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始まり
「くそ…煙で前が見えない…」
一刻も早くおじいさんを助け出さないといけない。間に合うか…?いや、間に合わせる!
一歩一歩着実に進んでいたが、おじいさんの元へは辿り着けなかった。
バン!
今までで1番大きな爆発…魚を保管する水槽の水と、油が混ざり合い、爆ぜた。私の体は宙に浮き、外まで放り出された。
「…」
目の前の半壊していたおじいさんの家が、黒い炭へと変化していく。その時、私は心の中で痛感した。目の前の命を救えなかったのだと。
1週間後、私は村の入り口に立っていた。
「本当に行くのかい?」
私の家が燃えた時、戻るのを止めてくれた人だ。その他の村民も口々に言った。
「村に残っても良いんだよ。」
「これは大人の問題だから。」
村の人たちは優しい。多分ここに残っても、何とか生きることはできるだろう。でも、それではダメなんだ。この考えはあくまで最終手段。理由は一つ、不特定多数の被害が出る。最悪、死のケースも考えられる。私はもう、誰も失いたくない。
「お父さんをお願い。」
「ああ、任せろ」
「じゃあ、行ってきます!」
私は故郷の村を後にした。
ちょっと今回は文量少なめです。次回は2週間後です




