序記
四月。暮坂高校に通うことになった私こと、盾崎真白は、桜並木を眺めながら始まる高校生活に思いを馳せていた。
しかし、私の、これから始まる高校生活に寄せていた期待や夢は粉々に砕かれることとなった。
そう、奴の出現によって。
……面倒ごとは私に全部押しつけて……!! くそぉー、あの野郎ぉ、今に見てろぉぉおおおお!!
あ、すいません。げほっ、ごほん。
今のは聞かなかったことに。
この話は、私が体験した、奴の横暴による苦労記です。はい。
みなさん、どうか私の苦労を読……
痛ったい!!
げ、いつの間に。
頭を押さえて振り返ったら、手に出席簿を持ちうすら寒い笑顔を浮かべた奴がいました。
首を軽く傾げて何書いてるのかな? って言ってます。
言うわけないじゃん。言ったら殺されるし!!
奴って誰かって?
それは奴です。奴は奴以下でもそれ以上でもありません。
あーでも、詳しく言うなら奴っていうのは私のクラスの担任である楯茉奏空、腹黒男のことですよ!!
って、痛い!!
……また叩かれた。
ていうか。
「内容見えてんでしょ!!」
腹黒のくせに、美形で性別問わずに生徒に人気あるから余計に腹が立つ!!
……みんなこの人の本性を知るべきだよ、ほんと。
あ、もうなんか先生の顔が臨界点ぎりぎりのところまできたって顔してるから、今は部室に行きます。
……じゃあ、生きてたらまた後で。
更新不定期ですので
<(_ _)>よろしくお願いします