈夜少し怪我してるみたいだけど、あの人数であれだけの怪我だけって、本当に強いなぁ。

また、余計なこと考えてたら南高の奴らもうほとんど目の前だ。

でも、この感じだと――――

「おい、お前ら!!」

金城燈夜の怒声と共に、辺りに鈍い殴打音が響く。

「てめぇ、やりやがったな!」

南高最後の一人が、金城燈夜へと殴りかかる。

しかし、懐に潜り込んだ金城燈夜にあっさりと倒され、気絶する。

「おい、お前」

荒い息を吐き出しながら、金城燈夜が私を睨みつけた。

「こんなとこで何してる」

金城燈夜が私を睨みつけてくる。

私は当然のように答えた。

「あなたを学校に来るよう説得しにきたの」






なんというか、作者が書きたいように書いてるので、さらさら読んでほしいです。

難しいことは考えないで。軽く読める感じで書いてるつもりです



更新は不定期なので、宜しくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ


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